ぐるっと流山 小池博史「銀河鉄道」ワークショップ

ページ番号17637 更新日 平成25年7月29日

ワークショップ

  7月28日(日曜)夜8時から流山市生涯学習センターを「銀河鉄道」が発車しました。と、言っても鉄道の話題ではなく、身体表現をメインとした舞台ワークショップのお話です。東北が生んだ詩人で作家の宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を原作に、30年間日本の舞台アートをリードし続けている小池博史さんが演出しての舞台です。ワークショップに参加された市民の方々は7人。特にダンスや演劇などの経験のない皆さんです。


参加されたのは7人の市民の皆さん

  7月22日(月曜)から始まった小池博史ブリッジプロジェクト「銀河鉄道」ワークショップ。とてもゆっくりとした均等な動きに集中する作業を繰り返しながら少しずつ新しい要素を取り入れています。このゆっくりとした動きにより、次第に日常的な認識やコミュニケーションから離れていき、面白いズレや新しい関係性がでてくる状況になるようです。「言葉」から「身体」、「見る」から「感じる」へと、さまざまな感覚が次第にシフトされてきています。


ゆっくりとした均等な動きに集中する作業を繰り返す出演者

  小池さんは、参加者の方々と輪をつくって対話し、そして音響・照明も自ら操作し、注意深く動きをみながら、少しずつ世界を創っていきます。月曜日から毎晩3時間ずつワークショップを重ねてきた7人の参加者。発表の日曜日も、昼間はホールが他の発表会で使われていたため、リハーサルも夕方6時からのスタートです。リハーサルを終えて、休む間もなく本番となりました。


台詞に頼らず身体で表現

  昨年の「注文の多い料理店」に続き、ことしは、「銀河鉄道」。ただでさえ難解な原作を台詞に頼らず身体で表現していきます。いじめられっ子のジョバンニが星祭りの夜、友人のカムパネルラと広大な銀河鉄道での旅で“未来”や“過去”に出会いながら、生きることについて考えていく物語。7人のワークショップ参加者の皆さんに客席から惜しみない拍手が贈られました。


音響・照明も自ら操作

  指導にあたっている小池さんは、主宰していたパフォーミングアーツ・カンパニー、「パパ・タラフマラ」を昨年3月に解散、30年間日本の舞台アートをリードし、国内外で公演し、ダンス、演劇、美術、音楽など多様なジャンルを融合させ独自の舞台空間を築きあげ世界で活躍し続けてきました。現在では、小池博史ブリッジプロジェクトを創設しさまざまな活動を展開しています。


7人のワークショップ参加者の皆さん

  客席には、昭和40年会や瀬戸内国際芸術祭などでご活躍のアーティスト、パルコ・キノシタさんや舞踏家の最上和子さんらも駆け付け、ワークショップに参加された方々を激励されていました。今回の作品は約43分のものでしたが、演出された小池さんは、「面白く思うのは、本番の力。ゲネの時は70%程度しか出ていない力が、本番になると120%にまで高まります。素人だと尚更。もちろんゲネでは本人は100%の力でやっているつもり。人の力の凄さを思います」と感想を語ってくださいました。

 


「銀河鉄道」ワークショップ

  今回は、市民対象のワークショップでしたが、来年1月25日、流山で新たな舞台芸術が生まれます。小池博史最新作「銀河鉄道」が、流山市文化会館で初演される予定です。舞台化に向け、重要無形文化財保持者の能楽師・津村禮次郎氏、元ネザーランド・ダンス・シアターダンサーの小尻健太氏、衣装は元イッセイミヤケコレクションデザイナーの浜井弘治氏、演奏では、太鼓のヒダノ修一氏やハーモニカの八木のぶお氏らが参加。流山で始まり、金沢や仙台、沖縄、そして池袋と、全国5都市で公演される予定です。ご期待ください。


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