ぐるっと流山 女川町からのおくりもの~ランドセルの中はユメでいっぱい

ページ番号22294 更新日 平成26年7月24日

ランドセルに色を塗る作業

   7月23日(水曜)、流山市と姉妹都市の石川県能登町から小学生30人が夏休みを利用して流山を訪問しました。ことしで4回目の訪問団は、大型バスで9時30分に流山市生涯学習センターに到着。毎年、同センターのワークショップに参加し、公募で集まった流山の子ども達30人と交流を深めました。井崎市長や後田教育長から出迎えられた子どもたちを代表して、能登町の小学6年生の桜井菜摘さんが「交流を通してコミュニケーションと親交を深めたい。今日は皆さんと一緒に交流することを楽しみにして来ました」と笑顔であいさつしていました。


ランドセルに彩色やお絵描き

   東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県女川町に全国から届けられた使い終わったランドセル。寄せられたランドセルは、子どもたちの数を超え、処分されることになっていました。そのランドセルを譲っていただき、色を塗って、絵を描いて、天井からゴムで吊るして、「ヒュードロドロ…」と音楽を流し、照明も工夫して「お化け屋敷」をつくろうという子どもワークショップ。楽しみながらも、震災を忘れないようにしよう、夏休みにご家族で震災について話し合うきっかけにしていただこうと企画されたもので、講師はアーティストのパルコ・キノシタ先生です。


能登の小学生と流山の小学生が一緒に作業

   パルコ先生は、創形美術学校ビジュアルデザイン科専任講師。月刊漫画ガロで漫画家としてデビュー後、異なる文化圏、世代間の人々と言語を超越した懇親を行うことを作品化しているほか、世界各地でゲリラパフォーマンスを行っています。越後妻有アートトリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭、クンストハーレ、デュッセルドルフで展示会を開催するなど国内外で活躍されています。流山市では、子どもたちを対象にしたワークショップで実験的な試みを毎年続けてくださっています。


ランドセルを天井からつるして飾り付け

   参加した子どもたちは、最初は「本当にランドセルに絵を描いてよいのか」と、ためらっていた様子でしたが、ひとりの子が色を塗り出すと、あっという間に全員が夢中で彩色やお絵描きを始め、中には手も、足も、顔も絵具だらけの子も。そんなやんちゃな子どもたちを能登町の中口教育長は笑顔でずっと見守ってくださっていました。「そのまま廊下を歩かないで」、「さあ、手を洗いますよ」、若いアシスタントの皆さんがやさしく指導してくださいますが、アシスタントさんやセンタースタッフの衣類にもいつの間にかカラフルな絵具が付着していました。


ワークショップのようす

   漫画家の、しげたほなみ先生もアシスタントとしてワークショップをお手伝いしてくださいました。子どもたちに「サインして」「似顔絵を描いて」と囲まれて、なかなか本来の作業が進みません。子どもたちを指導してくださった7人のアシスタントさんは、パルコ先生の教え子の皆さんです。パルコ先生と同じように、あっという間に子どもたちの人気者になってしまいます。能登町から参加した半崎大翔くんは、ワークショップ後に謝辞を述べ、パルコ先生と固い握手を交わしていました。


完成した「お化け屋敷」

   能登町の小学生・浦下悠衣さんは、「今まで経験したことがないことなので、とても楽しかったです」と話してくれました。ワークショップ「女川町からのくりもの~ランドセルの中はユメでいっぱい」で60人の子どもたちがつくったお化け屋敷は、7月29日(火曜)まで、その中で遊べます。ぜひ、ご来場ください。また、今回、飾られたランドセルは、宮城県女川町でも展示され、8月12日は、女川町で同様のワークショップが行われる予定です。


参加した子どもたちと

   流山市生涯学習センターでは、今回の展示やワークショップをはじめ、8月1日から11日まで「3月11日の、あのね。×ふくしまだっこin流山」と題し、東日本大震災直後に、姉妹都市・福島県相馬市の子どもたちが描いた絵画と、そのワークショップをした蟹江杏の版画、そして、被災地に暮らす家族が「だっこ」する心温まる山下裕之の写真を展示。また、7月30日から8月10日まで「色砂で描く、ひとときの絵画」と題し、宮城県石巻市で行われたドローイングにアレンジを加え現代美術家・ジェイミ・ハンフリーズが流山で子どもたちとワークショップを行い、映像記録を公開します。お問い合わせは、流山市生涯学習センター04-7150-7474へ。


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