ぐるっと流山 自宅を開放した期間限定ギャラリー「お雛さまコレクション」

ページ番号14993 更新日 平成25年2月13日

お雛さまコレクションを公開

  子育てを終えた世代の女性の間で「マイお雛さま」が静かなブームなのだそうです。「桃の節句」は女児の健やかな成長を願う行事ですが、いまは、季節感を味わうインテリアや和みの空間を演出するアイテムとして、自分用のお雛さまを飾って楽しむ女性が増えています。ここ、宮園2丁目の鶴谷園子さんのお宅もそのひとつ。2月10日(日曜日)、公開されたお雛さまを見学させていただきました。


お雛さまが迎えてくれる玄関

  玄関を入ると、いきなり、お雛さまが迎えてくれました。明るい日差しが差し込む玄関には、雛人形を中心にアンティークなステンドグラスや置時計、そして、つるし雛などが飾られています。お嬢さまが誕生されたときには、ご実家から七段飾りが贈られたそうですが、大きな段飾りの出し入れは大変。ここ数年は、自分のために集めたお雛さまを飾って、ご近所の皆さんに開放しています。


雛人形

  8畳の和室には、日本近代陶業の祖オールドノリタケの洋食器に囲まれ、江戸時代後期の雛人形から明治、大正、そして現代の名人の手による雛人形が所狭しと並び、歴史的に貴重な雛人形は、ステンドグラスの淡い灯りに照らされ中央奥に鎮座しています。和裁が得意なご近所の方にお願いして和服の打ち掛けをのれん風に仕立てた白い布が雛人形を引き立てています。


つるし雛

  庶民の雛壇代りでもあったつるし雛も天井から飾られています。日本三大手芸の福岡県柳川市のさげもん、静岡県東伊豆町稲取地区の雛のつるし飾り、山形県酒田市の傘福のひとつ。つるされているのは猿やフクロウ、とうがらし、巾着など。猿は厄難が去る、フクロウは福や不苦労をかけて、とうがらしは虫がつかないように、巾着はお金がたまるようにと、子どもの成長を願う親の気持ちが込められています。


大内雛

  山口で大学時代を過ごしたという鶴谷さんのお気に入りのひとつ大内雛。室町時代に現在の山口県で力のあった大内氏が、朝鮮や明との貿易を進めるため輸出品として奨励したのが始まりと言われています。大内雛は、木地師、下地師、磨き師を経て、塗師により漆がかけられ、絵師により顔や着物が描かれるというように完成まで多くの人手を必要とします。色あせないのが漆の特徴で、土産品としても人気があるそうです。


江戸木目込人形作家の第一人者、故・鈴木賢一さんのお雛さま

  鶴谷さんの一番のお気に入りは江戸木目込人形作家の第一人者、故・鈴木賢一さんのお雛さま。鈴木名人の作品は皇室に献上されたこともあり、2004年には埼玉県の無形文化財にも指定されました。シンプルなのに不思議と豪華な雰囲気を醸し出しています。鶴谷さんは、特にふくよかな顔の表情がお好きなのだそうです。

 


雛人形

  公開されている部屋には雛人形だけではなく、万華鏡ギャラリー見世蔵で購入したという中里保子さんの作品もありました。また、毎年、公開に合わせて俳画を描いてくださる方、折り鶴を折ってくださる方などご近所の方々のお力添えも欠かせません。アートを介したコミュニティが形成されているようで何とも言えない温かみがひとつひとつの展示物から伝わってきます。


お雛さまコレクションの数々

  鶴谷さんは、アンティークなものを収集、公開する傍らパソコン教室でブログやフェイスブックを学び、お連れ合いの毅さんは、流山市生涯学習センターのジャズコンサートでビデオ撮影・編集のボランティアをされるなど新しいものにもどんどんチャレンジされています。また、ご夫妻の共通の趣味はジャズ。特に、流山が生んだ世界的なバンジョー奏者の青木研さんを応援されています。


お雛さまコレクションの一般公開

お雛さまコレクションの一般公開
場所:流山市宮園2-12-8(宮園1号公園近く)
電話:04-7159-3412(鶴谷さん宅)
公開日時:3月末日までの午前10時から午後4時(不在の場合がありますので、事前にご連絡を)。
 


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