ぐるっと流山 鉄道の日記念講演会「流山の鉄道今昔」

ページ番号23183 更新日 平成26年10月16日

鉄道の日記念講演会「流山の鉄道今昔」

   10月4日(土曜)、森の図書館では、鉄道の日記念講演会「流山の鉄道今昔」が開催され、8歳から80歳までの鉄道ファンが参加しました。講師は、鉄道史研究家で、「ちばの鉄道一世紀」など多くの著書がある白土貞夫さんです。白土さんが用意した蒸気機関車やつくばエクスプレスが操車場に並んでいる勇壮な写真がスクリーンに映し出されると、参加された方は食い入るようにご覧になっていました。


蒸気機関車

   徳川の世に江戸川が開かれると江戸から関宿経由で利根川下流域の佐原や銚子と高瀬舟による輸送が活発となり、江戸川の河港である流山は水運による物資集散の要地として大いに栄えるようになりました。しかし関宿を迂回することで時間を要し、特に明治以降は輸送量も増したことから、江戸川岸の加村(流山市)と利根川岸の花野井村(野田市)の間10kmにドコービル式軽便鉄道の敷設が計画されました。ところが同時期には併行して利根運河計画も進められており結局運河建設が実行され1980年に完成しました。「この時鉄道計画は立ち消えとなりましたが、実現すればわが国初の民営鉄道になったはずです」と講師から説明がありました。
 


蒸気機関車

  講師の白土さんからは、流山市内を通る5つの鉄道についてお話しがありました。JR常磐線(日本鉄道)は、流山市内に駅はないものの流山市内を通っていることについて。流鉄(旧流山軽便鉄道)は、地元味醂醸造家の秋元平八を中心に鉄道敷設に機運が高まり1913年流山軽便鉄道を設立。1916年3月14日流山から馬橋間が開通し、蒸機運転だったそうです。1923年流山に、陸軍兵士の食料と軍馬の飼料を管理する倉庫が設置され、国鉄貨車直通の必要が生じ、1924年に軌間を拡幅し国鉄払い下げの15・16蒸気機関車が走ったそうです。東武アーバン・パークライン(旧千葉県営鉄道野田線)は、明治末期の千葉県知事が県営鉄道の敷設に非常に熱心であり、1911年5月9日開業したのが柏から野田間です。当初は軽便鉄道を敷設する予定が、野田の醤油業者が、原料製品輸送の利便を図るため、県債20万円負担を条件に、国鉄と同一軌間の路線建設を陳情して実現をみました。初期は蒸気動力だったそうです。


たくさんの鉄道ファンが参加

   JR武蔵野線(旧国鉄)は、貨物主体の路線として計画、1973年4月1日新松戸から府中本町間が開通し、同日南流山駅が設置されました。1978年10月2日にし船橋まで全通し、もともと貨物専用の計画のため、当初の電車本数は少なかったそうですが京葉線に連絡し、東京駅への直通運転が始まると大幅な乗客増を招いたそうです。つくばEX(首都圏新都市鉄道)は、常磐新線の名で計画され、2005年8月24日秋葉原からつくば間が一挙に開通しました。流山市内には三駅を設けていますが、流山市全体の交通の流れを大きく変化させることになりました。専門的な話が多かったにもかかわらず、参加した8歳の中尾くんは最後まで熱心に聴き、講師に質問をしていました。また、図書館内には、鉄道の本の展示や、ギャラリー展示ケースに昭和30年代の流鉄と市内の駅や景色の写真の展示もあり、森の図書館内が鉄道一色となっていました(ギャラリー展示ケースの展示は10月5日で終了)。

 


森の図書館内には鉄道の関連本を展示

今後の森の図書館のイベント
「やさしい古文書入門」
日時:11月9日(日曜)13時から15時
場所:森の図書館 視聴覚室
講師:小代渉氏
参加費:1,000円(資料代)
お申し込み・お問い合わせ:森の図書館 04-7152-3200
 


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