ぐるっと流山 渡部宏さんチャリティコンサート

ページ番号7638 更新日 平成23年5月30日

チェロの音色に涙する方々も 渡部宏さんがチャリティコンサート

渡部宏さんのチェロ・チャリティーコンサートの写真

 生涯学習センターで、チェリストで「希望郷いわて文化大使」渡部宏さんのチェロ・チャリティコンサートが行われ、約350人がチェロの音色を楽しみました。このコンサートは、同センターのギャラリーで公開されていた「鳥を描き続けた画家・小林重三展"翼をください"」の関連イベントとして開催されたものです。チェロは、鳥に関係した名曲が多いことから白鳥(サン・サーンス)や黒鳥の歌(ヴィラ・ロボス)などが演奏されました。

 渡部さんは、冒頭、「大震災からすでに2か月半が過ぎ、現地での復興は少しずつですが進んでいることを耳にします。しかし、現地の被災者支援はまだまだ満足ではないとも聞き及びます。震災以来、音楽という言葉では語ることのできない一瞬の力を通して、"忘れないで大震災!復興支援コンサート"として微力ながらも現地を支援したいとの意向でおりました。今回、多くの方々のお力によって、ここ流山市生涯学習センターでのチャリティコンサートを開催できることとなりました。ありがとうございました」と語り掛けました。


一緒に歌う観客の皆さんの写真

 出演は、東京ヴィヴァルディ合奏団の音楽監督で、東京藝術大学音楽学部管弦楽研究部首席奏者の渡部宏さんのチェロと、映画「のだめカンタービレ最終楽章」の演奏指導やNHKドラマスペシャル「心の糸」の劇中演奏などでもご活躍の川田健太郎さんのピアノ。午前の部と午後の部の2回公演でしたが、午後の部には流山でバイオリンを学ぶ小学生から大学生までのSFS合奏団も特別出演し3曲演奏しました。SFS合奏団の「翼をください」の演奏では、客席の皆さんが歌詞カードを手に一緒に歌うという一幕も。

 渡部さんが音楽監督をされている東京ヴィヴァルディ合奏団は、ことし設立50周年ですが、5年前に設立45周年を記念して渡部さんがリリースした「ソロCD「鳥の歌~無伴奏チェロ作品集」は音楽各界で絶賛されています。今回のコンサートでは「鳥の歌」も披露。渡部さんは「チェロの神様とも呼ばれたカザルスは、近代のチェロ奏法を確立したスペインカタロニアのチェリストです。"鳥の歌"は、カタロニアのクリスマス・キャロルでしたが、彼は生涯この曲を愛し"鳥はピース、ピースと鳴くのです"と言って国連の会議場でも世界平和を願い、演奏したことは広く知られています」と曲を解説し、演奏しました。  


フロアに降りて演奏する渡部さんの写真

 ピアノと一緒の演奏ではステージで、チェロのソロでは、フロアに降りて客席と同じ目線で演奏された渡部さん。フロアの演奏を飾ったのは、高さ1.5メートルのバラのフラワーアレンジ。チャリティコンサート企画に感銘した流山のアロマセラピー講師・鈴木寿知子さんが「少しでもお役に立ちたい」と無償で提供くださったものです。岩手ご出身の渡部さんは、岩手の作家・宮沢賢治が好んでチェロを弾き「セロ弾きのゴーシュ」などの作品などもあることなどを解説し、宮沢の作品「星めぐりの歌」も演奏しました。


チェロを演奏する渡部さんの写真

 当日、ご記載いただいたアンケート用紙には、「感動し涙が出ました」、「オーケストラはよく聴きますがチェロのソロコンサートは初めてで感激しました」、「フロアですぐそばにクラシックを聴けることに驚きました」、「素晴らしい音楽を聴きながら被災地の復興に役立てることがうれしい」といった声が数多く寄せられました。当日の入場料やCDの売上などは全額被災地の復興支援に役立てられるチャリティコンサートとして生涯学習センターが主催し、東京ヴィヴァルディ合奏団が企画協力、流山市音楽協会と一般社団法人SFS合奏団の後援で開催されたものです。


チェロとピアノの協演の写真

 流山市内では、これからも多くのクラシックコンサートが企画されています。8月20日(土曜日)には、生涯学習センターで「東京音大 となりに、天才モーツァルト コンサート」(入場無料、ご家族向け、音楽系3大学と全国5ホールの共同企画)をはじめ、9月19日(日曜日)には文化会館で「カンタービレコンサートin流山(仮称)」(一般前売り1,500円、小中高校生前売り500円、"のだめカンタービレ"のクライマックスシーンでチャイコフスキーのヴァイオリン・コンチェルトを弾いたバヴェル・エレット氏の来日公演)が予定されています。


SFS合奏団の皆さんと一緒の写真

 また、9月25日(日曜日)には文化会館で東日本大震災復興支援「中村紘子ピアノリサイタル」(4,000円、市民芸術劇場)、10月16日(日曜日)には生涯学習センターで「根岸弥生チャリティピアノコンサート」(一般前売り2,200円、高校生以下1,200円)、11月27日(日曜日)には文化会館で「アンサンブル・ベルリンコンサート」(一般前売り4,000円、高校生以下2,000円)と続きます。なお、クラシックばかりではなく、ジャズも6月19日(日曜日)には流山出身のTAMAOさんの「和っ!ジャズ」、7月10日(日曜日)にも流山在住の曽根麻央さんのカルテットなど市内初のジャズフェスティバルが6月から9月まで生涯学習センターや文化会館、屋外などで企画されています。お問い合わせは生涯学習センター(電話:04-7150-7474)へ。


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