ぐるっと流山 博物館「蔵出し講座」

ページ番号22120 更新日 平成26年7月9日

講師の東京家政大学博物館学芸員の三友さん

   博物館では、収蔵庫の資料の中から、普段展示できない資料を「蔵出し」し、皆さんに見ていただきながら、理解を深めていただこうと「蔵出し講座」をはじめました。第1回の7月6日(日曜)には、「明治時代の裁縫(さいほう)雛形(ひながた)」26点が収蔵庫から会議室へ「蔵出し」されました。平成2年に市民から寄贈していただいたこの「雛形」は寄贈者の祖母が明治32年ころに、東京裁縫女学校(現在の東京家政大学)の学習で作成されたものです。


裁縫雛形資料を手に講演

   「裁縫雛形」は明治から昭和にかけて、東京裁縫女学校をはじめ、各地で学生が裁縫の練習用に作った衣服や生活用具等のミニチュアです。東京家政大学の創設者渡邉辰五郎が和洋裁の教育のために考案したとされています。布地が少なくてすみ、作る時間も短く、不慣れな学生にも容易に作ることができるうえ、衣服の構造や縫い方などを丹念に学習できるすぐれものです。さらにそれを持ち帰って郷里で裁縫塾を開いて、新たな学生に教えることもできます。


明治時代の裁縫雛形26点が収蔵庫から蔵出し

   講師の東京家政大学博物館学芸員の三友晶子さんは、同博物館で所蔵する雛形(一部は国指定重要文化財)の研究をされていますが、流山市立博物館の「雛形」は女学校の草創期のもので、大変珍しいとのこと。講師からは雛形の成り立ちや、女学校での教授法、雛形の活用など多岐にわたってお話を伺いました。会議室に展示された流山市立博物館の「雛形」についても、1点づつ解説していただきました。


裁縫技術を観察

   「雛形」は本物の1/3の寸法が基本で、思わず「かわいい。お人形さんの洋服みたい」と受講生。最後には「優しくなら触ってもいいです」との本館学芸員の声かけで、受講生が実際に触って雛形の構造や手触りを確かめました。次回の「蔵出し講座」は、11月9日(日曜)「打ち菓子を作る技」です。詳細は、今後、広報ながれやまでお知らせします。


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