ぐるっと流山　笑って健康！お笑い大行進38

   流山市の健康都市宣言を受けて「笑って健康を！」と流山市生涯学習センターで続けられている「お笑い大行進」が9月28日（日曜）開催されました。38回目となった今回は、女性漫才コンビ「すず風にゃん子・金魚」の金魚師匠のトレードマークとも言える髪飾りを初めて展示公開。69点の手づくり髪飾りが公開され、公演後は師匠と記念写真を撮る方や、記念に髪飾りをプレゼントされる方などで賑わいました。金魚師匠は、桜前線が近付くと落語「頭山」のように髪に桜と団子を載せて登場し、5月になれば頭上に鯉のぼりを泳がせて出演、オリンピックで日本人選手が活躍すれば五輪に金メダルを付けて舞台に立つなど季節や時事ネタを身にまとう“進化する髪飾り”で笑わせます。

   いつか展示会をしてみたいと、大切に保管していた髪飾りは、100円ショップで入手できそうな材料ばかりで、夏の風物詩の虫かごの隣についている補虫網は洗濯ネット。「庶民目線を忘れたら漫才じゃなくなる」との信念から誰にも見覚えのある身近な材料で手づくりされています。中には電池でスカイツリーに明かりが点滅するようなものもあり、実際に頭に載せてみるとかなり重く、こんな重いものを載せてあれだけ舞台を走り回るのかと驚きます。漫才をする前は幼稚園の先生だったこともあり、鯉のぼりや雛人形など季節を感じる飾りを手づくりするのは好きなのだそうです。

   オープニングは、流山育ちの人気若手漫才「コンパス」のおふたり。流山北高校出身のボケ役・西本宏一さんが三味線を弾けば、富山出身のツッコミ役・中島和彦さんが民謡を歌うという初の試みで会場を沸かせます。2006年に結成したコンビで、東京・国立演芸場で行われた文化庁平成23年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業「漫才新人大賞」で大賞を受賞するなど力をつけています。ケーブルテレビのJ:COM東葛・葛飾で「コンパスの突撃街生レポート」や「コンパスの松戸・流山☆探偵団」などにレギュラー出演中です。客席には井崎市長の姿もあり、コンパスを応援していました。

   二番手で登場したのは「笑組」。“えぐみ”と読み、内海桂子・好江門下の正統派漫才。トンボメガネの痩せたボケ役のゆたか早口でまくしたて、やや太目のツッコミ役のかずおがなかなか話すチャンスがつかめない雰囲気が和やかな笑いを誘います。1986年にコンビを結成し29年目。1989年第41回国立演芸場花形演芸会金賞、2003年第58回文化庁芸術祭新人賞受賞。2005年真打に昇進しました。この日は、師匠に弟子入りしたエピソードをネタに客席を笑いの渦に巻き込みました。

   今回は、特集の女性漫才コンビすず風にゃん子・金魚の他は、全員男性ばかりの出演です。次に登場したのは、ビックボーイズ。神戸で鳶職をしていたとき、オレたちひょうきん族の素人コーナー「なんですかまん・コンテスト」に出演し、それをきっかけに浅草フランス座で修行、パントマイムを得意とするなべかずおと、東洋大学文学部を卒業し、過去に大道芸人の三雲いおりと「プリーズ」というコンビで活動していた羽生愁平が、1992年結成したお笑いコンビです。この日は、エスカレーターで昇り降りする駅での様子をパントマイムで披露し大きな拍手が贈られていました。

 

   第一部のトリはナンセンスが登場。昭和39年に結成された「ナンセンストリオ」を経て、昭和54年にトリオからコンビとなり「ナンセンス」と改称。「親亀の背中に子亀を乗せて～」でおなじみの「親亀の唄」でデビュー以来、TV、映画、ラジオと活躍。その後も「赤上げて白上げて」のギャグを加え、現在も東京漫才のベテランとしてNHK「真打共演」NHK BS「ふれあいTV」等に出演しています。客席から参加したお客様と「赤上げて白上げて」と小旗を上げ下げするなど舞台と客席とのベテランらしい掛け合いで、台詞を忘れたような間が、ネタなのか本当なのかと疑わせるような笑いは絶妙でした。

   第二部では、すず風にゃん子・金魚のヒストリーを貴重な映像や写真を見ながら「笑いと健康学会」の澤田隆治会長とのトークショーで紹介。ツッコミ担当のにゃん子さんは、高校時代に、劇団ひまわりに所属。解散後レオナルド熊のコントを演じるようになり、1983年に映画『楢山節考』の松やん役で女優デビュー。1985年に「おわかれ」（日本クラウン）で歌手デビュー。ボケ担当の金魚さんは、幼稚園を経て芸能界入り。1978年に東八郎門下に。ゴリラの物真似が得意で、この日も客席からバナナの差し入れがありました。にゃん子・金魚のおふたりは人気番組「笑点」で10月5日か12日に放送される予定で、番組では、きょうの髪飾りで出演される予定だそうです。

   次回の「笑って健康！お笑い大行進39」は、11月22日は「いい夫婦の日」ということで翌週の11月30日（日曜）13時30分からベテランから若手までの夫婦コンビが勢ぞろい。チケットは、一般2,500円、高校生以下500円（全席指定、電話予約受付中）。出演は、2010年文化庁芸術祭大衆芸能部門大賞の東京太・ゆめ子、歌って笑わせる新山ひでや・やすこ、国立演芸場花形演芸大会特別賞の大空 遊平・かほり、アコーディオンと針金アートのおしどり、コンビ結成6年目の若手・青空ピー介・プー子、そして司会は流山が生んだコンパスです。お問い合わせは、流山市生涯学習センター04－7150－7474