ぐるっと流山 黒澤映画「乱」の上映会

ページ番号7247 更新日 平成23年2月21日

 文化会館で黒澤映画『乱』の上映会  出演俳優、隆大介さんの講演も

35ミリ映写機の写真

 2月19日(土曜日)、文化会館ホールで「2011公民館映画まつり 乱」が行われ、約650人の映画ファンが集まりました。昨年生誕100年を迎えた日本映画界の巨匠・黒澤明監督の代表作「乱」の上映と、この作品に一文字三郎役で出演している市内在住の俳優・隆大介さんの講演会とあって、映画ファンの皆さんは心待ちにされていたようです。


隆大介さんの写真

 隆さんは、乱の主役も務めた仲代達矢さんの主宰する無名塾に1977年、第1期生として入塾。3年目にオーディションで黒澤明監督の「影武者」に織田信長役で出演。第4回日本アカデミー賞新人賞、第23回ブルーリボンショー新人賞を受賞しました。その後も、映画やテレビドラマ、舞台などで活躍されています。昨年は、9月に全国ロードショーされた「君が踊る、夏」(香川秀之監督)に、主人公・溝端淳平さんの父親役で出演。円熟の演技で高評価を得ました。


黒澤映画を語る隆さんの写真

 この日の講演では、流山フィルムワークスの代表・岩佐大介さんを聞き役に、黒澤明監督の魅力を熱っぽく語られました。ハリウッド映画の名作ゴッドファーザーのフランシス・コッポラ監督が「ノーベル賞の映画部門があったら黒澤監督に与えるべきだ」と語ったというエピソードに触れ、「黒澤監督は日本が誇る偉大な監督。なるべく多くの方に黒澤映画を観てほしい。そして、かつて日本映画にこれほど面白い映画があったことを知ってほしい」と語りました。そして、黒澤映画を隆さんなりに「結末が分かっていても、50回、100回観ても飽きない映画」と評して講演会を締めくくりました。


有名な3本の矢のシーンの写真

 映画「乱」は、シェイクスピアの「リア王」を原作とし、戦国を生き抜いた猛将が引退を宣言したことで、3人の息子が父親をないがしろにして骨肉の争いを繰り広げるという悲劇を描いたもの。見所はなんといっても壮大なスケールで撮影された合戦シーンで、文化会館ホールの舞台に設置された大スクリーンで観ると、その迫力に思わず圧倒されました。東初石からいらっしゃった大野さんご夫妻は、「テレビでは見たことがありましたが、やはり大きなスクリーンで観ると迫力が全く違いますね。改めて隆さんの演技に注目して観ましたが、セリフも表情もとても良かった」と語ってくださいました。


貴重な品々が多数展示されている様子の写真

 この日は、映画ファン、特に黒澤映画のファンにとってはうれしい企画がもう一つありました。文化会館のロビーで行われた、黒澤映画のポスターやポストカード、台本など貴重な品々の展示です。黒澤明アカデミーの協力で行われたもので、黒澤監督直筆のドローニングによる映画「影武者」の宣伝用ポスターや同じく「影武者」の撮影現場のスチール写真、さらにはこの日上映された「乱」の撮影現場写真集(非売品)、「乱」の台本は撮影前のごくわずかなスタッフのみに配られたものと、実際に俳優を含む全スタッフに渡された決定版の台本が並べて展示され、皆さん食い入るように見ていらっしゃいました。


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