ぐるっと流山 言葉を越えてコンサート

ページ番号28647 更新日 平成27年12月28日

「解放」と「自由」を感じる演奏とプロミュージシャンなどがコラボ

ピアニストとフルートなどが演奏している写真

 平成27年12月27日(日曜)、流山市生涯学習センターで「言葉を越えてコンサート」が開催されました。自閉症の子どもたちへの理解を深めるため流山市生涯学習センターを中心に芸術活動で支援を続けている皆さんによって12月17日(金曜)から開かれている作品展「言葉を越えて」展の一環として企画されました。流山市自閉症協会、千葉県自閉症協会、一般社団法人日本自閉症協会、流山市教育委員会の後援やミス日本コンテスト事務局などの協力を得て、一般社団法人AOAartと同センターとの協働で実現したものです


展示会の写真

 自らを閉じると書く「自閉症」という言葉から受けるイメージとは逆に、自閉症の方々の絵画や演奏から感じるのは「解放」と「自由」。欧米では、アール・ブリュット(生の芸術)のひとつとして、いま、その表現方法が注目されています。今回の「言葉を越えてコンサート」は、国際的なコンクールでも優勝している小柳拓人さんを囲んで、プロのミュージシャンや流山で弦楽器を学ぶ合奏団の皆さんとのコラボレーション。小柳さんの演奏では、彼の音楽を聴いて自閉症の子どもたちが描いた絵画も投影されました。年の瀬の忙しい、寒い冬のひととき、ゆったりと流れるときを感じながら、温かなコンサートとなりました。


ピアニストが演奏している写真

 ピアノとフルートを奏でた小柳拓人さんは、自閉症のチャレンジド・ピアニストです。特別支援学校を卒業し、会社勤務の傍ら、各地でピアノ・フルートのソロやアンサンブル演奏、またお母さんと共に「特異を得意にかえて」と題した講演とコンサートを行っています。2009年には国際障害者ピアノフェスティバルinカナダ特別賞、2010年には「コバケンとその仲間たちスペシャルオーケストラ」にフルートで参加し、「こころコンサートin NHKホール」出演。NHKTV「福祉ネットワーク:音楽とぼくの楽しい関係~小柳拓人くん~」などにも出演されました。2011年は国際障害者ピアノフェスティバル・アジア大会銀賞。2012年に台日友好国際障害者ピアノコンサートin台湾、2014年には日米フレンドシップコンサートinアメリカなどに出演されました。


ヴァイオリンを演奏している写真

 ヴァイオリンの鷲見恵里子さんは、3歳からヴァイオリンをご両親と、祖父の鷲見三郎さんに学び、小学校6年生の時、第41回全日本学生音楽コンクール東日本大会小学生の部で第2位を獲得。中学校2年生で渡米し、ジュリアード音楽院プレカレッジとプロフェッショナル・チルドレン・スクールに入学。ロングアイランドのヤング・アーティスト・コンクールで第2位を獲得。1994年、ジュリアード音楽院に入学、ドロシー・ディレイ、室内楽をサミュエル・サンダースに師事。同年、ミケランジェロ・アバド国際ヴァイオリン・コンクールで第1位を獲得。カーネギーホールでリサイタルを開きました。1995年、デビューアルバムをリリース。イタリアを中心に演奏活動を展開し、2006年にはブルガリアのソフィアで、ブルガリア国立フィルハーモニー管弦楽団とサラサーテのカルメン組曲などを録音し、その後、同オーケストラのソリストとしてイタリア演奏旅行に同行されました。


フルートを演奏している写真

 フルートの真鍋知子さんは、桐朋学園大学音楽学部演奏学科フルート専攻卒業、同大学研究科修了。日本フルートコンクールびわ湖入賞。全日本学生音楽コンクール大阪大会入賞。第24回全日本アンサンブルコンテスト全国大会金賞。香川ジュニア音楽コンクール木管部門金賞など数々のコンクールで受賞。コンサートシリーズ「フランス音楽の軌跡」を2010年からスタート。マスターソムリエ・高野豊さんとの「クラシックとワインのいい関係~ワイン物語」では毎回レギュラー出演。フルートカルテット「奏~kanade」では豪華客船のメインショーの出演、演出も。フルートオーケストラ「FOJ~フォージェ」メンバーとしても活躍されています。


合奏団が演奏している写真

 ストリングスのSFS合奏団は、1994年の創設以来、地域のさまざまな団体の垣根を越え合奏する楽しみを追究して活動を続けています。2008年中国、2012年イタリア、そして昨年、ドイツ・シュトラールズント市を訪問。毎回、訪問先での交流演奏会を通して、青少年の音楽による文化交流活動を展開しています。この日は受験シーズンとも重なり若い団員が中心になって出演してくださいました。


司会者が話している写真

 司会の秋山果穂さんは、第47回日本ミスコンテスト2015において、準ミス日本を受賞。現役の東京大学医学部生です。AOAartの取り組みに共感し、今年4月の世界自閉症啓発デーでのイベントにもご協力いただきました。準ミスのタスキにはいつも自閉症啓発のバッチが付けられています。今回の企画に秋山さんは「手を差し伸べるのではなく、手をつなごうという活動姿勢がすきです」と語ってくださいました。


出演者が整列している写真

 この日は、ねこふんじゃった変奏曲からリベルタンゴ、カノンなど多彩なステージを展開。エンディングでは、出演者全員が揃って「翼をください」を演奏、配布された歌詞カードを見ながら客席の皆さんが合唱し、会場がひとつになりました。今回、ゲスト出演してくださった真鍋さんは、流山市生涯学習センターの開館10周年を記念して来春2月7日(日曜)同センターでフルート、チェロ、ピアノ、アルパによる「ラディアント コンサート~ジャンルを超えた新たなサウンド」を開催します。お問い合わせは流山市生涯学習センター(電話04-7150-7474)へ。


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