ぐるっと流山 東部中で地域住民合同の防災訓練

ページ番号18380 更新日 平成25年9月18日

災害用井戸

  9月14日(土曜)、東部中学校で全校生徒598人と地域24自治会の350人が参加する地域合同防災訓練が行われました。いざ災害が発生したときに、中学生が地域の方とともに避難所を設営し、運営の戦力として取り組めるように訓練するもので、大人たちにサポートされながら、炊き出しや簡易トイレ・間仕切り作りなど実践的な訓練に臨みました。


避難所へ向かう皆さん

  訓練は「登校直後に巨大地震が発生し、しばらくの間中学校を地域住民を受け入れる避難所として運営することになった」との想定で実施。訓練には地震発生時の避難行動も含まれており、地域住民の皆さんは一度地域の避難所へ集まったあとに、自治会ごとにまとまって東部中学校へと徒歩で避難してきました。


避難者名簿を作る生徒たち

  中学校では8時30分に地震発生を知らせる校内放送が鳴り渡り、生徒たちは机の下などに隠れて揺れが収まるのを待った後に、一斉に校庭へ避難。生徒会の役員らは、学校へ避難してくる地域住民の方たちの避難者名簿を作るため、校庭入口に設営したテントで、避難者の受け付けを担当。次々と訪れる避難者を整理しながら、避難者カードを手渡し、氏名や所属自治会などの記入をしてもらいました。


段ボールとガムテープだけで間仕切りなどを作る訓練

  訓練前の開会式で、地域を代表して東部地区自治会連合協議会会長の石川隆司さんは「大災害が起こったときに、働いている現役世代は帰宅困難になったり、年配者は体力的な問題もあったりするため、地域の避難所にいち早くかけつけられるのは子どもたちではないか。生徒自らで避難所を設営することができれば地域住民としても安心です」と挨拶。その後、訓練内容ごとに各班に分かれ、訓練を開始しました。体育館では、大勢の方が長期間過ごすことになる避難所で必要となる、トイレやベッド、プライバシーを守るための間仕切りなどを、簡易的に段ボールとガムテープだけで作る訓練をしました。トイレとベッドは既製のキットでも組み立てましたが、物資の輸送などでも使われ、手に入りやすい段ボールでの作り方を体験しておくことは重要で、生徒たちも実際に作ってみたことで「意外と簡単だし丈夫。災害時でも作れそう」と手応えを感じていました。


けがの応急処置

  災害時には負傷者の手当ても必要となります。簡易担架の作製や使い方、心肺蘇生法に、三角巾や添え木を使ったけがの応急処置などを、生徒同士で実際に試しながら実践的に学びました。基本の結び方を知っておくとさまざまな状況で応用できるロープワーク訓練は、人の救助時にも役立つとのことです。ちなみに東部中学校では3年生全員がAED講習を受講しているそうです。


炊き出し訓練

  校庭では一度に大量の食事を作る炊き出し訓練を行い、お湯を注ぐだけで食べられるアルファ米と、袋に入れたまま鍋で煮るハイゼックス米を調理し、1000人分の食事を用意しました。大勢の方が避難した場合にはそれだけ多くの食事を用意する必要があるため、食糧物資の搬入から、廃油缶を利用したかまど作り、木材と丸めた新聞紙を燃料にした火起こし、調理の仕方、そして各避難者への分配と、各工程に分けて訓練しました。


煙の擬似体験

  そのほかにも消火訓練や火災時の煙の擬似体験、災害時にもつながりやすいMCA無線機の使い方などさまざまな訓練を行いました。生徒会長の松下美優さん(3年生)は「災害が起こった時には私たち中学生は率先して行動しないといけない立場です。自分の身を守ることはもちろん、何をすれば周りの役に立つのかを考えて行動できるよう今回の訓練を生かしたい」と話しました。教頭の笠井善亮先生は「今回の訓練は中学生主体のものですが、これから生徒たちが大人になりこの地域に住み続けたときに、実際の避難所となる東部中学校で訓練をした経験がある大人が地域にいることはとても大きなことだと思います。この経験を地域の中でどんどんと波及させていってほしい」と期待を寄せました。


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