ぐるっと流山 わたしたちの源氏物語

ページ番号22110 更新日 平成26年7月8日

講師は古典文学研究W・S(ウィメンズ・ステーション)の会

   梅雨の晴れ間の7月5日(土曜)、森の図書館で「わたしたちの源氏物語」の講座が開催され、男女あわせて55人余りの方が参加されました。講師は古典文学研究W・S(ウィメンズ・ステーション)の会主宰の見原正佐子さん、堀井幸子さん。平安時代に紫式部が著した長編小説「源氏物語」に登場する女性たちの生き方を読み解きながら、男女共同参画の視点からお二人の軽妙な掛け合いにより話は進みました。


源氏物語絵巻の修復後の画像

   スクリーンには、国宝の源氏物語絵巻の修復後の画像も映し出され、雅な王朝絵巻へと思いをはせます。しかし、そのきらびやかな、物語の裏には多くの女性たちの苦しみが描かれています。源氏物語に登場する女性は次々に出家をしてしまう。そこから、お二人の疑問が始まり、研究を重ねたところ平安時代の女性の生きづらさが原因となっているのではないかとたどり着きます。登場人物の女性は14人。結婚をした人、しない人それぞれ7人。また、出産の経験がある人、ない人もそれぞれ7人というところにも作者の意図が隠されていたのではないかということでした。


たくさんの方が講座に参加しました

   女性たちは器量に合わせて色を選ばれるため、好きな色を選ぶことさえできなかったことや、はつらつとした天真爛漫な若紫は、源氏により刷り込み教育を受けていくなど、紫式部は物語の中で意図的に「自分らしく生きたい」という気持ちがありながらも鬱屈したなかで亡くなった、紫の上に言わせています。一夫多妻制によるストレス、階級社会への不満などから心の平安を得られないという悲観から逃れるために、女性たちは出家していくことになったようです。源氏物語を通して、現代の問題にも通じることがあると言えます。参加者からは「二人のかけ合いのお話を聞き、絵もあり説明もわかりやすかった。」「源氏物語を全く違う観点でお話していただき、楽しいひと時でした。」などの感想が寄せられました。


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