ぐるっと流山　ジャズライブ「NAGAREYAMA SUMMER JAZZ」

本格ジャズを披露

　 8月13日、生涯学習センターでジャズライブ「NAGAREYAMA SUMMER JAZZ」(ナガレヤマサマージャズ)が行われました。ベテランと若手の出演者それぞれが、お揃いのジャズフェスティバルのスタッフポロシャツを身にまとい、世代を超えた新旧織りなす絶妙な本格ジャズを披露しました。

　 流山では、6月から9月にかけて「第一回流山ジャズフェスティバル　ジャズインナガレヤマ」と題して、約3か月間市内各地で、数多くのジャズライブを開催しています。その総合プロデューサーは、伝説のジャズドラマーで数年前から流山でも数多くのライブなどをこなしている猪俣猛さん。今回の「NAGAREYAMA SUMMER JAZZ」は、猪俣さん自身が出演するライブであり、ジャズインナガレヤマの中でも中心的なもののひとつです。

　 出演は、ドラム・猪俣猛さん、テナー・右近茂さん、トロンボーン・池田雅明さん、トランペット・曽根麻央さん、ベース・木村将之さん、ピアノ・八木隆幸さんの6人。「外はうだるような暑さですが、心は熱く、頭は冷やしていきましょう」と、猪俣さんのいつもの落ち着いた、しゃれたトークでライブはスタート。右近さんを始めとする管楽器のプレーヤーを一人ずつ紹介し、全メンバーが揃ったところで、「さあ仕事しようか」との猪俣さんの一言の後に、ドラムの猛々しい音で始まった『ワークソング』。三管編成の迫力のあるノリのよい曲で、猪俣さんも「気持ちいい」と。

　 後半は、頭から体の中を突き抜けるようなドラムの響きで始まり、それに管楽器が覆い被さるように重なり合って一気に高潮するビバップの名曲『ヤードバード』からで、休憩を挟んだ会場は再びジャズの世界にぐっと引き戻されました。のびやかな美しい八木さんのピアノと、さざ波のような細かなドラムの重奏も見所でした。その後は、ファンキージャズの最高峰で、NHK「美の壺」でも馴染みのある『モーニン』に続き、サックス奏者としても知られるベニーゴルソンが、天才トランペッターのクリフォードブラウンの死を追悼して書いた『アイ　リメンバー　クリフォード』。

　 即興演奏こそがジャズであり「名曲なくして名演奏あるのみ」ということわざを猪俣さんは用いて、「僕はいい素材があってこそ、いいアドリブの演奏が生まれると思う。これは崩しようがないくらいの名曲」と紹介。また、「5年後には世界的なプレーヤーになっている」とまで猪俣さんに言わしめた流山の20歳のトランペッター曽根さんに、往年のクリフォードブラウンの姿を重ねて演奏しました。

　 東京芸術大学・大学院ともに特待生だったという期待の新星・木村さんは、ジャズの新しいモード奏法で作られた「ソーホワット」を、猪俣さんにいたずらで譜面を外されながらも見事にソロで演奏。細い体で操る、大きなウッドベースから繰り出される低音に、猪俣さんは「ドラムにとってベースは奥さんみたいなもの。安心して任せられる」と絶賛していました。

　 最後にマイルスデイビスの『オールブルース』を演奏しながら、猪俣さんは「ジャズフェスティバルという大きな企画をぜひ今年成功させて、また来年も開催しましょう」とライブを締めました。松戸から来た4人組の女性グループは「曽根麻央くんのファンで、それを通じて猪俣さんも好きになりました。ジャズフェスティバルはいい企画ですね。流山市に足を運ぶきっかけにもなります」と話し、そのまま、流山おおたかの森駅前で終日行われているチャリティーグリーンジャズフェスティバルへと向かうため、足早に会場を後にしました。

　 今後のJAZZin NAGAREYANA（第1回流山ジャズフェスティバル）の今後の予定は、

• 8月27日（土曜日）午前9時　利根運河堤 うんがいい！朝市　朝からジャズ
• 9月4日（日曜日）午後5時　森の図書館　森のゴスペルライブ
• 9月6日（火曜日）午後1時30分　流山市生涯学習センター　流山ジャズコンサートvol.4
• 9月10日（土曜日）午後5時　流山おおたかの森駅TXグランドアベニュー　駅ライブ
• 9月23日（金曜日・祝日）流山市文化会館ホール　JAZZ FESTIVAL『JAZZ　IN NAGAREYAMA』
• 9月24日（土曜日）流山市文化会館ホール　JAZZ FESTIVAL『JAZZ IN NAGAREYAMA』
• 9月28日（水曜日）午後7時　スタジオエンザ　ジャズライブ

（注）他のイベントとのジョイント企画も含みます。時間等は変更になる場合もあります）お問い合わせは流山市生涯学習センター〈電話：04-7150-7474）へ。