ぐるっと流山 二胡の演奏会
ページ番号18477 更新日 平成25年9月24日
二胡の演奏―漢詩を味わいながら
中央公民館で9月18日、NPO流山市国際交流協会(NIFA)と公民館共催の国際交流サロン「二胡の演奏会」が行なわれました。同協会の日本語講座に通うネパール、中国、アメリカ、韓国の外国出身者4人や協会員、広報を見てきた方たち合わせて51人の参加者が、中国の2弦の伝統楽器である「二胡」のしらべを楽しみました。
出演者は、二胡奏者が柏田裕子さん、久保恵子さんに加えて、特別ゲストとして太田久遠(ひさと)さん。漢詩朗読・歌が黄静さん。柏田裕子さんは流山市在住で、我孫子市在住の久保恵子さんと10年前、柏文化センターで二胡の演奏を聞き感激して知り合い、習い始めたとのこと。黄静さんは、日本語講座の中国出身の生徒さんであり、また、社会人に中国語を教えています。
大田久遠さんは、中国天津音楽大学へ二胡勉学のため留学、帰国後もたびたび中国に渡り専門の先生に師事されており、2007年には香港で開かれた中国民族楽器コンクールで金賞を受賞。現在、日本二胡振興会理事のかたわら、ライブ、コンサート活動のほか二胡教室を開き指導にも力を入れるなど、30歳の若手演奏家として多方面に活躍されています。
会場には、中国の雰囲気を少しでも出そうと、日本語講座の講師上柿槇子さんが、正面に掲げられているプログラム案内と壁際の展示品にさりげない工夫をしました。プログラムの文字は、隷書で書かれており、文字の周りには中国の大学で教えていたときの生徒さんから贈られた切紙細工が飾りに貼られています。展示品は中国で収集した風俗図や少数民族苗族の刺しゅうなどが飾られています。
はじめに、都に残してきた思い人を偲び詠われる「李白の詩、長相想」。事前に、詩の解説が日本語講座の講師三嶋栄子さんからあり、黄静さんによる中国語による漢詩朗読が「二胡」と「フルス(ひょうたん笛)」の伴奏で行なわれました。フルスは、口で吹く手元がひょうたんで出来ている中国などで演奏されるという日本の笙に似た音色を出す楽器です。
黄静さんの中国語による朗読は、澄んだ、耳に心地よい抑揚で、二胡とフルスの心にしみる哀調に満ちた音色と重なって、詩情を深く心に響かせるものになりました。ついで、「君への愛は月のあかりが私の心を表しているよ」と切々と歌うテレサテンの歌「月亮代表我的心」を二胡の伴奏で、黄静さんがやさしい綺麗な声で歌いました。
二胡の演奏と中国語による漢詩朗読や歌とのコラボは、素晴らしいものになり、皆さんに好評でした。国際交流サロンらしく、このサロンの交流の輪がまた一つ広がりました。ここで、特別ゲストの出演です。自己紹介をしながら、「自分が始めて二胡を聴いたときの感動をみなさんに広め、ともに楽しんでいきたい」と話されて、二湖の名曲「江河水」を演奏。
最後の「サイマ」は二胡の演奏会でよく奏される曲で、モンゴルの夏祭りで草原を馬が走る様子を曲にしたテンポの速いもの。おびただしい数の馬が怒涛のように走る牧歌的にも躍動感あふれるもので、激しく力強いものでした。演奏が終わると、会場からは、拍手喝采でした。
国際交流サロンは、日本と外国との文化を相互に理解しあうことで、市内にお住まいの外国出身者の方々を含めた市民の交流の輪を広げることを目的に開かれています。これまでにも、外国出身者や市民の方々がお互いに講師となって、各国の料理づくりや、お互いの文化などを題材にしながら、原則毎月1回交流を行っています。
次回の国際交流サロンは、11月6日(水曜日)、文化会館で「豪華で簡単、プッシュ手芸のクリスマスリース作り」です。また、流山市国際交流協会では、市内在住の外国の方を対象とした「日本語講座」を、文化会館を会場に毎週水曜日に開催しています。いずれも、お問い合わせは文化会館(04-7158-3462)まで。
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