第5期 流山市 地域福祉計画 令和9年度から令和13年度まで 目次 内容 第1章 第5期地域福祉計画の策定について 2ページ 第1節 策定の背景 2ページ 第2節 計画の位置付け 12ページ 第3節 計画の期間 16ページ 第4節 国・県・市の動きと取組み 18ページ 第5節 第4期計画のふりかえり 27ページ 第6節 第5期地域福祉計画の基本理念・施策の方針 30ページ 第7節 圏域の設定 32ページ 第8節 計画の策定体制 35ページ 第2章 流山市の現状 40ページ 第1節 流山市の現状 40ページ 第2節 第5期に向けたニーズ・課題 50ページ 第3章 施策の方針・推進体系 54ページ 第1節 基本目標1 地域福祉を推進する担い手 56ページ 1の1の(1)地域福祉の理解 58ページ 1の1の(2)福祉教育・学ぶ場 60ページ 1の2の(1)地域福祉活動への参加 62ページ 1の2の(2)NPOやボランティアへの参加 64ページ 1の2の(3)自治会活動への参加 66ページ 1の2の(4)健康づくり・介護予防活動への参加 68ページ 第2節 基本目標2 地域福祉を推進するつながり 70ページ 2の1の(1)ボランティア・NPOとの連携 72ページ 2の1の(2)民生委員・児童委員との連携 74ページ 2の1の(3)社会福祉協議会との連携 76ページ 2の2の(1)地域コミュニティ・自治会の活性化 78ページ 2の2の(2)地域支え合い活動の活性化 80ページ 2の2の(3)地域交流の活性化 82ページ 第3節 基本目標3 地域福祉を推進するまちづくり 84ページ 3の1の(1)情報提供体制の充実 87ページ 3の1の(2)包括的な相談支援体制の推進 89ページ 3の1の(3)福祉サービスの質の向上 92ページ 3の1の(4)福祉サービスによる支援 94ページ 3の2の(1)多様な人・生き方の理解と受容 97ページ 3の2の(2)自分らしく生きる準備 99ページ 3の2の(3)権利擁護の推進 101ページ 3の3の(1)福祉拠点の充実・サービス基盤の整備 103ページ 3の3の(2)バリアフリー・安心安全の取組み 105ページ 3の3の(3)地域の移動手段の確保 107ページ 3の3の(4)避難行動要支援者の対応 109ページ 3の3の(5)福祉と防災の連携について 111ページ 3の4の(1)生きづらさ包括支援事業実施計画 113ページ 3の5の(1)再犯防止推進計画 132ページ 第4章 計画を推進するために 138ページ 第1節 それぞれの役割 138ページ 第2節 計画の推進および進行管理 141ページ 1ページ 第1章 第5期地域福祉計画の策定について 2ページ 第1章 第5期地域福祉計画の策定について 第1節 策定の背景 「地域福祉」とは地域に関わるすべての人が協働して、地域の課題の解決に取り組み、「誰もが住み慣れた地域で健康で安心して暮らし続けることのできる地域づくり」を進めることです。 少子高齢化(しょうしこうれいか)や核家族化の進行、地域のつながりの希薄化など、地域社会における支え合い機能の基盤が弱まるなか、高齢者・こども・子育て世代・障害者など、対象ごとのサービスだけでは対応しきれない、多様化・複雑化した、または制度の狭間の課題が見られています。 国は、複雑な問題や制度の狭間の課題に対応すべく、制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく「地域共生社会」の実現を掲げています。 こうした状況を踏まえ、この地域福祉計画では、地域の皆さんそれぞれが、役割・できることを認識して積極的に取り組めるよう、「自助(じじょ)」、「共助(きょうじょ)」、「公助(こうじょ)」という考え方を推進し、人と人がつながり合い、支え合い、誰もが自分らしく安心して暮らし続けられる地域づくりを目指します。 図表1 自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)の担い手 本人・家族を中心とした自助の輪があります。 自助の輪を内包する仕組みで、自治会・NPO・団体・事業者・民生委員・社会福祉協議会が担っている共助(きょうじょ)の輪があります。 自助、共助(きょうじょ)の輪を内包する仕組みで、行政が担う公助(こうじょ)の輪があります。 図表1 終わり 3ページ 自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)の考え方 自助(地域福祉を推進する担い手) 「自助」とは「自分にできることを、できる範囲で行う」ことで、必ずしも人の助けを借りないことではありません。日頃から隣近所にあいさつをすることや、困ったときに助けを求められる関係をつくっておくこと、お互いに支え合いながら生活していくことも立派な自助といえます。また、日常生活を送るうえでは、心身の健康を保つことも重要です。地域福祉を推進する担い手として一人ひとりが「できること」から始めて、少しずつ人や地域とつながっていきましょう。 共助(きょうじょ)(地域福祉を推進するつながり) 「共助(きょうじょ)」とは、「地域の一人ひとりがそれぞれ自分にできることを行いながら、支え合い・助け合う」ことです。支え合いの担い手は地域の住民だけでなく、社会福祉協議会、自治会、ボランティア団体、NPO、民生委員・児童委員、行政等、多様な主体が存在しており、それぞれできること・得意とすることが異なります。地域の様々な課題を解決し、地域を良くしていくためには、地域の皆さんがそれぞれ自分にできることを行いながら相互に連携・協力し助け合っていくことが不可欠です。 そのためには、日頃からつながりを持ち、顔の見える(みえる)関係を構築していくことが重要です。人と人とのつながりが地域のセーフティネットとなり、誰もが役割と生きがいを持って活躍できる地域共生社会実現の基盤となります。地域のつながりを強め、一人ひとりができることを行い地域のチカラを高めていきましょう。 公助(こうじょ)(地域福祉を推進するまちづくり) 「公助(こうじょ)」とは、「地域福祉を推進するため行政が自らできることに取り組む」ことです。市は制度的に位置づけられた公的な福祉サービスの担い手という役割だけでなく、市民や福祉団体等と協働して必要な支援を行うとともに、地域住民のニーズを把握し、地域福祉施策を総合的に推進して、「自助」や「共助(きょうじょ)」の取組みが活発になるよう働き掛けていく役割も担っています。 そのため、住民の地域福祉活動への参加を促進するとともに、専門的な福祉人材や地域活動の中心的な役割が期待される人材の発掘や育成を通じて、地域福祉の担い手の確保に取り組んでいきます。 また、市は地域の「共助(きょうじょ)」の重要な担い手の一つでもあります。行政も含め、地域の皆さんがそれぞれ自分にできることを行いながら相互に協力し助け合える(たすけあえる)よう、地域のつながりづくりを推進し、「自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)」が一体となった地域づくりを進めていきます。 4ページ 図表2 自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)の担い手と役割分担 自助は地域福祉を推進する担い手であり、市民の役割として期待されています。 自助では、市民一人ができることとして、普段から互いにあいさつをしたり声かけする、ボランティアや地域活動への関心を持ったり、活動に参加することが挙げられます。 共助(きょうじょ)は地域福祉を推進するつながりであり、地域の役割として期待されています。 共助(きょうじょ)では、地域のみんなでできることとして、介護や子育てなど話し合ったり助け合う、地域活動の情報を発信し支え合うことが挙げられます。 公助(こうじょ)は地域福祉を推進するまちづくりであり、行政の役割として期待されています。 公助(こうじょ)では、市が取り組むべきこととして、地域の見守り活動・支え合い活動を推進する、ボランティアの養成を進めるなどがあります。 図表2 終わり 5ページ 地域のチカラ 今回の地域福祉計画では自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)という役割分担を進めますが、それらの目標・方向性は地域のチカラを高めることです。地域のチカラとは、地域で活動する個人や団体、地域に根ざした活動等の地域資源によって形成される関係性(かんけいせい)のことで、主に「信頼」・「規範(お互い様)」・「社会ネットワーク(つながり)」の3つが相互に関連して成り立っているものと考えられます。「絆・支え合い・助け合い」といった感覚に似たものです。 この関係性(かんけいせい)が良好で活発になっていくことで、ネットワークを通じて、人と人との信頼や規範(お互い様の意識)が生まれ、地域がより活性化し地域福祉の向上につながっていきます。地域の人々に対する信頼が厚く、お互い様という社会規範が醸成され、人と人とのネットワークが豊かであればある程、皆が住みよい社会になるということが実感できると思われます。健康づくりの分野では、住民同士の信頼関係が高ければ高いほど、喫煙率の低下や運動習慣の向上などの効果があること等が報告されています。 図表3 地域のチカラの概念と効用 地域のチカラは、信頼、社会ネットワーク、規範(互酬性・お互い様の意識)の3つで構成されており、これまでの感覚では絆や支え合いとして、日本ではずっと認識されているものです。 地域のチカラの働きが高まることで、防災、治安、子育て、福祉などの社会課題に良い影響があり、その結果、自殺数(じさつすう)の減少、運動習慣の向上に繋がると考えられています。 図表3 終わり 6ページ 地域のチカラを高めるためには、地域で活動する個人や団体、地域に根ざした活動等の様々な地域資源のチカラをつなぎ、結集させることが必要です。そのためには、「地域に集う場をつくる」「身近にある地域資源に気づき、活用する」「楽しく、人の役に立つ喜びが生まれる活動をする」「簡単にできそうな活動から取り組む」「行政と連携する」「担い手を育成する」「既存の活動範囲の外にいる人を巻き込み活動の幅を広げる」といったことが効果的であると言われています。 東京都心からのアクセスが良く人口増加が続く流山市には、転入後の新たな市民、子育て世代とそのこども、定年退職後の世代などの多様な人材が存在しています。一人でも多くの流山市民が、結集して地域のチカラを高めていくためには、地域の中で「自分にも何かできるかもしれない」と思い、好きなことや得意なことを活かしながら活躍できるようなまちづくりを目指していく必要があります。 地域のチカラを数値化することは難しいですが、内閣府による調査など、特定の指標により、実情を評価する取組みがあります。第4期計画に引き続き、第5期計画においても地域福祉計画策定に向けた市民アンケートの結果から、内閣府による調査と同様の指標を活用して流山市の地域のチカラの現状把握を試みました。 図表4 地域のチカラに関する住民アンケート結果と前回調査との比較 近所の人々への信頼(信頼できると回答した割合) 信頼と関係 2025年アンケート調査 48.7% 2021年アンケート調査 49.6% 近所づきあいの程度(つきあいがあると回答した割合) 社会ネットワークと関係 2025年アンケート調査 44.2% 2021年アンケート調査 50.5% 社会参加(参加していると回答した割合) 規範(お互い様)と関係 地域活動 2025年アンケート調査 25.1% 2021年アンケート調査 24.2% スポーツ・趣味等 2025年アンケート調査 36.5% 2021年アンケート調査 35.1% ボランティア等 2025年アンケート調査 15.7% 2021年アンケート調査 17.8% 図表4 終わり 7ページ 調査結果から 地域の様々な「つながり」づくりが大切 前回アンケート調査結果と比較すると、「近所の人々への信頼」と「近所づきあいの程度」が減少しており、「社会参加」は総じて横ばい傾向にあります。 上記指標以外にも市民アンケートで、地域の中の問題点として、多い順に「隣近所との交流が少ない」、「世代間の交流が少ない」、「緊急時の対応体制が分からない」が多く回答されています。 その上、「隣近所等、身近な地域での助け合いや交流が活発か」という質問にも、活発と感じている方(かた)が4割足らずにとどまっていることから、地域のチカラの構成要素である「信頼」・「社会ネットワーク(つながり)」・「規範(お互い様)」のいずれも強化していくことが必要であると言えそうです。 一方で、市民アンケートで隣近所等との交流が活発ではないことを問題点としてとらえている方(かた)が多いということは、「もっと交流が活発であってほしい、活発に交流したい」と思っている方(かた)が少なくないと考えることもできます。 また、地域への愛着についての質問では7割以上の方(かた)が、「地域社会の中で、住民同士の支え合い活動は必要か」との質問では7割以上の方(かた)が、「今後、どのような近所づきあいをしたいか」との質問では6割以上の方(かた)が肯定的に回答されており、今後の地域活動への参加意向についての質問でも、「積極的に参加したい」、「条件が合えば参加したい」と回答された方(かた)が5割以上にのぼり、「居住する地域で他の人の役に立ちたいか」という質問にも5割以上の方(かた)が肯定的に回答しています。 上記の「地域に愛着がある」、「住民同士の支え合いや近所づきあいに意義を感じている」、「地域活動への参加に前向き」、「地域で役に立ちたいと考えている」といった方々が地域での様々なつながりや参加の機会を通じて出会い、交流することで、お互いに学びや刺激を受け、地域が活性化していきます。 一人ひとりの様々な思いを実現するためには、誰もが多様な経路で社会に参加することができる環境を整えるとともに、人がひきつけられる魅力的な場を多数創出していくことが大切です。 8ページ 身近な地域で解決する福祉のニーズ 流山市では、教育、子育て、介護、まちづくり、防犯、防災など様々な分野が地域住民の皆さんの活動によって支えられています。地域で起きている課題やニーズは、身近な地域で活動している個人や団体が一番早くに気づき、一番多くのことを知っています。住みよい地域づくりを進めるためには、行政が単独で地域の課題解決を行うのではなく、地域のことを一番よく知っている地域住民の皆さんが、行政と一緒に地域の課題を解決していくことが大切です。 近年、ひきこもりや支援拒否などによる社会的孤立、虐待や暴力、自殺、ホームレス、ダブルケア・ヤングケアラー、8050(はちまるごまる)問題、老老介護・認認介護、ごみ屋敷など様々な生活課題が発生しています。このような生活課題の中には、表面化しにくく、複雑で分野横断的または制度の狭間にあるため、公的な支援制度だけでは把握や対応が難しい場合も少なくありません。 このような複雑な生活課題やニーズを解決する場合においては、地域住民の皆さん、地域で活動している個人や団体・民間事業者、行政などが役割を分担し、一体となって連携・協働していくことが効果的です。 個々の力だけでは解決が難しい課題であっても、地域のチカラを高めることによって、解決の可能性が大きく広がります。少しでも多くの課題を解決するために、地域に関わるより多くの人が「他人ごと」ではなく「自分ごと」と捉え、主体的に行動していくことが求められています。 9ページ 地域の「つながり」づくり 地域福祉を推進していくためには、市民一人ひとりが、「自助」のチカラを高めていくことが求められます。また、地域での暮らしは、公的なサービスのみで支えられるわけではなく、ちょっとした変化に気づき、発見できるような見守りや支え合い、いざというときには地域の実態を最もよく知っている住民や様々な団体の助け合い、いわゆる「共助(きょうじょ)」のチカラが必要です。地域の中では、ある場面で支援を受けている個人や団体が、別の場面では支援を行うというお互い様の関係づくりが、住民や団体同士の相互理解、信頼感、地域の安心感を高めていきます。 しかしながら、地域とのつながりの希薄化が進むなかで、支えられる側が支える側になるという双方向の関係性(かんけいせい)が自然と深まることは難しいです。まずは、自分や自分の家族について関心を向け、課題を解決していくことから始めることが重要です。そして、近隣の人々や地域についても関心を向け、それぞれができることを生かしながら連携・協働していくことによって、少しずつ地域のことを「自分ごと」としていく意識の醸成につながります。 地域の課題に他の地域住民と一緒に取り組むことで、今まで関心の薄かった人が「自分も手伝えることができた」という達成感を得て、少しずつ「何かができるかもしれない」という意識に変わっていきます。こうした積み重ねによる気づきと学びが地域社会との関わりの一歩となり、地域づくりにつながっていきます。 10ページ 社会参加や地域活動で健康に 人も都市も健康に 地域福祉活動は、支えられる人だけでなく、支える人の健康にもつながります。地域のチカラを大きく育むためには、一人ひとりが健康でいることが最も重要です。 国の調査研究で、地域福祉活動をはじめとした社会参加は、自身の生活に生きがいをもたらすとともに、心身の健康維持や健康増進、介護・認知症予防等にも大きな効果があることがわかってきています。ボランティアや老人クラブ等の地域福祉活動のみならず、趣味やサークル活動等へ参加することや、定期的に健康診断・検査診察を受けて自身の健康に関心を持つことも、自助の観点から地域福祉の推進に大きく貢献していると言えます。 また、こうした社会参加は、人とのつながりを通じて、周囲の人々への思いやりや役に立ちたいという気持ちを醸成し、共助(きょうじょ)の第一歩としてのちょっとした助け合いや支え合いにつながることも期待されます。日頃からのつながりが機能すれば、身近な地域で病気や困りごとの早期発見、早期対応が可能になり、住み慣れた地域で一日でも長く暮らし続けることができます。 自分自身が心身とも健康で生きがいのある生活を送ることはもちろん、地域の人すべてが住み慣れた地域で暮らせるためにも、できることから始めてみませんか。 11ページ 地域包括ケアシステムの深化・拡充 本市ではこれまで、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるよう、「保健・医療・福祉・介護・住まい・生活支援」を一体的(いったいてき)に提供する地域包括ケアシステムの深化を推進してきました。 今日(こんにち)では、ひきこもりや社会的孤立、8050(はちまるごまる)問題、ダブルケアなど生活課題が多様化するなか、高齢者に限らず、障害者やこども、子育て世帯など、分野横断的な支援や相談体制の充実が必要となっています。そこで、高齢者を対象とした地域包括ケアシステムをさらに推進するとともに、「必要な支援を地域ぐるみで包括的に提供する」という考え方を障害者やこども等への支援にも拡げ、地域ぐるみの支え合い体制の構築を目指します。 地域包括ケアシステムによる地域を包括的に捉える様々な取組みは、地域のチカラを高めることに繋がります。既存の関係機関の複合的な制度だけでなく、生活支援コーディネーターやよりそいサポートセンターなど、地域課題や生活支援ニーズの把握、地域資源の開発を担う人材や関係機関が連携することで、より充実した取組みを目指していきます。 図表5 地域包括ケアシステムの姿 地域包括ケアシステムは、おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域(2又は3中学校区)を単位としています。 自宅やサービス付き高齢者向け住宅等の住まいを中心として、生活支援・介護予防、介護、医療が相互に関連し、地域包括支援センターやケアマネジャーがコーディネートしています。 いつまでも元気に暮らすための生活支援・介護予防としては、趣味のつどい、老人クラブ、自治会等の活動があります。 介護が必要となったときには、訪問介護や訪問看護、通所(つうしょ)介護といった在宅系サービス等があります。 病気になったときの医療としては、日常的なかかりつけ医や地域の連携病院、急性期のリハビリ病院等があります。 図表5 終わり 12ページ 第2節 計画の位置付け 地域福祉計画は、社会福祉法第107条の規定により、地域福祉に関する理念の提示や方向性を定めることを主たる(しゅたる)役割としており、次の事項について計画に盛り込むことが求められています。 ①地域における高齢者の福祉、障害者の福祉、児童の福祉その他の福祉に関し、共通して取り組むべき事項 ②地域における福祉サービスの適切な利用の推進に関する事項 ③地域における社会福祉を目的とする事業の健全な発達に関する事項 ④地域福祉に関する活動への住民の参加の促進に関する事項 ⑤地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制の整備に関する事項 社会福祉法による根拠 地域福祉の推進 「社会福祉法(昭和26年法律第45号)」 (地域福祉の推進) 第4条 地域福祉の推進は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指して行われなければならない。 2 地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者(以下「地域住民等」という。)は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されるように、地域福祉の推進に努めなければならない。 3 地域住民等は、地域福祉の推進に当たっては、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会からの孤立その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保される上での各般の課題(以下「地域生活課題」という。)を把握し、地域生活課題の解決に資する支援を行う関係機関(以下「支援関係機関」という。)との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。 13ページ また、社会福祉法第106条の5に規定された、重層的支援体制整備事業を実施するために必要な事業の提供体制等を定める「重層的支援体制整備事業実施計画」と、再犯の防止等の推進に関する法律第8条に規定された、犯罪や非行をした人への支援に関する基本的な事項を定める「再犯防止推進計画」についても、併せて策定しています。 14ページ 地域福祉計画の位置付け 地域福祉計画は、流山市の最上位計画である総合計画 (基本構想・基本計画・実施計画)に基づき、地域福祉を総合的に推進していくための基本的な指針を示すものです。事業の実効性・具体像は、内包する高齢者や障害者などの個別計画に委ねることになりますが、各分野に共通する課題を横断的につなげ、地域福祉の推進を図っていきます。 また流山市の行政計画のみにとどまらず、千葉県が策定する千葉県地域福祉支援計画、流山市社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画等とも連携させ、総合的な地域福祉推進体制の構築を図っていきます。 図 地域福祉計画等の概念図 ・地域福祉計画は、福祉諸制度の基本的理念や方向性を定める計画です。 ・市で策定する高齢、障害、成年後見の各計画は、地域福祉計画の下位に位置しています。 ・国の社会福祉法、県の諸計画など、様々な関連施策とも整合性をもって策定されるものです。 図 終わり 15ページ 持続可能な開発目標(SDGs、エスディジーズ)との関連 SDGs(エスディジーズ)とは、平成27年(2015年)の国連サミットで採択された国際社会全体の持続可能な世界を実現するための開発目標です。SDGs(エスディジーズ)は、あらゆる形態の貧困に終止符を打ち、不平等と戦い、気候変動に対処しながら、誰一人取り残さないようにするための17のゴール(目標)・169のターゲット(取り組み)から構成されており、そのうち本計画と関連性が高い目標として以下のものが挙げられます。 1 貧困をなくそう 2 飢餓をゼロに 3 すべての人に健康と福祉を 4 質の高い教育をみんなに 5 ジェンダー平等を実現しよう 8 働きがいも経済成長も 10 人(ひと)や国の不平等をなくそう 11 住み続けられる(すみつづけられる)まちづくりを 16 平和と公正をすべての人に 17 パートナーシップで目標を達成しよう 16ページ 第3節 計画の期間 地域福祉計画 第3期 平成29年度から令和3年度まで 第4期 令和4年度から令和8年度まで 第5期 令和9年度から令和13年度まで 総合計画 前回の基本構想 平成12年度から令和元年度まで 現在の基本構想 令和2年度から(基本計画と併せて見直し) 前回の基本計画(後期基本計画) 令和元年度まで 現在の基本計画 令和2年度から令和11年度 次期基本計画  令和12年度から 前回の実施計画(下期(かき)実施計画) 令和元年度まで 現在の実施計画 令和2年度から(3年間、毎年見直し) 高齢者支援計画 第6期 平成29年度まで 第7期 平成30年度から令和2年度まで 第8期 令和3年度から令和5年度まで 第9期 令和6年度から令和8年度まで 第10期 令和9年度から令和11年度まで 第11期 令和12年度から 障害者計画 第5次 令和2年度まで 第6次 令和3年度から令和8年度まで 第7次 令和9年度から 障害福祉計画 第5期 平成30年度から令和2年度まで 第6期 令和3年度から令和5年度まで 第7期 令和6年度から令和8年度まで 第8期 令和9年度から令和11年度まで 第9期 令和12年度から 障害児福祉計画 第1期 平成30年度から令和2年度まで 第2期 令和3年度から令和5年度まで 第3期 令和6年度から令和8年度まで 第4期 令和9年度から令和11年度まで 第5期 令和12年度から こども計画 前身の子どもをみんなで育む計画 第1期 令和元年度まで 第2期 令和2年度から令和6年度まで 現行のこども計画 第1期 令和7年度から令和11年度まで 第2期 令和12年度から 17ページ 関連する福祉計画について 高齢者支援計画 老人福祉法に基づく「老人福祉計画」、介護保険法に基づく「介護保険事業計画」及び共生社会の実現を推進するための認知症基本法に基づく「認知症施策推進計画」を一体的(いったいてき)に策定した高齢者施策全般に関わる計画です。「地域ぐるみの支え合いでつくる元気で生き生き安心 流山(仮)」を理念に掲げ、高齢者の誰もが住み慣れた地域で生きがいを持って充実した生活が送れる(おくれる)よう、地域に関わる全ての人・機関が連携・協働する地域ぐるみの支え合い体制づくりを推進しています。 障害者計画・障害福祉計画・障害児福祉計画 「障害者計画」は障害者基本法に基づき策定した本市の障害者施策全般に関する基本的な計画です。「障害福祉計画」と「障害児福祉計画」はそれぞれ障害者総合支援法、児童福祉法に基づき策定した、障害者計画の実施計画です。「共に生き、ともに築く、私たちのまち 流山」を理念に掲げ、障害者が自らの能力を最大限発揮することにより、障害者の自立と社会参加を促進するための取組みを推進しています。 こども計画 従来の子ども・子育て支援法に基づく「子ども・子育て支援事業計画」及び次世代育成支援対策推進法に基づく「次世代育成支援行動計画」に加え、新たにこどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律に基づく「こどもの貧困の解消に向けた対策計画」及び子ども・若者育成支援推進法に基づく「子ども・若者育成支援計画」を含めて一体的(いったいてき)に策定した計画です。基本理念を「すべてのこども・若者の育ちや子育てを地域全体で支え こどもの権利を保障するための取組を進め こどもにやさしいまちづくりの実現を目指します」とし、こどもの心豊かで健やかな育ちや子育てを支援し、すべてのこどもにやさしいまちづくりのための取組みを推進しています。 18ページ 第4節 国・県・市の動きと取組み 国の動き 平成12年、社会福祉事業法が社会福祉法へと改正され、「地域福祉の推進」が社会福祉の基本理念の一つに位置づけられました。個人の尊厳を尊重することが福祉制度すべての基本的な考え方となり、可能な限り、住み慣れた地域や自宅で生活が続けられるような環境づくりが進められてきました。平成28年に「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定されて以降、令和2年に社会福祉法が改正されて重層的支援体制整備事業が創設される等、地域共生社会実現に向けた取組みが進められています。 介護分野では、平成12年に社会全体で介護を支える制度として、介護保険制度が施行されました。これまで地域包括支援センター(高齢者なんでも相談室)の設置など地域包括ケアの体制づくりが進められ、平成27年以降には、在宅医療・介護連携の推進、認知症施策の推進、総合事業の実施など、さらなる地域包括ケアシステムの構築が進められています。なお、認知症施策については、令和6年1月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行され、認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力のある社会(共生社会)の実現を推進することが明記されました。さらに、令和6年12月には「認知症施策推進基本計画」が閣議決定され、「新しい認知症観(にんちしょうかん)」の理解促進や、認知症の人と家族等の参画の下で施策を進めることが示されました。 障害者分野では、平成18年に施行された障害者自立支援法が平成25年に障害者総合支援法に改称され、障害福祉サービスの充実や難病を障害者の範囲に加えるなど、地域社会における共生の実現に向けた取組みが行われています。同時に、障害を理由とする差別の解消を推進するための障害者差別解消法も施行され、総合的な支援体制が講じられています。 子ども・子育て分野では、平成22年に「子ども・子育てビジョン」が閣議決定され、「社会全体で子育てを支える」という基本的な考えが提唱されました。平成24年には、子ども・子育て支援法を含む「子ども・子育て関連3法」が制定され、平成27年4月より子ども・子育て支援に関する新制度が開始されています。また、令和5年4月にこども基本法が施行され、日本国憲法や児童の権利に関する条約の精神に則った包括的なこども政策を総合的に推進しています。 19ページ 個別の福祉制度以外にも、地域や事業者間のネットワーク構築、分野横断的な制度・取組みが進められています。こどもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にあるこどもが健やかに育成される環境を整備するとともに教育の機会均等を図るため、平成26年に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(令和6年に「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」に改称)が施行されました。 多様で複合的な生活課題を抱える生活困窮者への対応としては、生活保護に至る前段階(ぜんだんかい)で自立支援策を行うため、平成27年には「生活困窮者自立支援法」が施行されています。 災害時に孤立しやすい高齢者や障害者などの避難行動要支援者(以前の災害時要援護者)については、避難支援を円滑に行うため、平成25年の災害対策基本法の改正によって対象者の名簿情報作成が義務化され、令和3年の同法の改正によって個別避難計画の作成が努力義務化されています。また、令和7年の災害対策基本法及び災害救助法等の改正により、福祉サービスの提供が盛り込まれるなど、福祉と防災の連携が重要視されています。 20ページ 図表6 国(くに)の制度等の主な動き 平成22年(2010年) ☆「子ども・子育てビジョン」閣議決定 ・子どもと子育てを応援する社会の実現 平成24年 ☆介護保険法の改正 ・定期巡回、複合型サービス等の創設 ☆「子ども・子育て支援法」等の子ども・子育て関連3法の制定 平成25年 ☆災害対策基本法の改正(内閣府) ・避難行動要支援者に関する名簿の作成が市町村長に義務付けされる ☆障害者自立支援法の改正(障害者総合支援法に改称) ・障害者の範囲に難病等を加える ☆障害者差別解消法の制定、障害者優先調達推進法の施行 平成26年 ☆子どもの貧困対策の推進に関する法律の施行 ・「子どもの貧困対策に関する大綱」の閣議決定 平成27年(2015年) ☆生活困窮者自立支援法の施行 ・生活保護に至る前段階(ぜんだんかい)での分野横断的な対応で自立支援を強化 ☆介護保険法の改正 ・在宅医療と介護連携の推進、地域包括ケアシステム、総合事業の実施 ☆子ども・子育て支援新制度の開始 ・仕事と子育ての両立支援、サービスの質の向上・量の拡充 平成28年 ☆ニッポン一億総活躍プランが閣議決定 ・プランに「地域共生社会の実現」が明記 ☆社会福祉法の改正 ・社会福祉法人による「地域における公益的な取組」の実施 ☆児童福祉法の改正 ・児童虐待防止のための市町村及び児童相談所の体制強化 ☆障害者差別解消法の施行 ・障害を理由とする差別の解消を推進 ☆成年後見制度の利用の促進に関する法律の施行 ・成年後見制度の利用に関する体制の整備 ☆自殺対策基本法の改正 ・全ての都道府県及び市町村への「都道府県自殺対策計画」または「市町村自殺対策計画」を策定義務 ☆再犯の防止等の推進に関する法律の施行 ・安心安全な社会の実現へ向け、犯罪をした者等の円滑な社会復帰の促進 21ページ 平成29年 ☆住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の改正 ・住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度の創設 ☆「『地域共生社会』の実現に向けて(当面の改革工程)」の公表 ・地域共生社会の実現に向けた改革の骨子・4つの柱「地域課題の解決力(かいけつりょく)の強化」「地域丸ごとのつながりの強化」「地域を基盤とする包括的支援の強化」「専門人材の機能強化・最大活用」 平成30年 ☆社会福祉法の改正 ・市町村における包括的な支援体制の整備の推進 ・市町村地域福祉計画の充実 ☆生活困窮者自立支援法の改正 ・生活困窮者への自立相談事業実施、住居確保給付金(きゅうふきん)支給 ☆障害者総合支援法の改正 ・障害者への「生活」と「就労」に対する支援の充実、障害児支援の拡充 令和元年 ☆子ども・子育て支援法の改正 ・子育てのための施設等利用給付の創設(幼児教育・保育の無償化) 令和2年(2020年) ☆子ども・子育て支援法の改正 ・地域型保育事業所に係る確認手続について、事業所所在地以外の市町村による確認が不要に ☆障害者の雇用の促進等に関する法律の改正 ・事業主に対する短時間労働以外の労働が困難な障害者の雇用の支援 ☆児童虐待防止法・児童福祉法の改正 ・児童の権利擁護、児童相談所の体制強化及び関係機関間の連携強化 ☆高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の改正 ・「心のバリアフリー」に係る施策などソフト対策等の強化 ☆社会福祉法の改正(令和3年4月施行) ・包括的な支援体制を整備する手段として重層的支援体制整備事業の創設 令和3年 ☆障害者差別解消法の改正(令和6年4月施行) ・事業者による障害者への合理的配慮の提供の義務化 ☆災害対策基本法の改正 ・市町村による個別避難計画の作成の努力義務化 22ページ 令和4年 ☆障害者総合支援法の改正 ・障害者等の地域生活の支援体制の充実 ・多様な就労ニーズへの支援や雇用の質の向上 令和5年 ☆こども基本法の施行 ・日本国憲法と児童の権利に関する条約の精神に則ったこども施策の推進 令和6年 ☆生活困窮者自立支援法の改正 ・生活困窮者の早期発見・継続的見守り機能及び居住支援の強化 ・家計改善のための家賃の低廉な住宅への転居費用補助の創設 ☆子どもの貧困対策の推進に関する法律の改正 ・「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」への改称 ・目的や基本理念の充実、解消すべき「こどもの貧困」の具体化 ☆子ども・若者育成支援推進法の改正 ・ヤングケアラーの定義の明確化、18歳以上への切れ目のない支援規定、市町村による支援体制の整備の推進 ☆共生社会の実現を推進するための認知症基本法の施行 ・基本的人権の理念のもと、共生社会の実現や当事者参画が求められる 令和7年(2025年) ☆児童福祉法の改正 ・適正な一時保護を行う委託先の質を担保するための登録制度の創設 ・こどもの心身の安全を確保するための面会通信制限等の規定の整備 ☆災害対策基本法及び災害救助法等の改正 ・救助の種類に、福祉サービスの提供が明記され、福祉関係者との連携強化が求められる 図表6 終わり 23ページ 千葉県の動き 千葉県地域福祉支援計画 令和5年9月には、社会福祉法第108条に規定された事項に基づき、「第四次千葉県地域福祉支援計画~『未来を照らし 共に生きる 共に創る 地域共生社会』を目指す~」(令和5年度から令和8年度まで)が策定されました。 この計画は、近年の地域福祉関連施策の動向を踏まえ、地域共生社会の実現に向けた法制度の改正等の内容を新たに盛り込んで作成されています。地域住民、市町村、関係団体が連携・協働しながら、「誰一人取り残さない、孤立させない、つながる」地域社会の実現に向けた基盤の強化が掲げられています。 24ページ 千葉県こども・若者みらいプラン 令和7年3月には、従来の子ども・子育て支援法に基づく「子ども・子育て支援事業支援計画」と次世代育成支援対策推進法に基づく「行動計画」に加えて、新たに子ども・若者育成支援推進法に基づく「子ども・若者計画」、こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律に基づく「こどもの貧困対策計画」、母子及び父子並びに寡婦福祉法(かふふくしほう)に基づく「自立促進計画」、厚生労働省通知の成育医療等基本方針に基づく「成育医療等に関する計画」を一体的(いったいてき)に定める、「千葉県こども・若者みらいプラン」(令和7年度から令和11年度まで)が策定されました。 25、26ページ 流山市の動き 総合計画の策定 都心から一番近い森のまち 流山市の最上位計画である総合計画が令和2年度から新たにスタートしました。新たな総合計画では、目指すまちのイメージを「都心から一番近い森のまち」とし、みどりの保全・創出のみならず、みどりが与える都市の「うるおい」や市民の「やすらぎ」、人と人とが集う「ふれあい」などの効果も含むものとしています。 「都心から一番近い森のまち」の実現に向け、総合計画ではまちづくりの基本理念を次のとおり掲げています。 1 市民の知恵と力が活きるまちづくり 2 市民が誇りと歓びを持てるまちづくり 3 市民・都市・コミュニティが健康なまちづくり また、6つの政策分野ごとに、まちづくりの基本政策を掲げています。 1 安心・安全で快適に暮らせるまち 2 生きがいを持って健康・長寿に暮らせるまち 3 良質な住環境(じゅうかんきょう)のなかで暮らせるまち 4 賑わいと魅力のあるまち 5 誰もが自分らしく暮らせるまち 6 子どもをみんなで育むまち 流山市手話言語の普及の促進に関する条例の制定 手話は音声言語と異なり、手や指、顔の表情などを使って、物の名前や自分の意思を視覚的に表現する非音声言語であり、また、日本語とは異なる独自の語彙や言語体系を有するひとつの言語です。市では、手話が言語であるという認識に基づき、共生社会実現のため流山市手話言語の普及の促進に関する条例を平成31年3月に制定しました。  この条例は、手話に関する基本理念を定め、市の責務と市民等の役割を明らかにするとともに、手話に関する施策を総合的に推進することで、障害の有無にかかわらず、全ての市民等がお互いを理解し合い、安心して暮らすことのできる共生社会の実現を目指し、手話が言語であることへの理解の普及を推進しています。 27ページ 第5節 第4期計画のふりかえり 第4期計画(令和4年度から令和8年度まで)の概要 第1期、第2期計画では、「誰もが尊重され、安心して生まれ育ち いきいきと暮せるまち 流山」を基本理念として掲げ、連帯・協働による地域内のパートナーシップ、ネットワークの構築を進めてきましたが、第3期、第4期計画では新たに「できることから始めよう みんなで高める地域のチカラ~みんながずっと住みたいまち ながれやま~」を基本理念とし、「自助」、「共助(きょうじょ)」、「公助(こうじょ)」という考え方のもと、地域に関わるすべての人が活動に参加しやすい環境づくりと地域のチカラの底上げに取り組んできました。 基本理念 できることから始めよう みんなで高める地域のチカラ みんながずっと住みたいまち ながれやま 施策の方針 ・自助:地域福祉を推進する担い手 ・共助(きょうじょ):地域福祉を推進するつながり ・公助(こうじょ):地域福祉を推進するまちづくり 第4期計画の取組み 第4期計画では、主に以下の取組みを行いました。 ●広報やホームページのほか、安心メール(令和6年度末まで)やX(旧Twitter)、流山市LINE公式アカウント、等様々なメディアの活用も検討しながら福祉サービスやイベント、講座等の情報提供に努めました。 ●認知症VR体験会をはじめとした各種講座・講演会の開催や、市内小中学校における高齢者や障害者との交流を通じて、福祉に関する意識の普及啓発や学習機会の充実を図りました。 ●健康講座、筋力(きんりょく)アップ教室等の開催を通じて健康づくり・介護予防を推進しました。 ●介護福祉士や看護師等を目指す人に対する修学資金貸付や介護職員研修費助成、各種ボランティア等の養成講座・研修会の開催を通じて、専門的な福祉人材やボランティア等の地域福祉の担い手確保に努めました。 ●市民活動団体やNPO等の様々な地域活動団体への支援を通じて、地域活動の活性化や地域交流の充実を図りました。 28ページ ●民生委員・児童委員や社会福祉協議会、自治会、NPO、民間事業者等の地域で活動する個人や団体と連携し、地域課題の早期発見・早期解決に努めました。 ●在宅医療・介護、虐待、行方不明高齢者、成年後見、障害者自立支援、生活困窮者、ボランティア等の様々な分野において、関係機関のネットワーク及び連携体制の強化を図りました。 ●自らの意思が尊重され、家族の負担が軽減されるためにも、人生の最終段階における医療やケアについて、本人・家族・医療や介護の専門職が事前に話し合っておくプロセスとして、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)を推進しました。 ●新たに生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)の開始、よりそいサポートセンター、こども家庭センターの開設、要配慮児童保育コンシェルジュの配置等により相談支援体制の充実を図りました。 ●地域支え合い活動、地区社協によるセーフティネット活動、ファミリー・サポート・センター、介護予防・生活支援サービス等の住民相互の支え合い活動の推進に努めました。 ●地域支え合い活動を基盤として、医療的(いりょうてき)ケア児・者(しゃ)、障害をお持ちの方を中心に個別避難計画の作成を推進するなど、福祉と防災の連携を推進しました。 第5期計画に引き継がれる課題 第4期計画から以下の課題を引き継ぎ、第5期計画でも引き続き取組みを進めていきます。 ●市民や地域で活動する各種団体等への情報提供にあたっては、必要とする人・団体に情報が行きわたるよう、様々な媒体・経路を通じて発信していきます。 ●地域共生社会の実現へ向けた意識の醸成のため、人権や福祉に関する普及啓発や学習機会を市民へ提供していきます。 ●生涯を通じた生活における質の充実と医療費や介護給付費の増大を抑制するため、健康づくり・介護予防を推進し健康寿命の延伸を図っていきます。 ●担い手の不足や高齢化、ニーズの多様化に対応するため、専門的な福祉人材やボランティア等の地域福祉の多様な担い手の確保や充実に努めます。 ●地域課題の早期発見・早期解決のため、地域で活動する様々な個人・団体との連携強化を推進していきます。 29ページ ●地域住民による支え合いと公的支援が連動し、生活上の困難を抱える住民を地域丸ごと支える地域づくりに努めます。 ●年齢や健康状態に関わらず、早い段階から少しずつ考え話し合っておくことが重要であることから、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)や救急情報カード、地域支え合い活動について更なる普及啓発を図っていきます。 ●住民相互の支え合い活動を支援し、住民が主体となった共に支え合う地域づくりを促進します。 ●増え続ける多様な相談やニーズに対応するため、生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)等を通じて、様々な分野における相談支援体制と各種福祉サービス等の充実を図っていきます。 ●地域に属性や年齢を超えた多様なつながりや交流の場が生まれるよう地域交流を活性化します。 ●個別避難計画など避難行動要支援者への個別支援だけでなく、災害時に医療・福祉サービスの提供体制を地域全体で確保するため、医療・福祉事業者との連携を推進していきます。 30ページ 第6節 第5期地域福祉計画の基本理念・施策の方針 第5期計画では、第4期計画中の新たな課題や引き続き検討すべき課題、市民アンケート調査結果などを踏まえ、第4期計画の基本理念「できることから始めよう みんなで高める地域のチカラ ~みんながずっと住みたいまち ながれやま~」を継承し、人と人がつながり、支え合い、誰もが自分らしく安心して暮らし続けられる地域共生社会の実現を目指します。 基本理念 基本理念の考え方 地域のチカラを高めるためには、地域に住む皆が、個々に「できること」から始め、より多くの方(かた)に参加してもらうことが何より必要です。 地域の住民やあらゆる主体が身近な活動に「自分ごと」として参加し、行政をはじめとした様々な関係機関とつながり、地域の支え合い機能を強化することで、個々のチカラだけでは解決が難しい課題であっても、解決の可能性が大きく広がります。 また、地域の住民一人ひとりが、役割を持ち自分らしく活躍できるようになれば、生きがいを持っていきいきと暮らせるようになり、地域社会が活性化していきます。 流山市が、すべての住民にとって「ずっと住みたいまち」になるよう、地域のみんなで「できることから始めて」いきましょう。 31ページ 施策の方針 ~自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)~ 地域に関わる全ての人が「できることから始め」、地域活動への積極的な参加を増やしていくためには、「活動に参加しやすい環境づくり」が重要です。 誰もが一人ひとりの個性やニーズに合わせて地域活動へ参加し、地域社会の中で役割や生きがいを持って自分らしく活躍するためには、「活動に参加しやすい環境」として、多様な経路や機会を創出していくことが求められます。 そこで、第5期計画でも、第4期に引き続き「自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)」の考え方のもと、役割分担・できることを具体的に示し、地域に関わる全ての人が活動に参加しやすい環境づくりを進め、地域のチカラの底上げを目指します。 32ページ 第7節 圏域の設定 地域福祉計画における「地域」は、流山市全体を示しています。しかし、市内各地域により人口分布や地域活動の進展が異なることから、地域の実情に応じた取組みを進めるために、より細かな区域設定が必要です。流山市地域福祉計画では、これまで、本市を4つの区域(北部・中部・東部・南部)に分けた圏域を採用してきました。 高齢者分野においては、上記と同じ4つの圏域を日常生活圏域として設定し、高齢者の支援を地域ぐるみで確保する「地域包括ケアシステム」の構築が進められており、各圏域において高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター)が中心となり、地域ケア会議等を通じて地域の現状把握や、関係機関との情報共有・ネットワーク構築に取り組んでいます。 誰もが住み慣れた地域で安心して住み続けられる地域づくりを進めるために、「地域包括ケアシステム」の考えが障害者やこどもなどの高齢者以外の分野にも浸透しつつあることから、前期に引き続き本計画でもこの4つの圏域を採用します。 33、34ページ 図表7 流山市圏域地図 図表8 圏域の概要 ・地域福祉計画の圏域は、北部、中部、東部、南部の4地区に分かれています。 ・各圏域には、2または3中学校区で構成されています。 ・また各圏域にはそれぞれ高齢者なんでも相談室が設置されています。 ・ただし、北部地区は、1圏域の中に北部包括、北部西包括の2か所が設置されています。 図表7、図表8 終わり 35ページ 第8節 計画の策定体制 計画の策定にあたっては、市民の意見を反映する必要があることから、市民参加条例に基づく複数の市民参加手続き(市民アンケート調査、福祉施策審議会、パブリックコメント)の実施を通じて、市民参加を基本とした計画策定を目指しました。 市民アンケート調査 市民の意見を広く集め、ニーズを把握して計画に反映するため、令和7年11から12月にかけて無作為抽出による市民3,000人を対象に、市民アンケート調査を実施しました。このほか、毎年度行っている(おこなっている)「ながれやま まちづくり達成度アンケート」や直近に行った(おこなった)「こども計画策定に関するニーズ調査」、「流山市民の健康に関するアンケート」、「障害者福祉に関するアンケート調査」、「高齢者等実態調査」等の結果を参考としました。 36、37ページ 庁内合意形成 本計画の内容は、総合計画をはじめ、既存の行政計画との整合性を図るものとなっています。そのため、関連部局との間で調整及び周知を図り、適切な情報共有、理解のもとに合意を形成して策定作業を進めました。 流山市福祉施策審議会 計画の策定にあたっては、市民や事業者の積極的な参加と行動が重要となることから、市民の代表、福祉サービスの提供を受ける者の代表、福祉サービスを提供する者、流山市社会福祉協議会の代表、民生委員・児童委員、医師会の代表、歯科医師会の代表、学識経験者、関係行政機関の職員を加えた15人で組織された「流山市福祉施策審議会」において前期計画の評価、基本理念、計画内容など、本計画の策定に関する事項の審議を行いました。 また、計画策定の過程を広く市民へ周知するため、福祉施策審議会を公開とし、議事録をその都度ホームページに公開するとともに、パブリックコメント(意見公募手続き)により、広く市民の意見募集も行いました。 流山市社会福祉協議会「地域福祉活動計画」との連携 流山市社会福祉協議会は、社会福祉法第109条により規定された地域福祉を推進する社会福祉法人で、地域住民や民間団体等が主体となって地域福祉の推進を計画的に行うための活動・行動計画として「地域福祉活動計画」を策定しています。 「地域福祉活動計画」では、地域におけるボランティア活動の充実、福祉教育の推進、住民参加による福祉ネットワークづくり、高齢・障害・こども・生活困窮・権利擁護などの各分野において流山市社会福祉協議会が提供する福祉サービスについて、計画的に推進することとしています。 一方で、「地域福祉計画」は、市民と地域と行政が協働して実現を目指す地域福祉の理念や、地域福祉を推進するために必要となる施策の体系づくりの指針を示しており、活動・行動計画である「地域福祉活動計画」の方向性を示しています。 そのため、「地域福祉計画」の見直しにあたっては流山市社会福祉協議会と連携し、理念や方向性等を共有する「地域福祉活動計画」との整合を図りました。 39ページ 第2章 流山市の現状 40ページ 第2章 流山市の現状 第1節 流山市の現状 流山市は、つくばエクスプレスの開通により、東京都心の秋葉原と約20分で結ばれ交通アクセスは飛躍的に向上しました。自然豊かな環境と優れた交通アクセスを活かして、「都心から一番近い森のまち」をキーワードに良質なまちづくりや子育て支援策を進めています。令和8年4月1日現在の人口は21万5,652人で、現在も人口の増加が続いています。 (1)人口の推移・見通し 第4期地域福祉計画策定時の人口20万5,439人(令和4年)から、令和8年人口21万5,652人と約1万人の人口増加となっています。人口の推移を年代別にみると、全国的に高齢化率が高まっているなか、当市においても老年人口は増加していますが、人口増加の影響で高齢化率は減少しており、代わりに年少人口や生産年齢人口、それぞれの比率はいずれも増加傾向にあります。 将来見通しについては、令和9年までは緩やかに増加が続くと想定されます。その後は人口の減少が想定されますが、令和17年までは20万人を維持するものと推計されています。 図表9 流山市の人口推移(各年4月1日) ・令和4年の205,439人、令和5年の209,237人、令和6年211,097人、令和7年213,118人、令和8年215,652人と増加が続いています。 図表9 終わり 41ページ 図表10 年齢3区分別人口の推移(各年4月1日) ・令和4年から令和8年までを集計すると、老年人口は増加を続けていますが、人口増加の主要因である年少人口が老年人口以上に増加しているため、高齢化率は令和4年22.9%から令和8年22.0%まで下がっています。 図表10 終わり 図表11 人口の将来展望における年齢3区分別人口の推移(市独自集計) ・令和7年から5年刻みで推計すると、令和12年209,000人で減少に転じていきます。 ・令和17年までは20万人を維持しますが、令和22年は197,000人で20万人を下回ります。 ・推計の最終年の令和27年は194,000人です。 図表11 終わり 42ページ (2)高齢者の状況 図表12 老年人口と高齢化率の推移(各年4月1日) ・市内の老年人口は10年前の平成28年には約42,000人、高齢化率23.9%、5年前の令和3年には約46,000人、高齢化率23.2%、令和8年は約47,000人、高齢化率22.0%となっています。 ・老年人口は増加を続けていますが、年少人口の増加がそれを上回るため、高齢化率は平成29年24.9%が最高値で、平成30年以降は年々減少しています。 図表12 終わり 43ページ 図表13 認知機能の低下があると評価された要介護(要支援)認定者数の推移 ・平成25年には認定者数6,246人のうち、3,080人が認知機能の低下があります。 ・令和6年には認定者が増加して9,730人となり、そのうち4,690人に認知機能の低下がありました。 図表13 終わり 図表14 介護給付費(サービス別)と介護保険料(月額)の推移 ・介護給付費は年々増加を続けており、平成21年は61.5億でしたが、令和6年には135.8億円となりました。 ・それに伴い介護保険料も制度創設時には月額2,848円でしたが、現在は月額5,980円となっています。 図表14 終わり 44ページ 図表15 高齢者世帯数の推移(各年4月1日) ・高齢者世帯は、平成29年は約19,000世帯でしたが、令和7年には24,000世帯に増加しています。 ・全世帯数に占める高齢者世帯は約25%となっています。 図表15 終わり 45ページ (3)障害者の状況 図表16 障害者数の年度別推移(各年度3月末) ・身体障害者数は、令和2年4,230人、令和6年4,215人で横ばい傾向です。 ・精神障害者数(自立支援)は、令和2年3,120人、令和6年3,476人で増加傾向です。 ・精神障害者数(手帳所持者)は、令和2年1,556人、令和6年2,087人で増加傾向です。 ・知的障害者数は、令和2年1,089人、令和6年1,310人で増加傾向です。 図表16 終わり 46ページ (4)こどもの状況 図表17 合計特殊出生率の推移・比較 ・平成19年の合計特殊出生率は、千葉県1.25、全国1.27、流山市1.34人でした。 ・その後、回復傾向となっていますが、平成27年全国1.45人、千葉県1.38人が最高値で以降減少に転じています。 ・市は平成30年1.67人が最高値であり、その後は減少しています。 ・国、県、市とも近年は下降が続いていますが、流山市は国、県よりも高い数値を保っています。 図表17 終わり 図表18 出生数、と死亡数、の推移 ・出生数、死亡数、ともに平成30年までは増加が続いていました。 ・出生数、は平成30年の2,082人を境に微減傾向にあり、令和7年は1,922人でした。 ・死亡数、は増加の一途であり、令和7年は1,946人でした。 ・これまで死亡数、より出生数、が多い状況が続いていたが、令和7年に初めて死亡数、が出生数、を上回った。 図表18 終わり 47ページ 図表19 虐待相談件数の推移(各年3月末) ・平成29年174件から最新の令和6年1,199件まで増加が続いている。 ・内訳としては、身体的虐待、心理的虐待、ネグレクトの順となっている。 図表19 終わり 48ページ (5)生活保護の状況 図表20 生活保護の状況(各年度3月末) ・被保護人員、被保護世帯数ともに増加が続いている。 ・平成28年は被保護人員1,595人、被保護世帯1,145世帯で、最新・令和6年は被保護人員1,905人、被保護世帯1,486人となっている。 ・被保護率は人口増加に伴い微増傾向で、平成28年8.8‰(1,000人あたりの率)、令和6年8.9‰となっている。 ・相談件数は増加傾向で、平成28年310件、最新の令和6年586件と増加が続いている。 図表20 終わり 49ページ (6)生活困窮者の状況 図表21 生活困窮者自立支援事業相談件数(各年度3月末) ・令和2年683件から減少が続き、最新の令和6年は169件となっている。 ・令和2年の件数は新型コロナウイルス感染症の影響が大きい。 図表21 終わり 50、51、52ページ 第2節 第5期に向けたニーズ・課題 第4期地域福祉計画での取組み、これまでに策定した各種計画、今回行った(おこなった)市民アンケートの結果等から、第5期地域福祉計画の策定に向けた主なニーズ・課題を整理します。 (1)高齢者に関するニーズ・課題 元気で健康な高齢者が多いですが、その状態を少しでも長く持続させられるよう、健康づくりや介護予防活動の推進が必要です。また、地域活動への参加意欲が高い高齢者が多いため、地域活動に参加しやすい環境づくりが求められています。 今はまだ健康であっても、将来の不安を解消しておくことも安心した生活には重要です。介護が必要となったときに、在宅での生活を希望する高齢者も多いため、多様なニーズに応えられるよう、介護サービスや高齢者施設をはじめとした幅広い生活支援サービスを充実するとともに、相談支援や成年後見等の権利擁護の体制を強化し、住み慣れた地域で安心して生活を続けられる環境の確保が求められています。更に、高齢者の増加に比例して、認知機能の低下がある方(かた)が増え続けていくことから認知症の高齢者とその家族が暮らしやすい地域づくりを行うために、新しい認知症観(にんちしょうかん)への理解を深めるための普及啓発や、介護者への支援、認知症バリアフリーの充実、成年後見等による権利擁護の推進が求められています。 また、元気で健康なうちに、身体機能や認知機能の低下、健康状態の悪化により、自らの意思で生活を営むことが難しくなったときや亡くなったときに備えておくことで、将来の不安が軽減されます。早くから、将来の生活や医療・介護のあり方、亡くなった後の葬儀・相続等について準備を進め、安心感を持って過ごせるよう、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)や終活(しゅうかつ)に関する意識の普及啓発や相談支援体制の整備等を進める必要があります。 (2)こども・子育てに関するニーズ・課題 共働き世帯の増加により、保育サービスや学童クラブの需要は依然として増加傾向にあります。また、勤務時間や勤務形態の多様化に伴い、求められるニーズも多様化しています。 少子化や核家族化が進行し、地域のつながりが希薄化する中で、子育てに関して孤立し、悩みや不安を抱えたまま相談する相手のいない親が増加しており、子育てに関する様々な情報の提供、相談支援体制の整備、福祉サービスの充実、子育て中の親同士が交流できる機会の確保等が求められています。 また、支援が必要な家庭への対応として、ひとり親家庭等への経済面を含めた支援や、こどもに対する虐待の未然防止や早期発見・早期対応も重要です。 更に、こどもが安心安全に過ごすことができる生活環境を整備するため、公園等の遊び場や、こどもが相談し、自分の意見を言える機会の充実、交通事故や犯罪からこどもを守る地域ぐるみで安全確保に取り組むことが必要です。 (3)障害者・児に関するニーズ・課題 障害者・児が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、個々のニーズに合った在宅サービスや相談支援体制、就労支援の充実が求められています。また、学校卒業後の日中活動の場や、親亡き後(あと)の生活の場等の確保について不安の声があることから、地域における障害者の施設支援やグループホーム等の充実を図る必要があります。 障害者の自立と社会参加を促進するには、障害への理解と認識を深める必要があります。また、差別的な取り扱い、虐待、その他の人権侵害から障害者を守るため権利擁護体制の推進が求められます。 本市の18歳未満人口の増加に伴い、障害のある児童も増えています。障害のある児童の増加に対応するため、障害の早期発見・早期対応ができる相談窓口や、発達支援・障害児通所支援(つうしょしえん)等のサービスを充実するとともに、家族への心理的なケアや相談支援も行っていく(おこなっていく)必要があります。 (4)地域に関するニーズ・課題 アンケート結果によると、地域に愛着があり、これからも住み続けたいと考えている人は多いものの、地域交流や地域活動はあまり活発でないと考えている人が多いことが分かりました。 地域活動に参加していない理由として、仕事が忙しく参加する時間が取れない、活動内容や参加方法が分からないという声も多く寄せられています。また、地域活動に参加していない人でも条件が合えば参加したいと考えている人は少なくありません。これらのことから、地域活動に関する情報発信、誰でも地域活動に参加しやすい仕組み作りが重要であると考えられます。 隣近所や世代間の交流が活発ではないことを、地域の問題点としてとらえている方(かた)が多いことから、地域のつながりや交流へのニーズは少なくないと考えられます。したがって、誰もが地域でつながりや交流を得られるよう、多様なつながりや社会参加が可能な環境を確保することが求められます。 (5)制度・行政に関するニーズ・課題 行政の各種事業やサービスについては、第4期計画までと同様に、全ての市民が必要な情報を得られるよう様々な媒体や機会を通じて発信し、市民への周知に努めていくとともに、アンケート等を活用して市民の声を聴き、ニーズを把握していくことも必要です。 誰もが住み慣れた地域で安心して生活していくために必要な取組みとして、前述した高齢者への支援や子育て環境の充実のほか、災害に強いまちづくりや防犯体制が整ったまちづくり、保健事業や感染症対策、地域医療体制の充実といった声が多く寄せられました。特に、災害時の備えについては日常の心配ごとの一つにも挙げられており、市民の関心の高さが伺えます。普段から高い福祉ニーズを持つ高齢者や障害者は、災害時に支援を必要とする避難行動要支援者となります。災害時に備えて、日頃から見守り活動を推進し、住民同士の顔の見える(みえる)関係づくりを構築する必要があります。 さらに、災害時には継続的な医療・福祉サービスのニーズに加えて、在宅避難者や車中泊(しゃちゅうはく)など新たなニーズが急増する可能性があるため、地域全体で医療・福祉サービスの提供体制を確保することを目的とした流山市版(ながれやましばん)・地域BCPを策定しました。今後、地域BCPの実効性を高めるために、災害に関する知識の普及啓発、協力体制構築のための連携を推進する必要があります。 (6)分野横断的なニーズ・課題 近年、ひきこもりや支援拒否などによる社会的孤立、虐待や暴力、自殺、ホームレス、ダブルケア・ヤングケアラー、8050(はちまるごまる)問題、老老介護・認認介護、ごみ屋敷など、複雑化・複合化した様々な生活課題が発生しています。このような分野横断的な課題を解決していくためには、相談者の属性や世代を問わず、相談者が抱える問題を世帯全体で「丸ごと」対応していく必要があります。 そのためには、生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)等を通じて行政内部の連携を一層強化するとともに、各関係機関や地域の様々な主体とも連携し、包括的な相談支援体制を構築していくことが求められます。 53ページ 第3章 施策の方針・推進体系 54ページ 第3章 施策の方針・推進体系 本計画の基本理念「できることから始めよう みんなで高める地域のチカラ ~みんながずっと住みたいまち ながれやま~」を実現するため、自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)の3つの役割にあわせた3項目を基本目標に掲げます。 本市の地域福祉を推進するうえで、市民一人ひとりが「福祉の担い手」としてできることからはじめ(自助)、地域の皆さんが「様々なつながり」の下に相互に協力し、チカラを合わせながら助け合い(共助(きょうじょ))、市が地域共生社会の実現に向けた「まちづくり」に総合的に取り組む(公助(こうじょ))ことが必要です。 「自助」・「共助(きょうじょ)」・「公助(こうじょ)」の考えの下(もと)、市民・地域・市がそれぞれ役割分担し、互いに連携・協働しながら地域のチカラを高め、「ずっと住みたいまち ながれやま」を目指します。 図表22 自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)それぞれの役割にあわせた3つの基本目標 ・自助は地域福祉を推進する担い手として捉え、基本目標1に設定します。自助を構成する要素は、市民一人ひとりができることを中心としています。 ・共助(きょうじょ)は地域福祉を推進するつながりとして捉え、基本目標2に設定します。共助(きょうじょ)を構成する要素は、地域に期待される役割を中心としています。 ・公助(こうじょ)は地域福祉を推進するまちづくりとして捉え、基本目標3に設定します。公助(こうじょ)を構成する要素は、行政に期待される役割を中心としています。 図表22 終わり 56ページ 第1節 基本目標1 地域福祉を推進する担い手 1の1 地域福祉の意識向上・1の2 地域福祉活動への参加 地域をより良いものとするためには、地域のことをよく知っている市民一人ひとりが地域の課題を「自分のこと」として認識し、課題解決に向け「自分にできることから始める」ことが期待されています。一人ひとりの活動が地域コミュニティに伝播することで、地域の中で大きなチカラを生みます。 そのため、福祉教育や生涯学習の推進などを通じて、市民が地域福祉について触れ、学習する機会を提供し、市民一人ひとりが地域に関心を持ち、福祉に対する理解を深め、「福祉の受け手であると同時に担い手でもある」という意識を醸成し、NPOやボランティアへの参加を促していきます。 57ページ 1の2 地域福祉活動への参加 地域住民が抱える生活課題は複雑化・多様化しており、ひとりでも多くの市民が地域福祉の担い手となって活動していくことが期待されています。隣近所とあいさつを交わす、趣味や特技を通じて人とつながる、日頃の健康づくり活動や日常生活の中での見守り活動に参加する等の「できることからはじめる取組み」は地域福祉の担い手へのきっかけとなることから、より多くの市民が地域福祉に関係を持ち、自分のできることから活動に携わっていただけるような取組みを推進し、地域のチカラの底上げを図っていきます。 また、多様化・増大化していく福祉ニーズに対応するため、定年退職後の世代、子育てや介護の経験者など、地域福祉に関わることのできる幅広い人材の発掘、育成も検討していきます。 58ページ 1の1の(1)地域福祉の理解 現状・課題 地域福祉の推進のためには、市民一人ひとりの福祉に対する正しい理解と認識が重要となります。地域における支え合いや助け合いの意識の醸成を図るため、一人ひとりが地域に対して関心を持ち、地域の課題を自分の課題として考えることが第一歩となります。 そのためには、属性や年齢を問わず地域福祉について触れる(ふれる)ことのできる機会を増やすことで、あらゆる偏見や差別をなくすとともに、市民一人ひとりが地域の一員として自らの知識・経験を活用しながら地域に貢献することで、「市民一人ひとりが福祉の受け手であると同時に担い手でもある」という意識を更に高めていくことが必要です。 方向性 地域福祉への理解を深め、地域における助け合いや支え合いの意識を醸成するためには、一人ひとりの自助、自立を基本としながら、多くの人が自主的に協力しあい、お互いを理解しあっていくことが必要です。 地域における連帯感を育み、市民一人ひとりが助け合いの意識を高め実践することができるよう、住民相互の交流活動や様々な参加や学びの機会を充実するとともに、福祉情報の積極的な提供に努めます。 また、出前講座や公開講座等を通じて地域に対し積極的に啓発を行い、福祉に対して興味・関心を持ってもらえるよう働きかけていきます。 59ページ 今後の取組み 市民の取組み ・地域そのものや地域福祉活動への理解と関心を高めていきましょう。 ・地域での行事や福祉イベント等に、積極的に参加しましょう。 ・知識や経験を活用しながら、何か地域に貢献してみましょう。 ・身近な高齢者や障害者などの支援を必要とする人と交流してみましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域福祉に関する講演や研修の実施をお願いします。 ・地域福祉活動に関する広報や普及啓発活動をお願いします。 ・ふれあいサロンや子育てサロン等の積極的な広報にご協力ください。 ・地域の課題や問題について皆さんが話し合う(はなしあう)場を設けてみましょう。 市の取組み ・市民を対象とした出前講座や公開講座等を通じて、地域福祉に関する学習の機会を設けるとともに、市民や団体の自主的な活動を支援します。 ・様々な媒体や機会を通じて、福祉に関する情報を提供していきます。 ・地域における住民相互の交流活動が活発になるよう支援します。 ・地域福祉に貢献された方(かた)への表彰等により、福祉意識の高揚を図ります。 60ページ 1の1の(2)福祉教育・学ぶ場 現状・課題  「他人を思いやることのできる優しい心」は日常の体験が積み重なるようにして醸成されていきます。「ふだんのくらし」の中に、福祉に関する学習課題はたくさんあります。福祉に関する学びは、生活課題ともつながっており、こどもから大人まですべての地域住民全体に関係するものです。 属性や年齢によらず、だれもが地域福祉について学び、思いやりの心を育んでいくためには、幼少期からの福祉教育の実施や、福祉について学習する機会をより多くの人に提供することにより、支え合い、助け合いの意識を醸成していく必要があります。 また、これまで地域とあまり関わりのなかった市民が生涯学習活動や地域活動への参加をきっかけに地域福祉の担い手となることも期待されることから、多様な学習の機会を確保していくことが重要です。 方向性 児童・生徒の福祉への理解と関心を高めるために、家庭・地域、学校における福祉教育、学習活動の推進を図ります。 また、多様性を尊重する社会をつくるため、こどもだけでなく、学生、成人や高齢者に至る全ての世代が、互いに連携しながら福祉の心を育むことができるよう、地域交流を通じた福祉教育の活性化を図ります。 地域交流を活性化させるためには、退職して時間に余裕のある人たちに地域での活動に参加してもらい、生きがいにつなげてもらうことが重要です。そのためには、生涯学習を通じて得た知識・技術の成果を地域に還元できるよう、福祉に関する情報提供に努め、住民の地域福祉への意識向上に努めます。 61ページ 今後の取組み 市民の取組み ・福祉に関する講座や研修等に積極的に参加してみましょう。 ・地域福祉や、人権・多様性について考え、学んでみましょう。 ・家庭の中でも、地域や福祉のことについて考え、話してみましょう。 ・生涯学習の場で学んだ知識・経験を活かしてみましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域の皆で、多くのこどもが福祉活動に参加する機会を設けましょう。 ・地域の人材・施設等の資源を活かした福祉教育・学習活動を実施しましょう。 (団体・事業者・社会福祉協議会など) ・施設開放や地域イベントを通じて、住民が福祉を身近に感じられる機会を設けましょう。 市の取組み ・市民を対象とした地域福祉に関する学習の機会を設けるとともに、市民や団体の自主的な活動を支援します。 ・各小中学校における総合的な学習の時間等における高齢者や障害者との交流、疑似体験学習等を通じて福祉について学ぶ機会を設けます。 ・障害の有無や年齢、性別など、様々な属性の理解促進を図ります。 ・様々な媒体や機会を通じて、福祉に関する情報を提供していきます。 ・人と人との交流や生きがいのある暮らしを実現するため、生涯学習活動の推進を図ります。 62ページ 1の2の(1)地域福祉活動への参加 現状・課題 地域での福祉活動では、担い手の固定化や高齢化、若い世代への活動の広がり不足などの課題が挙げられ、活動を担う人材の発掘・育成への取組みが大きな課題となっています。 高齢者や障害者、子育て世代などの誰もが、これまでの知識や経験を活かして、気軽に地域福祉活動に参加できるよう、一人ひとりが自分のできることから活動に関わっていけるような工夫や個々の状況に応じたきっかけづくりが大切です。 年齢や性別、障害の有無などに関わらず、誰もが地域の一員として、自分らしく活躍することができるような地域づくりを進めていく必要があります。 方向性 地域福祉活動に貢献されている民生委員・児童委員、地区社会福祉協議会、自治会などの方々に加え、こどもから高齢者までより多くの市民が地域福祉に関係を持ち、自分のできることから活動に携わっていただけるような取組みを推進します。 今後ますます多様化・増大化していく福祉ニーズに対応するため、定年退職後の世代、子育てや介護経験のある人材など、地域福祉に関わることのできる幅広い人材の発掘や育成を検討していきます。 また、地域福祉活動を活性化していくためには、活動の核となるリーダーやキーパーソンなど、地域活動に対する高い意識を持ち、積極的に活動する人材が必要不可欠です。地域での主体的な活動が継続していけるよう、積極的に活動に参加する人材の確保や育成を推進していきます。 63ページ 今後の取組み 市民の取組み ・地域福祉に関心を持ち、自分の知識や経験を活かし、できることから取り組んでみましょう。 ・これまでの経験や知識を活かせる場を積極的に探してみましょう。 ・民生委員・児童委員や自治会等の活動に興味関心を持って、ちょっとしたことでも活動を手伝ってみましょう。 ・次世代の担い手となるこどもと一緒に活動に参加し、興味関心を育みましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・定年後や子育ての世代など多くの人々に働きかけ、活動に誘って(さそって)みましょう。 ・新たな地域人材が参加しやすいよう、温かな雰囲気づくりや取り組みやすい活動をお願いします。 ・これまで取り組んできた活動について振り返り、課題やニーズについて話し合ってみましょう。 市の取組み ・民生委員・児童委員が住民の立場に立って活動できるよう民生委員児童委員協議会の活動を支援します。 ・地域住民、ボランティア、NPO法人、事業者の資質の向上を図るとともに、広域的な連携と協力体制を推進します。 ・地域で核となって活動を進めるリーダー的な役割を担う人材の発掘・育成・支援に努めていきます。 ・認知症サポーター養成講座をはじめとした各種講座等の開催を通じて、地域福祉の担い手の養成を進めていきます。 ・先進的な事例や実践事例などの情報を発信し、気軽に地域福祉活動に参加できるようなきっかけづくりをしていきます。 64ページ 1の2の(2)NPOやボランティアへの参加 現状・課題 地域福祉はボランティアとして参加されている多くの地域住民のチカラによって支えられています。ボランティア活動は、自分自身が気になること、好きなこと、得意なこと、放って(ほおって)おけないなどと感じることをきっかけとして、福祉分野のみならずスポーツや文化芸術など多種多様な分野で取り組まれているものです。 高齢化の進展、福祉ニーズの多様化により今後さらにNPOやボランティアの重要性が増していくことから、ボランティア活動に誰もが気軽に参加できる土壌をつくるとともに、積極的な情報発信を通じて活動への参加を促す工夫が求められています。 方向性 地域に存在する人材の意欲や経験が十分に活かせるよう、多様なNPOやボランティア団体の育成を図っていきます。活動の場を十分に確保するため、社会福祉協議会ボランティアセンター・市民活動推進センター等との連携を推進していきます。 また、ボランティア活動の形態も無償のものから有償のものまで多様化してきており、NPOやボランティアに関する情報を幅広い層の人々に発信し、興味関心や参加意欲を高めることで、実際の活動につながる機会をさらに充実していきます。 65ページ 今後の取組み 市民の取組み ・地域のボランティア・NPOに関心を持ち、自分の知識や経験を活かして、できることから取り組んでみましょう。 ・日頃の健康づくりのためにも、ボランティア活動に積極的に参加してみましょう。 ・地域福祉に関する研修や講座に積極的に参加してみましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・定年後や子育ての世代など参加意欲のある多くの人々に働きかけ、活動に誘って(さそって)みましょう。 ・活動の体験を周囲に伝え、仲間を増やしていきましょう。 (団体・事業者・社会福祉協議会など) ・中高生の体験学習の場など、幅広い世代がボランティア活動に参加できる環境づくりをお願いします。 ・興味がある方の相談に応じ、コーディネートをお願いします。 市の取組み ・地域住民、社会福祉協議会ボランティアセンター、市民活動推進センター等との連携と協力体制を推進します。 ・手話通訳者等や各種ボランティアの養成講座・研修を積極的に開催していきます。 ・介護支援サポーター、福祉有償運送、ファミリー・サポート・センター等の有償ボランティア制度を推進します。 ・ボランティア、NPO団体の設立や活動を支援します。 ・ボランティアに関する情報を、ホームページ・SNS・広報等を通じて幅広い人々に発信します。 66ページ 1の2の(3)自治会活動への参加 現状・課題 自治会は、住民の最も身近な組織であり、地域住民の連帯意識の向上に努めるとともに、地域における様々な問題解決に取り組む組織です。自治会活動により多くの地域住民が参加することで、地域福祉が推進されます。 自治会活動をめぐる課題として、自治会加入率の低下や会長・役員のなり手不足などの課題が生じており、自治会活動への参加促進が必要となっています。なお、転入者が多い地区では、自治会への加入意向があるものの案内が十分でなく加入に至っていないとの意見もあることから、参加促進に向けて創意工夫が必要です。 方向性 自治会の役割を再認識し、その必要性を知ってもらうことが自治会加入促進の第一歩となることから、自治会活動に関するPRや居住地区の自治会案内、自治会加入リーフレットの作成等を行い、自治会加入を推進するとともに、事前の対策として、賃貸住宅等も含め開発事業者に向けた自治会活動への協力要請等を行っていきます(おこなっていきます)。 住民の自治会活動への参加を促すため、自主防犯パトロール、地域支え合い活動をはじめとした自治会が行う様々な地域活動を支援し、活動の活性化を図ります。 また、担い手不足が懸念される自治会役員の負担軽減を図るため、様々な情報提供や支援を行っていきます(おこなっていきます)。 67ページ 今後の取組み 市民の取組み ・「自分の住むまち」について知り、自治会に加入しましょう。 ・新たな住民が居住された際には、近隣住民同士で温かく迎え、自治会活動を呼びかけてみましょう。 ・仕事や育児、介護などで忙しい場合でも、あいさつやほんの少しの見守りなど、できることから活動に参加してみましょう。 地域等の取組み (自治会・民生委員・児童委員など) ・「ごみの管理」、「防犯・防災活動」、「地域行事の開催」、「見守り活動」などの活動内容をわかりやすく伝え、自治会活動の重要性や必要性の周知していくことが重要です。 ・自治会の活動を通じて得られる地域のつながりや安心感、情報共有などの良さについて、無理のない形で周知し、加入や参加のきっかけにつなげていくことが望まれます。 ・自治会活動の活性化にむけて、様々な世代が参加したくなるイベントや交流の機会を設けている自治会づくりなど、地域の実情に応じた取組みを進めることが期待されます。 市の取組み ・市外からの転入者に向けて、自治会活動に参加することを呼びかけていきます。 ・住宅開発事業者等に自治会活動への加入・参加に向けた協力要請を図っていきます。 ・自治会の活動内容の重要性や必要性、加入・参加による生きがいや利点を周知し、自治会加入・参加の必要性について呼びかけていきます。 ・自治会活動に必要な制度及び市の支援施策を周知し、自治会役員の負担軽減を図ります。 68ページ 1の2の(4)健康づくり・介護予防活動への参加 現状・課題 住み慣れた地域での生活を続けていくためには、何より一人ひとりが心身とも健康に過ごしていくことが重要です。一人ひとりが健康な心身を保つことで、地域を支える人材として地域のチカラが高まっていきます。既に健康づくり活動や介護予防活動が地域で展開されていますが、今後の少子(しょうし)高齢化社会に向けて更なる活性化が求められています。 健康づくりに取り組んでいくためには、普段から自らの健康を意識し、健康に対する正しい理解を持つことが大切です。また、健康づくりと地域でのつながりづくりを関連づけて推進することで、より多くの幅広い層の人々への健康意識の定着を図り、健康づくり・介護予防活動への参加を促していく必要があります。 こころの健康づくりは、自分に合ったストレス解消法を見つけて実践したり、周囲の人に相談したりするなどして、学校や職場だけでなく、地域の中でどのように支え合っていくかが重要な取組みとなります。うつ病・バーンアウト・無気力・自殺等の原因は、健康問題、経済問題、職場・家庭問題などが複雑に絡み合っています。身近な人の変化に気づいたら、声かけや見守りなどを地域ぐるみで行うことが大切です。 方向性 健康的な生活を実現するためには、予防の視点が大切です。日頃から「自分の健康は自分で守る」という主体的な意識を持ち、日常生活の中で正しい知識と生活習慣を築くことが大切であることから、健康・介護予防に関する正しい知識の普及啓発や健康相談を推進していきます。 ストレスと上手に付き合うため、ワークライフバランス、休息や健康的な生活習慣の維持向上、相談窓口について啓発し、自殺に追い込まれることのない社会の実現に向けた取組みを推進します。 69ページ 今後の取組み 市民の取組み ・いつまでも健康な生活を続けるために、積極的に活動に参加してみましょう。 ・正しい知識と生活習慣を学び、日頃から健康な生活を意識しましょう。 ・小さなことでも一人で抱え込まず、周囲の人や相談窓口に相談してみましょう。 地域等の取組み (事業者・団体・自治会・社会福祉協議会など) ・地域での活動が継続するよう、活動場所の提供や参加の呼びかけにご協力ください。 ・身近な人の変化に気づいたら、声かけや見守り、周囲や相談窓口への相談をお願いします。 市の取組み ・地域での活動開始から、リーダー育成、活動の定着まで、総合的に支援していきます。 ・ながいき100歳体操など、楽しみながら参加できる活動を推進していきます。 ・持続可能な制度を維持するために、積極的に活動を展開・支援して、医療費、介護給付費の抑制を目指します。 ・ストレスの上手な解消法、相談窓口や支援事業の周知を図ります。 70ページ 第2節 基本目標2 地域福祉を推進するつながり 2の1 関係機関との連携・2の2 支え合い・連携のネットワークづくり 市民の誰もが、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるには、本人が抱える困難に対して、地域ぐるみで気づき、寄り添い、課題の解決に向けて共に取り組んでいくことが重要です。そのため、社会福祉協議会、ボランティア、NPO、民生委員・児童委員をはじめとした、地域の様々な福祉活動の担い手との連携・協働を推進していきます。 また、複合的な生活課題を抱えている個人及び世帯の課題解決や自立支援を進めるためには、保健・医療・福祉のみならず、住まい・就労・教育等の分野横断的な関係機関・関係団体との連携が重要であり、当事者の生活全体を視野に入れた包括的な支援を可能とする連携のネットワークづくりを進めていきます。 71ページ 2の2 支え合い・連携のネットワークづくり 地域の多様な課題を早期に発見し対応していくためには、より細かいところに配慮ができる地域のサポートが大きな役割を果たしています。 自治会をはじめとした地域コミュニティは子育て・防災・防犯・高齢者や障害者の支援、健康づくりなど、様々な地域課題に対応する場としての役割を果たしています。また、自治会をはじめとした住民主体の様々な活動は、地域における支え合い・助け合いにおいても大きな役割を果たしていることから、地域におけるコミュニティ活動や支え合い・助け合い活動を支援していきます。 こうした地域におけるコミュニティ活動や支え合い・助け合い活動を活性化していく上では、地域のつながりづくりが重要です。人と人とのつながりそのものがセーフティネットの基礎となることから、地域交流の活性化を図り地域のチカラを高めていきます。 72ページ 2の1の(1)ボランティア・NPOとの連携 現状・課題 公的制度のサポートだけでは解決できない複合的な生活課題も多くなっており、柔軟に対応できるボランティア・NPO・市民活動団体によるサポートの役割は大きくなっています。これらの諸問題を解決していくためには、個人の努力や行政の施策のみによる環境整備だけでは限界があり、地域住民、関係団体・機関が持っている人材や取組みといった資源を活用して連携強化を図ることが求められます。 地域の担い手として、ボランティアやNPO・市民活動団体への期待が高まる中、活動の安定性、継続性、発展性がより一層求められています。引き続き、地域活動を推進する団体への支援と連携・協働しやすい環境づくりを進めていきます。 方向性 制度や現行の支援が十分に行き届いていない対象者に対しても支援をしていくため、ボランティア・NPO・市民活動団体などの地域活動団体と連携を図り、幅広い支援が提供される環境づくりを目指します。 多種多様な地域課題解決のためには、行政以外の様々な主体との連携が不可欠であり、社会福祉協議会ボランティアセンターや市民活動推進センター等との連携強化を推進するとともに、地域課題解決のために公益的な活動を自発的に行う市民活動団体を支援していきます。 73ページ 今後の取組み 市民の取組み ・ボランティア・NPO・市民活動団体等の利用者としてチカラを借りたいとき、担い手として参加したいときに備え、地域で活動する団体について関心を持って調べてみましょう。 ・周囲の人とボランティア・NPO・市民活動団体等の情報を共有しましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域での課題や取組みについて、ボランティア・NPO・市民活動団体等と情報を共有しましょう。 ・地域での連携づくりに向けて、活動場所の提供や活動への参加等をお願いします。 (ボランティア・NPO・市民活動団体等) ・行政や他団体との積極的な交流・連携をお願いします。 (社会福祉協議会) ・ボランティア団体や福祉団体への支援をお願いします。 ・地域活動に関心がある方に、ボランティア活動等に関する情報提供や研修等の開催をお願いします。 市の取組み ・地域住民、社会福祉協議会ボランティアセンター、市民活動推進センターなどとの連携と協力体制を推進します。 ・市ホームページで市民活動団体の情報提供を行います。 ・ボランティア・NPO・市民活動団体間の連携の場を推進していきます。 ・NPO法人・市民活動団体等が自発的に行う市民公益事業を支援して、地域で抱える課題の解決を図ります。(市民活動団体公益事業補助金・エール補助金) 74ページ 2の1の(2)民生委員・児童委員との連携 現状・課題 民生委員・児童委員は、身近な相談役や見守役として、各種相談に応じ必要な援助を行うなど、幅広く地域福祉活動に取り組んでいます。また、その活動を通じて、地域における福祉ニーズの発見や関係機関との連携、住民の代弁者としての意見具申など「地域福祉の推進役」の一つとして様々な役割が期待されています。 しかし、地域のつながりの希薄化が進む中で、生活課題を抱えた人が地域から孤立し、支援を必要としていても捉えにくくなっています。こうした中、支援を必要としている人を早期に発見し対応していくためには、住民に身近な民生委員・児童委員の役割がますます大きくなってきています。 民生委員・児童委員が住民に寄り添いながら活動できるよう、民生委員・児童委員との連携を一層強化するとともに、その活動を支援する体制を強化していく必要があります。 方向性 民生委員・児童委員が住民の立場に立ちながら、生活のこと、高齢者・障害のある方・こどものことなど、幅広い相談に対応していけるよう、関係機関との連携や情報交換を支援していきます。また、民生委員・児童委員は、支援が必要な人の早期発見や地域の見守り・支え合い活動の重要な担い手でもあることから、こうした活動への支援も行って(おこなって)いきます。 一方で、複雑化・多様化する地域の生活課題を民生委員・児童委員だけで受け止めることは困難であり、行政機関や専門機関、社会福祉協議会、高齢者なんでも相談室、自治会などとの適切な役割分担が求められます。 一人ひとりの民生委員・児童委員の負担を軽減し、活動しやすい環境を整備するため、民生委員児童委員協議会と連携し、効果的な情報提供を行って(おこなって)いきます。 75ページ 今後の取組み 市民の取組み ・お住まいの地域の民生委員・児童委員を知り、身近な相談相手として相談してみましょう。 ・民生委員・児童委員への情報提供等、活動への協力をお願いします。 ・民生委員・児童委員の活動に関心を持って、活動に参加してみましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域の課題を民生委員・児童委員と共有しましょう。 (自治会) ・民生委員・児童委員の地域での活動が継続するよう、参加の呼びかけをお願いします。 (民生委員・児童委員) ・身近な人の変化に気づいたら、声かけや見守り、関係機関等への相談をお願いします。 ・地域住民のニーズを的確に把握し、行政、関係機関との連携をお願いします。 ・住民の代弁者として積極的な意見具申をお願いします。 市の取組み ・民生委員・児童委員と関係機関との連携を推進します。 ・民生委員・児童委員の活動実態を広く周知し、各地域において密着した活動ができるよう環境整備に努めます。 ・民生委員・児童委員として必要な知識を学ぶ研修の実施や情報提供など必要な支援をしていきます。 ※民生委員・児童委員との連絡を希望する方(かた)は、事務局(市役所社会福祉課または流山市社会福祉協議会)にご連絡をいただければ、お住まいの地域を担当する民生委員・児童委員をご紹介しています。 76ページ 2の1の(3)社会福祉協議会との連携 現状・課題 社会福祉協議会は、社会福祉法109条に基づき地域福祉活動の推進を図ることを目的とする社会福祉法人で、地域の方々や概ね小学校区単位で組織されている地区社会福祉協議会、民生委員・児童委員、社会福祉関係者やボランティア等の地域の関係機関との協働により、主たる(しゅたる)「地域福祉の推進役」として重要な役割を担っています。 福祉ニーズが増大し多様化するなか、地域の課題を解決していくためには、市と社会福祉協議会がこれまで以上に緊密な協働・連携を図り、強固なパートナーシップのもと、地域の各福祉関係機関の協力を得ながら地域福祉の推進に取り組んでいく必要があります。 特に、大規模な地震や豪雨による水害など、近年多発する災害の際は、被災した住民の復旧・復興に向けたボランティア活動を支援する「災害ボランティアセンター」を社会福祉協議会が設置し、運営することが多いことから、本市においても、流山市地域防災計画との連携のもと、流山市社会福祉協議会が「災害ボランティアセンター」の設置・運営を行えるよう、平常時からボランティア育成や体制づくりを進め、地域ぐるみで助け合う意識を醸成する必要があります。 方向性 流山市社会福祉協議会は本市の地域福祉の中心的役割を担っており、福祉活動の活動拠点である流山市地域福祉センターの指定管理者でもあることから、相互に連携しながら地域福祉の推進を進めていきます。 また、市と社会福祉協議会が協働・連携し、本市の地域福祉活動の重要な担い手である民生委員・児童委員、地区社会福祉協議会や老人クラブ等の活動を支援し、地域ぐるみで助け合う意識の醸成や市民の地域福祉活動への参加を推進していきます。 大規模災害発生時に「災害ボランティアセンター」を迅速に設置し、多くのボランティアの協力を得ながら復旧・復興の支援を円滑に行えるよう、流山市地域防災計画と連携して平常時からボランティア育成や運営体制づくりを進め、災害対策の充実と市民の災害支援意識の醸成を図ります。 本地域福祉計画の策定にあたっては、社会福祉協議会が策定する「地域福祉活動計画」との整合を図り、相互に連携しながら計画に基づく施策の実現を目指していきます。 77ページ 今後の取組み 市民の取組み ・社会福祉協議会の活動について関心を持って、できることから福祉活動に参加してみましょう。 ・社会福祉協議会が主催するボランティア講座等に参加してみましょう。 ・災害ボランティアについて関心を持ち、講座等に参加してみましょう。 ・市内や県内などの近隣で大規模な災害が発生したときは、被災地の災害ボランティアセンターを通じ、被災地でのボランティア活動に参加してみましょう。 地域等の取組み (社会福祉協議会) ・地域福祉にかかわる人材の育成と組織基盤の強化を図るようお願いします。 ・地域福祉のリーダー役として、関係者、関係団体・機関との連携強化と情報の共有を図るようお願いします。 ・地域のボランティア活動の支援をお願いします。 ・本市の福祉活動の拠点である地域福祉センターの指定管理者として、地域福祉を推進する事業の実施をお願いします。 ・概ね小学校区単位で活動する地区社会福祉協議会、地域の老人クラブ、民生委員・児童委員等の活動を支援し、連携するようお願いします。 ・やむを得ない理由により緊急一時的な支援が必要な方(かた)への支援事業として、福祉資金の貸付をお願いします。 ・災害ボランティアセンターの設置・運営について、市と協議のもと、日頃からの準備やボランティア育成、ニーズ把握の仕組みづくりをお願いします。 ・近隣で災害ボランティアセンターが設置されたときなど、市民が被災地でボランティア活動を行う際の情報提供をお願いします。 市の取組み ・社会福祉協議会と連携し、地域福祉の普及・啓発・協働の取組みを進めます。 ・地域福祉活動計画を支援します。 ・社会福祉協議会や地区社会福祉協議会の活動を支援します。 ・災害ボランティアセンター設置運営について協議を重ね、市内で災害が起きたときのシミュレーションや、設置運営訓練等にも参画し、万全な体制づくりに努めます。 78ページ 2の2の(1)地域コミュニティ・自治会の活性化 現状・課題 地域コミュニティは子育て・防災・防犯・高齢者や障害者の支援、健康づくりなど、様々な活動・交流の基本となる場ですが、近年、そのつながりが希薄になっています。また、地域内で新たな住民と従来の住民との交流不足、自治会加入率の低下、役員の高齢化、役員・行事参加者の固定化の課題も生じています。 地域の課題に対応するためには、地域における住民同士のつながり、話し合い、連携や支え合いが重要であり、地域コミュニティの重要性が再認識されています。住民相互の交流や地域活動への参加など、地域のつながりを大切にしながら、地域コミュニティへの関心を高め、活動を活性化していく必要があります。 方向性 「向こう三軒両隣」という言葉があるように、「近所付き合い」が地域づくりの基本となります。家庭や地域でのあいさつや声かけから始め、近所づきあいを深めることが重要です。 そのために下記の取組みを進めていきます。 ・住民が気軽に集まり、様々な問題や課題について自由に意見交換ができるような場や、地域コミュニティ活動に興味を持つきっかけとなる場を創出します。 ・地域において住民同士のつながりを生み、支え合いに向けた顔の見える(みえる)関係づくりにつながる自治会等の活動により多くの住民が参加できるよう支援します。 79ページ 今後の取組み 市民の取組み ・自治会に加入し、できる範囲から活動に参加してみましょう。 ・地域交流の場やサークル活動等に積極的に参加してみましょう。 ・周りの人を活動に誘って(さそって)みましょう。 ・自治会やサークル活動等の役員やスタッフをやってみましょう。 地域等の取組み (事業者・団体・自治会・社会福祉協議会など) ・新しい住人やこれまで参加していない方(かた)にも参加してもらえるよう、情報提供、呼びかけを行われることが期待されます。 ・同世代の交流に加え、多世代(たせだい)が交流できる機会づくりなど、地域の実情に応じた工夫が望まれます。 ・働いている人や子育て中の人など多様な生活スタイルの人が参加しやすい環境・雰囲気づくりが進められることが期待されます。 ・地域で活動する民生委員・児童委員やボランティアなど様々な主体との連携、協力が進むことが望まれます。 市の取組み ・若年層や現役世代など様々な世代が自治会に加入し、活動するよう働きかけます。 ・自治会活動について、コミュニティ推進はもちろん、防災・環境など様々な面から支援をしていきます。 ・地域での様々なふれあいの場をつくり、地域とのつながりや地域の絆を深めます。 80ページ 2の2の(2)地域支え合い活動の活性化 現状・課題 一人暮らし高齢者、要介護認定や障害等級をお持ちの方など、日常生活のなかで支援を必要とする人の増加や、地域の中での孤立が懸念されるなど、身近な地域における支え合い・助け合い体制の充実が一層求められています。 また、地域の住民が抱える多様な生活課題を早期に発見し対応していくためには、より細かいところに配慮ができる地域のサポートが大きな役割を果たしています。地域住民などによる主体的な地域活動を推進するとともに、民生委員・児童委員、自治会、ボランティア、NPOとの連携を促進することにより「地域のチカラ」を高め、誰もが安心して暮らし続けられる地域づくりを進めていくことが必要です。 方向性 地域の身近な課題を地域の住民が自ら発見し地域で共有していくためには、近所付き合いのなかで助け合う、住民が主体となって共に支え合う地域づくりが重要になります。災害などの緊急時においても支援が十分に展開されるためには、身近な地域でできるだけ多くの人がお互いに顔見知りになれるよう、顔の見える(みえる)関係づくりを進めていくことが大切です。 そのためには、日常的な声かけや見守り、話し相手など、日ごろからの支え合いや助け合い活動を通じた関係づくりが重要です。また、誰もが気軽に立ち寄り交流できる場を通じたつながりづくりや地域交流も進めていく必要があります。 災害や安否確認等の緊急時に対応できる地域づくりを進めるため、民生委員・児童委員、自治会(自主防災組織)、地区社会福祉協議会、警察等の関係機関等との連携を推進し、高齢者、障害者など支援を必要とする方(かた)を地域ぐるみで支え合い・見守るネットワークづくりを進めていきます。 81ページ 今後の取組み 市民の取組み ・地域内のことに関心を持って、地域の課題を考えてみましょう。 ・地域を信頼して、お互い様・向こう三軒両隣・ご近所同士の気持ちで接し、交流してみましょう。 ・ほんの少しの心がけも、支え合いや見守りにつながります。見守りのポイントや工夫を知り、気を配ってみましょう。 ・地域で行われている、住民主体の活動に参加してみましょう。 地域等の取組み (自治会・民生委員・児童委員・社会福祉協議会など) ・地域の皆で、地域の問題を話し合い、共有しましょう。 ・支援が必要な人や孤立しがちな人への見守りや支援活動の実施をお願いします。 ・地域の人の異変に気付いた場合は、適切な相談窓口へ連絡や紹介をお願いします。 ・地域で活動する個人・団体などの多様な関係者との連携をお願いします。 ・地域で行われている様々な活動の周知とPR、そして参加への呼びかけにご協力をお願いします。 市の取組み ・民生委員・児童委員、自治会(自主防災組織)などの関係者間で見守り対象者の情報を共有し、地域支え合い活動を推進します。 ・民間事業者との見守り協定を締結し、連携を図ります。 ・異変などの連絡があった場合には、関係課・関係機関と連携し、早急に対応します。 ・地域支え合い活動、SOSネットワーク、地域見守りネットワーク等の地域の支え合い・見守りのネットワーク構築を推進します。 ・地域での助け合いや支え合い活動を促進するため、地域支え合い活動や防犯パトロールをはじめとした様々な住民主体の活動を支援していきます。 82ページ 2の2の(3)地域交流の活性化 現状・課題 地域福祉を推進するうえで、地域交流の活性化は不可欠です。身近な地域で住民同士が交流を深め、顔見知りになることで、地域のつながりや相互理解、助け合いの気持ちが醸成されることが期待されます。 また、誰もが地域でいきいきと暮らしていくためには、自らが地域の一員であると感じられるような居場所や役割を持つことが大切です。地域での様々なつながりや参加の機会を通じて出会い、交流することで、お互いに学びや刺激を受け、地域が活性化していきます。誰もが多様な経路で社会に参加することができる環境を整えるとともに、人がひきつけられる魅力的な場を多数創出していくことが求められています。 方向性 地域交流の場については、公共施設だけでなく、自治会館や福祉施設などの集会施設、地域の空き家などの民間スペースを活用したケースなども多くあります。こうした多様な交流の場を活用しながら地域の既存施設や各種団体との有機的な連携を促進するによって地域交流の活性化を図っていきます。 地域交流の場は、生活課題を抱えた住民を発見する拠点としての機能、地域住民が自ら住む地域について意見交換や情報交換を行う地域づくりの拠点としての機能、誰もが気軽に立ち寄り交流を図ることができる社会参加やつながりづくりとしての機能、高齢者やこどもなどの多世代(たせだい)・多様な人が交流する拠点としての機能、住民と専門職が話し合う(はなしあう)場としての機能など、様々な機能を担うことが期待されます。 そのため、多様な地域交流の場の創出を推進し、地域交流の活性化を図ることで地域のチカラを高めていきます。 83ページ 今後の取組み 市民の取組み ・公民館や自治会館、福祉会館等を積極的に活用しましょう。 ・地域のイベントやサークル活動等に積極的に参加してみましょう。 ・地域のイベントの企画・運営に参加してみましょう。 ・困りごとや地域の課題について周りの人と話し合ってみましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域交流の場の開設やイベント開催等の取組みをお願いします。 ・地域交流の場やイベント等の周知にご協力をお願いします。 (団体・事業者など) ・地域福祉を担う市民が気軽に集まることができる場となるよう、積極的に参加ください。 ・地域交流の場で把握した課題やニーズについて関係機関との共有をお願いします。 市の取組み ・誰もが気軽に参加できる魅力的なイベント・講座等を開催し、周知していきます。 ・空き家や自治会館、保育所等を活用した交流の場の開設者を支援し、地域交流拠点づくりを進めます。 ・地域交流の場の開設者との情報共有・意見交換を積極的に行います。 ・交流の場で発見された課題は、適切な支援機関等と連携し対応します。 84ページ 第3節 基本目標3 地域福祉を推進するまちづくり 3の1 福祉サービスの適切な利用の促進 誰もが家庭や地域の中で、障害や年齢に関わらず、その人らしく、安心して自立した生活を送るには、必要なときに、必要とする適切なサービスを利用できる環境が必要です。サービスや地域を総括する立場にある行政として、気軽に相談できる包括的な相談体制づくりや、保健・医療・福祉・住まい・教育等をはじめとした幅広いサービスの情報提供体制を確立していきます。 自助、共助(きょうじょ)における取組みの推進においても、地域活動のPRや支援が必要不可欠です。地域活動の優れた取組みの発信や福祉教育の推進などの支援を通じて、少しでも多くの市民に参加してもらえるよう努めていきます。 85ページ 社会情勢や地域を取り巻く状況の変化に伴って、ひきこもりや支援拒否などによる社会的孤立、虐待や暴力、ダブルケア、8050(はちまるごまる)問題、老老介護・認認介護、終末期(しゅうまつき)医療・終活(しゅうかつ)などの様々な生活課題が発生しています。こうした多様で複合的な課題を解決していくため、地域の様々な福祉の担い手と連携しながら、生活を重層的に支えるセーフティネットの構築を目指します。 3の2 権利擁護の推進 地域には、高齢者・障害者・乳幼児・妊産婦、難病・疾患の方(かた)、ひとり親、外国人やLGBTQなど多様な人が生活しています。誰もが自分らしく、安心してずっと暮らしていけるまちを実現するためには、国籍、年齢、性別、障害等、様々な立場や背景を超えて、人々が地域の一員としてお互いを認め合い、支え合える(ささえあえる)ような多様性の理解を地域の中で広げていく必要があります。 自らの意思が尊重され、家族の負担が軽減されるためにも、人生の最終段階における医療やケア、亡くなった後に必要となる手続きについて、早い段階から少しずつ考え話し合っておくことが重要とされています。人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)、救急情報カード、地域支え合い活動等を活用して、より多くの方(かた)へ自分らしい生き方の準備を呼びかけていきます。 また、高齢者・障害者・こどもへの虐待、認知症など複合的な生活課題やニーズを抱える方(かた)に対しては、自立した生活の実現につなげるため、周囲の正しい理解に基づいた早期の発見と支援が必要になることから、地域ぐるみで権利擁護や理解促進の取組みを進めていきます。 3の3 住みよいまちづくりの推進 各種福祉拠点やサービス基盤の整備・充実は、福祉のニーズの受け皿として根幹を成すものです。また、住み慣れた地域での生活を維持するためには、ユニバーサルデザインや安心安全の取組み、バスや福祉有償運送などの移動手段の確保等についても配慮が必要です。 86ページ こうした施策については、地域の既存施設や各種団体の取組みも活用しながら、行政の役割として総合的に推進していきます。 想定される大規模地震のみならず、大雨による浸水被害など様々な自然災害への備えが必要となっています。高齢者・障害者・乳幼児・妊産婦等の特に配慮を要する要配慮者のうち、災害時に特に支援が必要となる避難行動要支援者について、災害時の支援が地域における共助(きょうじょ)を中心に行われるよう仕組みづくりを進めていきます。 3の4 重層的支援体制整備事業の推進 日本の福祉制度は、高齢、障害、こども、生活困窮といった分野ごとにセーフティネットを充実させてきましたが、複数の分野にまたがる課題、制度の狭間に陥る課題など、従来の分野ごとの支援制度では対応しきれないケースが多く出てきました。 本市でも、複雑化・複合化した又は制度の狭間にある課題を抱えるケースが見られ、各支援機関の機能や連携を強化していく必要性が見られたことから、地域福祉計画の施策の方針・推進体系の中に位置付ける形で重層的支援体制整備事業実施計画を策定し、他の施策と協力しながら、包括的な支援体制の整備を進めてまいります。 3の5 再犯防止の推進 誰もが安心して暮らすことのできる社会を実現するためには、犯罪を未然に防ぐことに加え、犯罪をした人等が再び犯罪をすることがないよう、社会全体で再犯防止に向けた取組みを行う必要があります。 本市でも再犯防止に関する施策を実施することとし、国及び県の再犯防止推進計画等を踏まえ、地域の実情に応じて、地域福祉計画の施策の方針・推進体系の中に位置付ける形で再犯防止推進計画を策定し、一体的(いったいてき)な施策を進めてまいります。 87ページ 3の1の(1)情報提供体制の充実 現状・課題 地域福祉を推進するためには、団体・事業者を含めたすべての市民が、福祉に関する情報を必要に応じて得られることが重要です。しかしその一方で、必要な情報が十分得られないことも考えられ、誰もが必要な情報を入手しやすくなるよう、多様な方法による情報発信を行うことが求められています。 そのためには、既存の広報紙(こうほうし)やホームページ、SNS等の多様な媒体による情報発信を推進することに加え、地域の様々な個人や団体等のネットワークを通じた情報提供体制を構築することも求められます。 また、情報のバリアフリー化を目指し、視覚障害の人やパソコン等の操作を苦手とする人であっても、身近に情報を得られる環境の整備が必要です。 方向性 高齢者や障害者、子育て世代はもとより、今後福祉サービスを利用することが見込まれる方(かた)にも配慮し、多様な方法による情報発信を行うよう取り組んでいくとともに、対象者に応じたわかりやすいチラシやハンドブック等を作成し、効率的に情報を得られるよう工夫していきます。 様々な事業や施設、福祉サービスに関する情報が、必要とする人に届き、適切な利用につながるよう、庁内での情報交換・情報共有を進めていきます。 また、民生委員・児童委員や自治会をはじめとした地域で活動する様々な個人・団体への情報提供を推進し、誰もが身近な地域で情報が得られる環境整備に努めます。 88ページ 今後の取組み 市民の取組み ・福祉に関心を持ち、積極的に情報を収集するとともに、得た情報を周りと共有しましょう。 ・地域の回覧板(かいらんばん)、ご近所や友人同士のネットワークも貴重な情報源(じょうほうげん)です。ご近所づきあいを大切にしましょう。 ・分からないこと、知りたいことがあるときは、市役所や民生委員・児童委員、福祉サービス事業者などに聞いてみましょう。 地域等の取組み (自治会・民生委員・児童委員など) ・自治会活動やご近所づきあいのなかで、広報活動や情報交換の機会を設けるようお願いします。 ・情報が届きにくい人への気配りをお願いします。 (事業者・団体・社会福祉協議会など) ・各種団体や事業者からも積極的に情報発信をお願いします。 ・地域の集まりに積極的に参加し、活動内容のPRや福祉情報の提供をお願いします。 市の取組み ・様々な情報の受け手を想定した多様な情報発信方法を検討していきます。 ・広報ながれやま、パンフレット等を充実し、分かりやすく、効率的に情報を得られる工夫をしていきます。新聞を購読していない世帯にも、「広報ながれやま」を個別に配付することが可能です。 ・流山市LINE公式アカウント、X(旧Twitter)等のソーシャルメディアを通じて、安心や安全等、暮らしに関する情報を発信していきます。 ・地域ごとの人口構成、高齢化の現状など、統計データ等を公開し、現状の理解・意識の啓発につなげていきます。 ・出前講座や各種講座、講演会等の開催により様々な福祉情報を発信し、周知を図ります。 ・身近な地域で情報が得られるよう、民生委員・児童委員や自治会等の地域で活動する様々な個人・団体への情報提供を推進します。 89ページ 3の1の(2)包括的な相談支援体制の推進 現状・課題 ひきこもり、育児と介護のダブルケアなど、地域住民が抱える課題は多様化・複雑化し、分野横断的なものが増えてきています。こうした分野を超えた複合的な課題を抱える人や世帯に対しては、分野別・年齢別の制度ごとの支援に留まらず、当事者が抱えている課題やニーズを丸ごと受け止め、解決を図っていく包括的な相談支援体制を推進し、対応していくことが求められます。 地域には、どこに相談すればいいのか分からない、自らSOSを発信できない、地域の中で孤立している、支援を拒否する等の理由で必要な支援が届いていない人がいます。このような人たちを早期に発見し、課題が深刻化する前に支援とつなげていくことが必要です。 また、相談支援を行っていく(おこなっていく)うえでは、当事者が抱えている具体的な課題の解決を目指すとともに、当事者とつながり続けながら支援を継続する伴走型支援や、社会とのつながりが希薄な当事者への社会参加支援といった視点を持つことも重要です。 方向性 分野横断的な生活課題や支援ニーズに対応できる包括的な相談支援体制の推進に向けて、庁内関係部局の連携体制の強化を一層進めるとともに、様々な分野の相談支援機関や専門機関同士の多職種(たしょくしゅ)・多機関(たきかん)連携を推進していきます。 必要な支援が届いていない人を早期に発見していくためには、相談支援において、「待つ相談」だけでなく、「出向く相談(アウトリーチ)」を積極的に行っていく(おこなっていく)とともに、地域の様々な関係者や関係機関等を通じて、支援を必要とする人の情報を把握していくことが重要です。 ひきこもりをはじめとした、社会的な孤立状態にある人については、対人関係や将来への不安、自己表現の困難さ、自己否定感等を抱えている場合も少なくないため、相談支援にあたっては、当事者の状況や心情を理解し、丁寧に寄り添っていくことが重要です。また、段階的に社会とのつながりの回復や社会活動への参加を支援していくことも重要です。地域に存在する様々な資源を活かしながら、本人のニーズに合った活動や参加の場につなげ、当事者が意欲や希望、生きがいを取り戻せるよう支援していきます。 90、91ページ 人と人とのつながりそのものがセーフティネットの基礎となるため、地域のネットワークやつながりづくりを推進し、地域と相談支援機関・行政が一体となった相談支援体制の構築を進め、誰一人埋もれない・取り残さない地域づくりを進めていきます。 今後の取組み 市民の取組み ・将来、どのような課題を抱える可能性があるのか、想像してみましょう。 ・将来に備えて、地域の専門機関等を調べてみましょう。 ・課題を抱え込まず、積極的に専門機関等に相談してみましょう。 ・困ったときに相談できる相手を日頃から作っておきましょう。 ・近隣の人との日常的なつきあいを通じて、支援が必要と感じた人を発見した場合には、市や専門機関への相談をお願いします。 地域等の取組み (自治会・民生委員・児童委員など) ・困っている人が相談しやすい地域の関係づくりをお願いします。 ・相談機関や福祉サービスの周知・情報提供にご協力ください。 ・支援を必要とする人がいたら、適切な相談窓口へ連絡や紹介をお願いします。 ・地域の様々な団体と連携し、地域のネットワーク強化をお願いします。 (事業者・団体など) ・サービス提供事業者の皆さんは、専門の知識や技術を生かした相談・支援活動をお願いします。 市の取組み ・生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)等を通じて各相談窓口間の連携を一層強化し、相談者の世代や属性、相談内容に関わらず、どんな相談も各窓口において包括的に受け止め適切な支援につないでいく、「属性を問わない」相談支援体制の確立を目指します。 ・困っている人が支援につながるよう、相談窓口や福祉サービスについて積極的に周知・情報提供し、認知度向上を図っていきます。 ・自ら積極的に相談することが難しい人がいることを踏まえ、より相談しやすい体制や情報発信、「出向く相談(アウトリーチ)」に取り組んでいきます。 ・職員や相談員等の相談に関わる人の資質向上を図ります。 ・支援を必要とする人の早期把握に努め、適切な支援につなげます。 ・地域の様々な関係機関と連携し,地域ぐるみの切れ目のない相談支援体制を推進していきます。 ・地域とのつながりが希薄で孤立しがちな人が、安心できる人や場所につながることができるよう支援していきます。 ・ひきこもりに関する相談については、生活困窮者自立相談支援機関、障害者相談支援事業所、よりそいサポートセンターが受け止め、必要に応じて関係機関と連携するとともに、今後のニーズの増加に伴い相談機能や連携の強化を図っていきます。 ・育児と介護のダブルケアに関する相談についてはこども家庭センター及び高齢者なんでも相談室が連携して対応します。 92ページ 3の1の(3)福祉サービスの質の向上 現状・課題 現在の福祉制度では、サービスを利用する人が自らサービスを選択することが基本となっていますが、福祉ニーズの多様化に伴い、提供される福祉サービスも多様化し、サービス提供者も増える傾向にあります。利用者にとって選択肢が増えることは基本的に望ましいことですが、その反面、実績や経験豊富なスタッフの不足により提供サービスの質の低下が生じたり、比較が難しく選択すること自体が利用者の大きな負担となったりすることも想定されます。 そのため、利用者の権利擁護の観点から、利用者自身が自己の状況やニーズに応じて事業者を選択できる仕組みを強化するとともに、福祉サービスの質の向上を事業者とともに推進することが必要となっています。 また、介護、子育て、障害福祉分野などの福祉サービスへのニーズに対応していくためには、それを担う専門的な福祉人材を安定的に確保することも求められています。 方向性 事業者に事業所の情報開示や苦情解決、第三者評価等の取組みを働きかけ、利用者に合ったサービス選択を支援するとともに、福祉サービスの水準・質の向上を図ります。 また、市民が安心して必要とするサービスを選択・利用できるよう、わかりやすい福祉サービスの情報提供や利用者からの相談への対応に取り組んでいくとともに、関係機関と連携し、事業者が福祉ニーズに対応した適切なサービスが提供できるよう、福祉サービス事業従事者向けの研修会を実施し、資質の向上を図っていきます。 専門的な福祉人材の確保・定着を図るため、新たな人材の確保に向けた取組みを進めるとともに、福祉専門職が誇りをもって働き続けることができるよう、モチベーションの向上等につながる取組みを進めていきます。 93ページ 今後の取組み 市民の取組み ・サービス提供事業者の選択にあたっては、契約であるという意識を持ち、疑問点を事業者から十分に聞き取り、納得した上でサービスの提供を受けましょう。 ・サービス利用における要望・苦情は、まずは事業者に申し出て、解決がつかないときは市や専門機関に相談してみましょう。 ・福祉の仕事に関心を持ってみましょう。 地域等の取組み (事業者・団体など) ・事業者各々の内部研修はもとより、シルバーサービス事業者連絡会等の職能団体間での連絡会や研修会の充実に努めてください。 ・事業者は、自己評価の実施、第三者評価の活用、情報公開に努めてください。 ・事業者は、利用者ニーズや満足度把握のための調査の実施や、苦情解決のための窓口を設置するなどして、利用者の意見や提案を取り入れながら、良質な福祉サービスの提供に努めてください。 市の取組み ・サービス提供事業者を比較しやすいように、市民にサービス提供事業者の情報を発信します。 ・福祉サービスに関する市民からの相談を通して事業者の育成・指導を行い、サービスの質の向上を図ります。 ・介護サービス相談員制度などを活用して、事業者の自己改善の取組みをフォローしていきます。 ・関係機関と連携し研修会を実施するなど福祉サービス事業従事者の資質の向上を図っていきます。 ・介護福祉士、看護師等を目指す人に対する修学資金貸付や介護職員研修費助成等を通じて専門的な福祉人材の確保を推進していきます。 ・専門的な人材の定着及び離職防止のため、就業意欲やモチベーションの向上に向けた取組みを検討していきます。 94ページ 3の1の(4)福祉サービスによる支援 高齢者への支援 方向性、主なサービス・事業例 方向性 ○地域包括ケアシステムの推進による住み慣れた地域での自立した生活の支援 主なサービス・事業例 ・高齢者なんでも相談室による相談支援 ・介護保険のサービス事業者を含む関係機関との連携強化 方向性 ○介護予防と社会参加の推進 主なサービス・事業例 ・保健事業と介護予防の一体的(いったいてき)実施 ・介護予防教室講師派遣 ・高齢者ふれあいの家の推進 ・高齢者等移動支援バス、敬老バス ・難聴高齢者補聴器購入費用の助成 方向性 ○在宅生活支援のための福祉サービスの充実 主なサービス・事業例 ・介護保険サービス(在宅サービス、介護予防サービス、総合事業、福祉用具貸与等) ・医療介護連携による在宅療養者支援 ・高齢者福祉サービス(外出支援、寝具乾燥、訪問理美容、給食サービス) ・緊急通報装置、救急情報セット、救助笛の給付 方向性 ○認知症の人が安心して暮らし続けることができる体制づくり 主なサービス・事業例 ・認知症相談窓口の充実 ・認知症サポーターの養成 ・行方不明時に備えたSOSネットワーク構築 ・認知症初期集中支援チームの設置 方向性 ○高齢者の権利擁護に係る施策の推進 主なサービス・事業例 ・高齢者虐待の防止 ・成年後見制度の普及啓発 ・人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の推進 方向性 ○高齢者が安心して居住できる場の確保 主なサービス・事業例 ・介護保険施設サービス ・介護付き有料老人ホーム等の整備 ・住宅改修(介護保険)、住宅改造費助成 ・高齢者住み替え支援 95ページ 障害者への支援 方向性、主なサービス・事業例 方向性 ○ノーマライゼーション意識の向上のための啓発、広報活動の推進 主なサービス・事業例 ・障害に対する理解の啓発 ・障害を理由とする差別解消の推進 ・権利擁護の推進(虐待防止、成年後見制度の普及啓発) 方向性 ○障害者の自立した生活及び意思決定の支援 主なサービス・事業例 ・相談支援事業所による相談支援の充実 ・意思疎通支援(手話通訳・要約筆記) ・グループホーム等の充実 ・自立支援給付(訪問系サービス、日中活動系サービス、居住系サービス、補装具給付) ・地域生活支援事業(移動支援、日常生活用具給付、訪問入浴) ・各種助成事業(障害者支援施設等交通費、重度障害者医療費、特定疾病者医療費、精神障害者入院医療費、在宅障害者一時介護料、福祉タクシー券、自動車燃料券、住宅改造費) 方向性 ○社会活動に参加できる環境づくり 主なサービス・事業例 ・就労支援センター ・障害者福祉センター ・優先調達の推進 ・地域生活支援事業(地域活動支援センターⅠ型からⅢ型まで) 方向性 ○発達に心配のある乳幼児及び障害児への発達支援の充実 主なサービス・事業例 ・障害児通所(つうしょ)支援事業 ・児童発達支援センター(つばさ学園・児童デイつばさ、こども発達相談、障害児相談支援(計画相談)、幼児ことばの相談室) 96ページ こども・子育て世代への支援 方向性、主なサービス・事業例 方向性 ○こどもを安心して産み育てるための支援体制の強化 主なサービス・事業例 ・こども家庭センターの設置 ・妊娠期から子育て期にかけての切れ目のないサポート体制の構築 ・地域全体で子育てをサポートする体制の充実 ・児童センターの機能の充実 ・SNSなどを活用した子育てに関する各種情報や講座・教室の案内 方向性 ○乳幼児期から学童期の教育・保育環境の充実 主なサービス・事業例 ・保育サービスの充実と多様化(延長保育、一時保育、病児(びょうじ)・病後児保育、学童クラブ) 方向性 ○生活に困難を抱える子育て家庭の支援強化、こどもの発達・成長に応じた支援・相談体制の充実 主なサービス・事業例 ・児童相談所や学校、警察、医療機関などとの連携強化と迅速・適切な対応 ・こどもの貧困に対するきめ細やかな対応 ・発達障害が疑われるこどもの早期発見・早期支援 ・児童虐待防止対策の充実 ・ひとり親家庭への支援の充実 方向性 ○こどもや保護者の健康確保 主なサービス・事業例 ・こどもや保護者の健康の確保(妊婦健康診査(けんこうしんさ)、ハローベイビー、新生児聴覚スクリーニング検査、新生児訪問、産後ケア事業、こんにちは赤ちゃん訪問、乳幼児健康診査(けんこうしんさ)、離乳食教室、むし歯(むしば)予防教室、母子健康相談、養育支援訪問、予防接種) 生活困窮者への支援 方向性、主なサービス・事業例 方向性 ○生活保護に至る前の「第2のセーフティネット」として、生活困窮者の自立を支援する。 主なサービス・事業例 ・自立相談支援事業 ・就労準備支援事業 ・住居確保給付金(きゅうふきん)支給事業 ・家計改善支援事業 ・被保護者家計改善支援事業 方向性 ○第1のセーフティネットとして、生活保護法等に基づく各種扶助とともに、就労支援や健康管理支援を行います。 主なサービス・事業例 ・生活保護法等に基づく扶助事業 ・被保護者健康管理支援事業 97ページ 3の2の(1)多様な人・生き方の理解と受容 現状・課題 地域には、高齢者・障害者・乳幼児・妊産婦、難病・疾患の方、ひとり親、外国人やLGBTQなど多様な人が生活しています。誰もが自分らしく、安心してずっと暮らしていけるまちを実現するためには、多様な人・生き方への理解を地域の中で広げ、地域の一員として、さらには地域福祉活動の担い手として受容していくことが大切です。 社会的少数者や弱者とみられている人々に対する理解を促進し、一人ひとりの価値観や多様性が特別視されることなく、それぞれの個性を認め合い、自分らしく活躍できる「地域共生社会」実現に向けた環境を整備する必要があります。 また、地域には生活について困りごとを抱えている人がいることを認識し、お互いの多様性について理解を深め、共に支え合い・助け合う、「誰一人として取り残さない」地域づくりを進めていくことが求められています。 方向性 共生社会の実現のためには、社会的少数者(しょうすうしゃ)や弱者とみられている人々にとってどんなことがバリア(障害)となっているのかを考え、バリアを取り除いていく「心のバリアフリー」の視点を持つことが必要です。 地域住民が相互理解を深め、地域住民が立場や背景を超えてお互いの生き方や考え方を認め合い、誰もがその能力や個性を発揮できるよう下記の取組みを推進します。 ・多様な人や生き方に関する知識の普及啓発及び福祉教育を実施します。 ・多様な特性を持つ人々と交流する機会を創出します。 また、近隣で困りごとを相談し助け合う関係性(かんけいせい)が希薄化しているなか、住民同士が地域で生活するなかでお互いに支え合いながら必要な時に助けを求めることができるような地域の実現を目指し、地域のつながりづくりや地域交流の活性化を進めていきます。 98ページ 今後の取組み 市民の取組み ・各種メディア等を通じ、多様な人・生き方への理解を深め、様々な個性を認め受け入れていきましょう。 ・お互いを尊重し、思いやりや労りの気持ちをもちましょう。 ・近くに困っている人がいないか気にかけ、積極的に声をかけてみましょう。 ・多文化(たぶんか)理解を目的としたイベントや交流会に積極的に参加し、多様な文化に触れてみましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・正しい理解が進むよう普及啓発をお願いします。 ・様々な意見や提案を取り入れながら、地域の皆さん一人ひとりが尊重される機会を設けるよう工夫してください。 ・多様な人が集い交流できる場や機会を設けてみましょう。 ・近隣にお困りの人がいたら、地域の皆さんで支え合いましょう。 市の取組み ・人権教育・啓発の講演を行うとともに、障害や認知症等についての理解を深めるよう情報を提供します。 ・誰もが自分らしく活躍できる場所を見つけられるよう、多様な交流・社会参加の場の創出に努めていきます。 ・多様な人・生き方への理解・受容が進むよう、啓発や様々な交流の場づくりを推進します。 99ページ 3の2の(2)自分らしく生きる準備 現状・課題 高齢化の進展に伴い、自らの意思が尊重され、家族の負担が軽減されるためにも、人生の最終段階における医療やケアの選択、死後手続きの明確化が重要性を増しています。限られた時間・人員で対応する必要がある救急活動や医療現場においても、事前の意思が適切に伝わらないことで、本人が望まない処置を行わざるを得ない場合があります。 また、単身高齢者の増加や親亡き後の障害者など、生前・死後の日常生活に関する様々な意思決定支援が必要になる場合や、予め意思を決めておいたとしても適切な支援先にその情報が伝わらずに意思が尊重されない事例が増える可能性があります。 方向性 本市では、将来の医療やケアについて本人・家族・医療や介護の専門職が事前に話し合っておくプロセスとして人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)を推進しています。また、葬儀・各種手続き・相続・身辺整理など、亡くなった後に必要となる手続きについて、家族等にその内容や保管場所を知らせておくことが望ましいとされています。 重い病気を患ってからではなく、年齢や健康状態に関わらず、早い段階から少しずつ考え話し合っておくことが重要とされていることから、保健・医療・福祉サービス事業者や民生委員、自治会等と協働して普及啓発を進めていきます。あわせて、人生会議の前段階として、救急情報カードを利用して、緊急時の連絡先や持病等を周囲の信頼できる親族・友人・専門職と共有することを推奨していきます。なお、急病・災害に備える地域支え合い活動2の2の(2)として、市に登録することも可能です。 また、身寄りのない高齢者については高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター)、親亡き後の障害者の方については障害者相談支援事業委託事業所を中心に支援を行うなど、それぞれの対象に応じた相談支援を行います。さらに、成年後見推進センター(成年後見中核機関)及び関係機関との連携強化を図り、相談支援機能の充実や終身サポート事業の検討を行って(おこなって)いきます。 100ページ 今後の取組み 市民の取組み ・病気になる前の健康なうちから、「自分にとって大切なこと」など自分の価値観や考え方を整理してみましょう。 ・もしものときに備え、自分の考えについて、家族や医療・介護の専門職と話し合いましょう。話し合った内容は、定期的に見直し、周囲と共有しましょう。 ・自分の考えを整理・共有するためのツールとして、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)を活用してみましょう。 ・災害や急病に備えて、緊急連絡先等の情報を救急情報カードに記載しておきましょう。(地域支え合い活動として、市へ積極的に登録しましょう。) 地域等の取組み (自治会・民生委員・事業者など) ・人生会議、救急情報カード、地域支え合い活動等の普及啓発や推進について、積極的な協力をお願いします。 (保健・医療・福祉サービス事業者など) ・多職種(たしょくしゅ)連携による研修実施や相談支援体制の整備について協力をお願いします。 ・支援に関わった初期段階から、本人・家族の意思を少しずつ聞き取る等により、本人・家族の意思決定支援をお願いします。 市の取組み ・保健・医療・福祉サービス事業者や民生委員、自治会等と協働して、人生会議、救急情報カード、地域支え合い活動等の普及啓発を進めていきます。 ・市民向けの講演会や研修会を通じて、より多くの本人・家族に早い段階からの意思決定を呼びかけていきます。 ・多職種(たしょくしゅ)連携を推進し、相談支援体制の整備を進めていきます。 ・急病や緊急時において、本人・家族の意思が尊重されるよう、保健・医療・福祉サービス事業者や消防等と連携して対応していきます。 ・身寄りのない高齢者等が、最期まで安心感をもって生活できるよう、終活(しゅうかつ)に関する意識の普及啓発や終身サポート等の相談体制の整備を進めます。 101ページ 3の2の(3)権利擁護の推進 現状・課題 今後、障害や認知症により判断能力が不十分な人の増加が見込まれることから、権利擁護支援の取組みの強化が必要となっています。また、高齢者、障害者、こどもに対する虐待、配偶者などによる暴力(DV)等の重大な権利侵害への対応も進めていく必要があります。 虐待、認知症などによる複合的な生活課題や支援ニーズを抱える方(かた)に対しては、早期の発見と支援によりできる限り自立した生活の実現につなげることが必要です。地域の多様なネットワーク機能を活かして、生活課題の発見に努め、対応していくことが求められています。 方向性 福祉サービスが契約に基づいて提供される現在、障害や認知症により判断能力が十分でない人への意思決定支援は必要不可欠です。こうした人々が地域において安心して自立した生活を送れるよう、判断能力の程度や生活の状況に応じて、成年後見制度や日常生活自立支援事業の適切な利用が図られるよう高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター)や障害者相談支援事業委託事業所をはじめ、成年後見推進センター等による相談支援機能を強化するほか、成年後見推進センターが中心となり、理解の促進を図っていきます。 虐待の防止にあたっては、被虐待児・者(しゃ)が自らSOSを発信できない、あるいは発信が難しい状況にあることから、全ての人が虐待防止の意識をもち、虐待の兆候にいち早く気づき、適切な機関に相談・通報することが重要です。 認知症・虐待いずれにおいても、早期の対応・支援が可能となるよう、相談支援体制や関係機関同士のネットワークの強化、地域の見守り体制の充実を図り、本人の権利を守るために迅速な対応に努めます。 102ページ 今後の取組み 市民の取組み ・困ったときに相談できるよう、身近な相手との関係づくりに努めましょう。 ・隣近所で支援が必要な人の様子を気にかけ、変化に気付いたら声をかけ、民生委員・児童委員や関係機関へ相談しましょう。 ・虐待、認知症、成年後見等の講座や学習会に積極的に参加して、理解を深めましょう。 ・自身や家族の必要に備えて、健康なうちに将来の成年後見制度等の利用を考えておきましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域全体で正しい理解と早期の気づきができるよう、普及啓発の場を設けましょう。 ・虐待の兆候を発見したら速やかに通報・相談をお願いします。 (団体・事業者) ・成年後見制度や日常生活自立支援事業の活用に向けた支援への協力をお願いします。 ・事業者間の連携や地域のネットワークへの参加・協力をお願いします。 市の取組み ・相談支援体制を整備し、通報窓口の周知を図ります。 ・虐待、認知症、成年後見等の講座や学習会を通じた普及・啓発を行い、支援者の育成、ネットワークの組織化を図ります。 ・虐待防止ネットワーク等の連携強化を図ります。 ・成年後見推進センター(中核機関)を中心とする地域連携のネットワーク及び権利擁護支援体制を推進し、成年後見制度の周知及び利用促進に取り組みます。 103ページ 3の3の(1)福祉拠点の充実・サービス基盤の整備 現状・課題 流山市では子育て世代の増加により、保育サービスや学童クラブなどの子育て支援に関するニーズが高まっています。高齢者においても、高齢期の住まいへの対応として介護施設等の充実が求められています。また、障害のある人が地域社会のなかでその人らしく暮らすためのグループホームの整備も必要とされています。このように、幅広い世代・分野を対象として、多様なサービス基盤整備の需要が高まっています。 また地域福祉センター、福祉会館、高齢者なんでも相談室、成年後見推進センター、障害者相談支援事業所、地域子育て支援センター、くらしサポートセンター等の多様な福祉拠点の充実により、地域における住民交流や相談支援、ニーズ把握、情報提供等の様々な機能を強化していくことが求められています。 方向性 福祉拠点の整備・充実、サービス基盤の整備は、福祉ニーズの受け皿として地域福祉の根幹を成すものです。人口動態やサービス需要を考慮しつつ、総合計画や個別制度の計画等に基づいて充実・整備を進めていきます。 また、各福祉拠点やサービス基盤が効果的に利用されるよう、情報提供を積極的に行うとともに、各福祉拠点や福祉サービス施設と民生委員・児童委員、社会福祉協議会をはじめとした様々な地域福祉の担い手等との連携を推進し、地域の福祉ネットワークの強化を図ります。 特に、相談支援の機能を持つ福祉拠点については、支援を必要とする人が必ず相談につながるよう、相談窓口の周知を図っていきます。 104ページ 今後の取組み 市民の取組み ・地域での新たなサービス基盤整備についてご理解ください。 ・地域の福祉拠点や福祉施設について調べ、積極的に活用しましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・福祉拠点や福祉施設の周知・情報提供にご協力をお願いします。 ・地域ぐるみの福祉実現に向け、福祉施設等との交流の機会を設ける等の取組みをお願いします。 (団体・事業者など) ・福祉拠点との連携や情報共有にご協力をお願いします。 ・福祉施設や事業所は、市民が理解を深め、必要なときに利用しやすくなるよう、地域への積極的な参加と交流をお願いします。 市の取組み ・人口動態やニーズを考慮しつつ、各制度の計画等に基づいてサービス基盤の整備を進めていきます。 ・福祉拠点や福祉施設の情報発信を積極的に行います。 ・各相談支援窓口の周知を積極的に行います。 ・高齢者ふれあいの家をはじめとした、住民主体のつどいの場設置を支援し、地域交流の拠点づくりを進めます。 ・各福祉拠点と福祉団体相互の連携を推進し、地域の福祉ネットワークの強化を図ります。 105ページ 3の3の(2)バリアフリー・安心安全の取組み 現状・課題 全ての人が住み慣れた地域で、安心して暮らすためには、日常生活の中で外出の制約を受けることのないよう、公共施設・民間施設、道路、交通機関などの生活環境のバリアフリー化など、誰にとっても利用しやすい生活環境の整備を図ることが必要となっています。 市内では住宅開発が進む一方で、市内の自動車交通量も増加しており、安心安全に向けた取組みの重要性が高まっています。特に、高齢者や障害者、こどもの安心安全に配慮し、利便性と安心安全のバランスを図っていく必要があります。 また、高齢者に対する振り込め詐欺や悪質な訪問販売、こどもに対する不審者(ふしんしゃ)の声かけ、連れ去りなどの犯罪を未然に防止するため、対策を行って(おこなって)いく必要があります。 方向性 公共施設、道路、公園等のバリアフリー化を進めるとともに、住宅改修助成や普及啓発を通じて個人・民間事業者などまちぐるみで取組みを進めていきます。 主要道路や通学路などの危険箇所等について、地域や学校、警察など関係機関と連携して情報を共有し、安心安全に向けた整備を図っていきます。 犯罪の未然防止については、自治会を中心とした地域住民による防犯パトロール活動の充実や、高齢者等への見守り活動を支援します。また、不審者(ふしんしゃ)情報の配信により注意喚起を図ります。更に、消費者トラブルを回避するための注意事項の啓発や、消費生活に係る相談体制の充実を図ります。 106ページ 今後の取組み 市民の取組み ・街なかで困っている人を見かけたときは、手助けが必要か声をかけてみましょう。 ・優先駐車スペースや多機能トイレ等の優先設備を尊重しましょう。 ・事件や事故などの情報収集のほか、行方不明高齢者の早期発見のため、流山市LINE公式アカウントに登録しましょう。 ・振り込め詐欺や悪質商法などから身を守るため何が必要か日頃から考え、家族で話し合い確認しておきましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域の危険箇所の把握に努め、情報の共有や市への情報提供をお願いします。 ・犯罪や事故などの未然防止のため、防犯パトロールや見守り活動をお願いします。 (団体・事業者など) ・福祉施設や事業所は、ユニバーサルデザインを取り入れた整備に努めてください。 市の取組み ・ユニバーサルデザインに配慮した公共施設や道路のバリアフリー化を推進していきます。 ・高齢者や障害者が支障なく生活できるよう住宅改修事業などを実施していきます。 ・通学路の危険箇所を調査し、安全対策などを進め安心安全な環境整備を進めていきます。 ・防犯パトロール活動や高齢者等への見守り活動を支援します。 ・悪質商法などの被害未然防止や救済のため注意喚起や啓発を行い、消費生活に係る相談体制の充実を図ります。 107ページ 3の3の(3)地域の移動手段の確保 現状・課題 自家用車(じかようしゃ)を利用することが難しい高齢者や障害者にとっては、外出、買い物、通院など生活の様々な部分で、公共交通など地域での移動手段を利用することになります。様々な人が住み慣れた地域で生活を続けていくために、鉄道、民間路線バス、流山ぐりーんバス、タクシー等を効率的に組み合わせて、地域の移動手段を確保していくことが求められています。また、公共交通機関のみでは不十分と考えられる地域については、民間事業者による送迎バスや福祉事業者による福祉有償運送の活用を図っていくことが求められています。 一方で、各事業者において、物価の上昇やドライバーの高齢化などから事業継続や担い手不足が課題となっている状況もあり、地域の移動手段が持続的に確保できるよう支援していくことが必要です。 方向性 地域の移動手段については、需給バランスやコストなどを勘案して、持続可能な地域公共交通網の形成を目指します。 公共交通機関を補うサービスとして、市内医療機関のご協力により、高齢者が病院の送迎バスの空席に無料で乗車できる高齢者等市内移動支援バス事業を実施しています。また、要介護者や身体障害者の方(かた)に対しては、地域で活動しているNPO、福祉事業者が福祉有償運送のサービスを提供しています。こうした移動手段等が持続的に確保できるように、事業継続や担い手(ドライバー)確保の支援等に取り組んでいきます。 108ページ 今後の取組み 市民の取組み ・公共交通バス路線を維持できるよう、積極的に利用しましょう。 ・家族などの理解と協力により、移動手段を自ら確保しましょう。 ・困ったときに移動の手助けを頼めるような人間関係の構築に努めましょう。 地域等の取組み (事業者・団体など) ・医療機関、事業者の方(かた)は、高齢者等市内移動支援バス、福祉有償運送に対しての協力をお願いします。 市の取組み ・様々な交通施策について検討し、地域公共交通網の充実を図っていきます。 ・高齢者等市内移動支援バス、福祉有償運送の提供事業者と連携して移動が困難な市民の外出を支援します。 ・高齢者外出支援サービス、福祉タクシー利用券等により、高齢者や障害者の外出を支援します。 ・各事業の事業継続や担い手(ドライバ-)不足解消に向け、事業者を支援します。 109ページ 3の3の(4)避難行動要支援者の対応 現状・課題 近年、大規模な災害が全国各地で発生しており、首都直下型地震など大規模地震のみならず、風水害(ふうすいがい)、雪害など様々な災害への備えが必要となっています。高齢者・障害者・乳幼児・妊産婦等の配慮を要する方(かた)のうち、災害時に特に支援が必要となる避難行動要支援者について、平常時から地域で情報が共有され、災害時の避難支援・安否確認といった初期支援が地域での共助(きょうじょ)を中心に行われる仕組みづくりを進めていく必要があります。 方向性 災害時に地域での支援体制が十分に機能するためには、平常時からお互いに顔の見える(みえる)関係をつくり、地域の支え合い・見守りを活性化することが重要です。自治会を中心に展開されている地域支え合い活動2の2の(2)では、避難行動要支援者の情報について支え合い活動対象者名簿として提供し、地域と情報を共有することで、災害時の初期支援の備えを兼ねた平常時からの見守り活動を推進しています。 あわせて、災害時に特に支援が必要な方(かた)(要介護3以上、身体障害者手帳1級、2級、療育手帳○(まる)A、Aの1、Aの2、精神障害者保健福祉手帳1級、その他自力での判断や避難が困難な方(かた))について、特に支援や配慮を必要とする身体状況や生活状況を記載する個別避難計画の作成を推進し、地域の関係機関と共有しています。 また、災害発生時に備えて、地域防災計画や避難所運営マニュアルにおいても、避難行動要支援者に対する適切な配慮がされるように取組みを進めていきます。 110ページ 今後の取組み 市民の取組み ・日頃から、隣近所や自治会での交流を図り、初期支援がスムーズに行われる環境づくりに努めましょう。 ・予め避難所(ひなんじょ)や避難経路、災害時の連絡方法や備蓄品(びちくひん)等を家族で確認しておきましょう。 ・地域の防災訓練に積極的に参加してみましょう。 (高齢の方(かた)・障害者手帳等をお持ちの方) ○地域支え合い活動への登録や個別避難計画の作成を通じて、災害に対する備えを高めておきましょう。 地域等の取組み (すべての地域の皆さん) ・地域における各種行事や交流を通じて要支援者を把握したうえで、普段からの見守りや声かけに努めてください。 (自治会・民生委員・児童委員など) ・自主防災組織の結成・活性化、防災訓練の実施等により、住民の防災意識啓発をお願いします。 ・日々の活動や地域支え合い活動等を通じ、避難行動要支援者を予め把握していただくようお願いします。 市の取組み ・防災訓練の実施や地域住民による防災訓練の支援を通じて、市民の防災意識の向上を図ります。 ・防災行政無線、流山市LINE公式アカウント等、適切で迅速な情報伝達手段の整備に努めます。 ・自治会との協定締結に伴う避難行動要支援者名簿の提供・更新を通じ、流山市地域支え合い活動を推進します。 ・地域防災計画、避難所(ひなんじょ)運営マニュアル、避難行動要支援者避難支援計画、地域BCP(業務継続計画)に基づいた災害対応の取組みを推進します。 111ページ 3の3の(5)福祉と防災の連携について 現状・課題 近年、全国各地で発生している大規模な災害では、疾病管理、感染症対策、適切な医療・福祉サービスが滞ることで、高齢者や障害者の災害関連死による犠牲が多く発生しています。必要な福祉的支援が早期に実施されれば、災害関連死は『防ぎ得る死』となりますが、災害時の福祉的支援の提供には2つの課題があります。 ①継続的な医療・福祉サービスのニーズ:日頃から高齢者や障害者を支援している医療・福祉サービス事業者は、事業者ごとに機関型BCP(業務継続計画)を策定し、事前の想定や備えについて対策が図られていますが、大規模な災害発生時には事業者が被災する可能性もあり、各事業者単独での対応が困難な状況に直面する可能性があります。 ②災害により急増するニーズ:在宅避難者や車中泊者(しゃちゅうはくしゃ)の健康管理、医療的ケア児・者(しゃ)の安否確認や緊急対応、復旧・復興に向けた生活再建など、人的・物的支援の新たなニーズが急増する可能性があります。 方向性 災害関連死を少しでも防ぐためには、医療・福祉サービスの提供体制を地域全体で確保する必要があります。各事業者単独では対応不能な人的・物的被害が発生した場合に行われる事業者間の相互支援や、急増するニーズを早期に把握・対応するために行われる医療・福祉専門職によるサービス提供を目的に、流山市版(ながれやましばん)・地域BCPを策定しています。 大規模災害の発生時には、市に集約された安否確認情報・サービス提供体制状況などを基礎情報として、各機関・専門職団体等に対して相互協力・支援を要請するほか、事業所の被災により活動拠点を失くした貴重な医療・福祉サービス人材が地域内で活動できるよう調整を図ります。 また、地域BCPが災害時に有効に機能するためには、平常時からの備えや連携が重要です。専門職による個別避難計画の作成推進のほか、専門職団体との事前協定の推進、市を中心とした各事業所・施設の連携による防災研修や訓練の実施を通じて、地域全体の防災力(ぼうさいりょく)を向上するよう取り組みます。 112ページ 今後の取組み 市民の取組み (高齢の方(かた)・障害者手帳等をお持ちの方) ○地域支え合い活動への登録や個別避難計画の作成を通じて、災害に対する備えを高めておきましょう。日頃から支援を受けている医療・福祉専門職に作成を支援してもらうなど、情報を共有しておきましょう。 ○隣近所の方との関係づくりも兼ねて、地域の防災訓練に積極的に参加してみましょう。 地域等の取組み (事業者・専門職団体など) ・自機関のBCP(機関型BCP)に基づき、定期的な防災訓練や連絡手段の確認等を実施し、災害の予防、応急対策及び復旧の体制を確立するようお願いします。 ・日頃から支援している利用者について、災害リスクの高い方(かた)から個別避難計画の作成を進めるようお願いします。 ・市や高齢者なんでも相談室が開催する研修会や会議に積極的に参加し、防災知識の習得、地域内の連携づくりをお願いします。 ・災害発生時には、安否確認の実施(市への情報提供)、福祉避難所の開設協力、人的・物的支援の提供など可能な限りの支援をお願いします。 (流山市社会福祉協議会) ・災害ボランティアセンターの開設にあたり、外部からの受援をスムーズに得ることができるよう開設訓練や市との連携の推進をお願いします。 市の取組み ・専門職団体との事前協定締結、連絡体制の構築など、災害時に向けた連携体制の確立を進めます。 ・事業所単独ではなく、市を中心とした各事業所・施設の連携による防災研修や訓練の実施を通じて、地域全体での防災知識の向上を進めます。 ・復旧・復興に向けた災害ケースマネジメントの展開のため、様々な団体との連携について努めていきます。 ・災害発生時には、市が中心となって、各種情報の集約や相互支援の要請など、地域BCPによる取組みを進めます。 113、114ページ 3の4の(1)生きづらさ包括支援事業実施計画 1 重層的支援体制整備事業について (1)事業の背景 日本の福祉制度は、高齢、障害、こども、生活困窮といった分野ごとにセーフティネットを充実させてきましたが、近年、ヤングケアラー、ひきこもりなど、複数の分野にまたがる課題、制度の狭間に陥る課題など、従来の分野ごとの支援制度では対応しきれないケースが多く出てきました。市町村がこれらに対応できる包括的な支援体制を構築する方法として、令和3年に重層的支援体制整備事業が創設されました。 本市でも、各支援機関の中で、複雑化・複合化した又は制度の狭間にある課題を抱えるケースがあり、複数の支援機関が関係性(かんけいせい)を構築し、情報を共有する場を設け、適切な役割分担を行う等(など)、機能や連携を強化していく必要性が見られたことから、庁内プロジェクトチーム、流山市生きづらさ包括支援の在り方懇談会、福祉施策審議会等、地域住民を含む庁内外の幅広い関係機関等による検討を経て、「流山市生きづらさ包括支援事業」として本事業を開始し、包括的な支援体制の整備を進めることとしました。 (2)事業の体系 重層的支援体制整備事業は、「属性を問わない相談支援」、「参加支援」、「地域づくりに向けた支援」の3つを柱としています。これらの機能が重なり合うことで、全体として一つのセーフティネットを広げていこうとする試みが重層的支援体制整備事業です。 Ⅰ 属性を問わない相談支援 属性を問わない相談支援は、「包括的相談支援事業」、「アウトリーチ等を通じた継続的支援事業」、「多機関(たきかん)協働事業」を通じて、高齢、障害、こども、生活困窮などの各支援機関が対象者の属性に関わらず、相談を包括的に受け止め、支援する機能です。 包括的相談支援事業では、様々な困りごとを抱えた市民が既存の相談支援機関に相談したとき、いったんはどんな相談でも受け止め、地域の支援機関等で対応できる場合は適切につなげます。 アウトリーチ等を通じた継続的支援事業では、相談支援にあたって自ら相談に来られない人などに対し、相談員が訪問するなどして地域へ出向き、支援ニーズの吸い上げを行います。また、すぐに支援につながらなくても、伴走型支援を行って(おこなって)信頼関係の構築を図り、課題解決の方法を一緒に考えます。 それぞれの支援機関で受け止めた相談内容が、複雑化・複合化した、又は制度の狭間にあり、多機関(たきかん)での協働が必要だが既存の支援機関等では連携が難しいと判断された場合は、多機関(たきかん)協働事業につなぎ、関係支援機関の協働による支援を進めます。 また、個別支援等の中から抽出された地域課題を解決するための方法を議論し、関係支援機関の相談員の知識・技術を向上するために研修会を実施するとともに、困りごとを抱える市民が地域で身近な人に相談できるよう、既存の地域づくり事業との連携を強化し、地域共生社会の実現を目指します。 Ⅱ 参加支援 参加支援は、「参加支援事業」を通じて、社会とのつながりが薄れた人を支援するため、地域の受け入れ先を開拓し、結び付け、双方のニーズの調整や事後フォローを行いながら、多様な社会参加につなげる機能です。 Ⅲ 地域づくりに向けた支援 地域づくりに向けた支援は、「地域づくり事業」を通じて、世代や属性を超えて地域住民が交流できる場、人と人とのつながりをつくり、地域住民同士の顔の見える(みえる)関係性(かんけいせい)を育成する機能です。 115ページ 図表23 重層的支援体制整備事業の全体像 Ⅰ属性を問わない相談支援は、包括的な相談支援の体制として、属性や世代を問わない相談を受け止め、多機関(たきかん)の協働をコーディネートし、アウトリーチも実施していく。 Ⅱ参加支援は、既存の取組で対応できる場合は、既存の取組を活用し、既存の取組では対応できない狭間のニーズには、既存の地域資源の活用方法の拡充で対応する。 狭間のニーズへの対応の具体例としては、既存の就労支援や見守り等居住支援を活用し、生活困窮者の就労体験に、経済的な困窮状態にないひきこもり状態の者を受け入れる等。 Ⅲ地域づくりに向けた支援は、住民同士の顔の見える(みえる)関係性(かんけいせい)の育成支援を進め、世代や属性を超えて交流できる場や居場所の確保、多分野(たぶんや)のプラットフォーム形成など、交流・参加・学びの機会のコーディネートを行う。新たな参加の場が生まれ、地域の活動が活性化する。 ⅠからⅢを通じ、継続的な伴走支援や多機関(たきかん)協働による支援を実施する。 出典 厚生労働省「『地域共生社会』の実現に向けた重層的支援体制整備事業の実施について」 図表23 終わり 図表24 困りごとを抱えた市民の相談イメージ どこに相談したらいいか分からない人、相談に来るのが難しい人、拒否的な人について、各相談支援機関等、既存の相談窓口が相談を丸ごと受け止め、連携しながら支援する。 また、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業者が地域に出ていって相談ニーズを吸い上げ、身近な地域のお困りごと相談として、内容に関わらず丸ごと受け止め、つなぐ先が明確であれば相談支援機関等へつなぐ。 どこにつないだらいいか分からない、複雑・複合化、制度の狭間等の事案は、多機関(たきかん)協働の中で、支援方針や役割分担を決め、進捗管理を行う。 各相談支援機関、アウトリーチ事業者、参加支援事業者等が、世帯状況や過去の相談履歴等に応じて役割分担しながら世帯全体として支援する。 支援者による顔の見える(みえる)関係づくりや、緊密な情報共有等により、担当者が代わっても支援を継続できるようにする。 すぐに課題解決を目指すことが難しくてもつながり続け、支援機関等へつなげるようになったら適切につなげる。 図表24 終わり 116ページ (3)各事業の位置づけ(社会福祉法第106条の4第2項各号) 事業名、事業内容 Ⅰ 属性を問わない相談支援 包括的相談支援事業(第1号) 事業内容 ・属性や世代を問わず包括的に相談を受け止める ・支援機関のネットワークで対応 ・複雑化・複合化した課題は適切に多機関(たきかん)協働事業へつなぐ 多機関(たきかん)協働事業(第5号) 事業内容 ・市町村全体で包括的な相談支援体制を構築 ・重層的支援体制整備事業の中核を担う(全体調整、マネジメント) ・支援機関の役割分担 アウトリーチ等を通じた継続的支援事業(第4号) 事業内容 ・支援が届いていない人に支援を届ける ・会議や関係機関とのネットワークの中から潜在的な相談者を見つける ・本人との信頼関係構築へ向けた支援 Ⅱ 参加支援 参加支援事業(第2号) 事業内容 ・社会とのつながりを作るための支援を行う ・利用者ニーズを踏まえたメニュー作成や丁寧なマッチング ・本人の定着支援と受け入れ先の支援 ・特に既存の社会参加に向けた事業では対応できない狭間の個別ニーズに対応することを目指す Ⅲ 地域づくりに向けた支援 地域づくり事業(第3号) 事業内容 ・世代や属性を超えて交流できる場の整備 ・交流・参加・学びを生み出すための個別の活動や人をコーディネート ・地域活動の活性化 117ページ 2 生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)実施計画の策定 (1)計画の位置づけ 本事業の実施にあたっては、実施計画を策定することが努力義務とされており(社会福祉法第106条の5)、この計画は、その規定に基づき策定するものです。 また、本事業は、本市の福祉関連分野における上位計画である「第5期流山市地域福祉計画(計画期間:令和9年度から令和13年度まで)」が掲げる基本理念「できることから始めよう みんなで高める地域のチカラ ~みんながずっと住みたいまち ながれやま~」に沿ったものであり、地域福祉を推進する担い手としての市民の「自助」、つながりとしての地域の「共助(きょうじょ)」、まちづくりとしての行政の「公助(こうじょ)」の3つが、役割分担して互いに連携・協働していく、という基本目標と整合性を図り、策定いたします。 (2)計画の期間 本実施計画の期間は、第5期流山市地域福祉計画と合わせ、令和9年度から令和13年度までの5年間とします。 (3)計画の見直しと管理体制 本事業の実施にあたっては、庁内関係各課及び各分野の相談支援機関との連携と、地域の実情に合わせた実施体制の構築が必要となります。また、この間においても、社会福祉法の改正や、社会経済情勢や福祉環境の変化等が想定されます。 それらを踏まえ、本計画で設定した評価指標に基づき、複雑化・複合化した、又は制度の狭間の支援課題に対する包括的な支援体制の整備状況を検証し、事業の進捗を踏まえながら、計画期間中においても必要に応じて計画の修正・見直しを行います。 実施計画の見直しにあたっては、庁内関係各課及び各分野の相談支援機関を対象として、令和9年度から、定期的な調査を実施するとともに、福祉諸計画策定における市民アンケート調査の結果等を踏まえて、代表者会議及び流山市福祉施策審議会において、その内容の検討を行うものとします。 118ページ (4)事業の評価指標と目標値(もくひょうち) 【支援機関アンケート調査から】 指標 他分野、他機関との協働が円滑になったと感じる割合 制度の狭間の対応力(たいおうりょく)が向上したと感じる割合 支援機関のネットワークが構築されたと感じる割合 令和9年度を基準値とし、令和10年度から令和13年度まで、前回調査より増加することを目標とする。 【まちづくり達成度アンケート調査から】 指標 市民が地域で支え合い・助け合いの活動に参加できていると感じる市民の割合(福祉のサービス等に市民が参加できる【協力できる】まちぐるみの福祉ができていると思う市民の割合) 令和9年度を基準値とし、令和10年度から令和13年度まで、前回調査より増加することを目標とする。 119ページ 3 流山市における生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業) (1)事業の実施内容及び実施体制  重層的支援体制整備事業の各事業における実施体制や拠点については、「基本型」・「統合型」・「地域型」に類型化されますが、本市においては既存の資源を生かし、「基本型」として実施します。 【各事業における実施体制や拠点】 類型 基本型事業・拠点 内容 単一の既存事業で支援を実施する形態。従来の機能をベースとしつつ、複合的な課題を抱えた方(かた)の相談の受けとめや、他の支援機関へのつなぎなどチームの一員として、住民の様々なニーズに対応。 類型 統合型事業・拠点 内容 複数分野における既存の各事業の委託を受け、集約して支援を実施する形態。複数事業の人員配置基準をそれぞれ満たす。 類型 地域型事業・拠点 内容 地域住民に身近な場所等で相談等に応じる形態。住民自身も担い手となることも想定。活動は、改正社会福祉法に基づく事業実施計画や支援会議の仕組みを通じ、専門的バックアップを受けて実施。 120ページ 【包括的相談支援事業】 事業名(じぎょうめい) 地域包括支援センター委託事業 支援対象者 65歳以上の高齢者 実施方式 業務委託 圏域 市内全域(各事業所の担当区域、連絡先等は34ページに掲載) 支援機関 地域包括支援センター(高齢者なんでも相談室)(5か所) 業務内容 被保険者が要介護状態になることを予防し、地域住民の健康保持及び生活の安定のための援助や総合的な支援など包括的支援を行う。 区分 第1号のイ(相談支援/地域包括支援センターの運営) 所管課 高齢者支援課 事業名(じぎょうめい) 基幹相談支援センター等委託事業 支援対象者 障害のある人及びその家族等 実施方式 業務委託 圏域 市内全域(各事業所の担当区域、連絡先等は91ページに掲載) 支援機関 障害者相談支援事業所(3か所) 業務内容 障害者及びその家族が抱える諸課題について、専門的な資格を持つ相談員が必要な支援を行う。 区分 第1号のロ(相談支援/障害者相談支援事業) 所管課 障害者支援課 121ページ 事業名(じぎょうめい) 子育て支援総合窓口事業 支援対象者 子育て家庭 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 おやこあんしん相談 業務内容 子育て家庭が必要な支援を選択できるよう、情報提供や相談・援助を行う。 区分 第1号のハ(相談支援/利用者支援事業・基本型) 所管課 こども家庭センター 事業名(じぎょうめい) 地域子育て支援拠点事業 支援対象者 子育て家庭 実施方式 業務委託 圏域 市内全域 支援機関 地域子育て支援拠点(5か所) 業務内容 子育て親子の気軽に相談できる場を提供し、子育て家庭の困り感の深刻化・複雑化の軽減及び虐待の未然防止を図る。 区分 第1号のハ(相談支援/利用者支援事業・基本型) 所管課 こども未来課 122ページ 事業名(じぎょうめい) おおたかの森児童センター指定管理者事業/南流山(みなみながれやま)児童センター指定管理者事業 支援対象者 子育て家庭 実施方式 業務委託 圏域 全域 支援機関 おおたかの森児童センター/南流山児童センター 業務内容 子育てに関する相談を受けるとともに、児童及び親子向けに、遊びの場やプログラムを提供する。 区分 第1号のハ(相談支援/利用者支援事業・基本型) 所管課 こども未来課 事業名(じぎょうめい) 保育事務管理事業 支援対象者 保育所への入所を必要とする未就学児、保育所在籍児童及びそれぞれの保護者 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 要配慮児童保育コンシェルジュ 業務内容 要配慮児童が保育施設へ円滑に入所できるよう、入所前の事前面談や入所後のフォローアップ等を行う。 区分 第1号のハ(相談支援/利用者支援事業・特定型) 所管課 保育課 123ページ 事業名(じぎょうめい) 家庭児童相談員設置事業・要保護児童(ようほごじどう)対策事業 支援対象者 こども及び保護者 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 家庭児童相談室 業務内容 家庭におけるこどもの養育に関する種々複雑な問題について相談・助言を行う。 区分 第1号のハ(相談支援/利用者支援事業・こども家庭センター型) 所管課 こども家庭センター 事業名(じぎょうめい) 母子保健型利用者支援事業 支援対象者 妊産婦とそのこども(家族) 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 子育てなんでも相談室(2か所) 業務内容 妊婦への情報収集とアセスメントを行い、必要な家庭へ早期の支援を開始する。妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目ない支援を提供する。 区分 第1号のハ(相談支援/利用者支援事業・こども家庭センター型、妊婦等包括相談支援事業型) 所管課 こども家庭センター 124ページ 事業名(じぎょうめい) 生活困窮者自立支援事業 支援対象者 生活困窮者 実施方式 業務委託 圏域 市内全域 支援機関 流山市くらしサポートセンターユーネット 業務内容 生活困窮者の自立相談支援業務を行うとともに、就労準備支援や家計改善支援を行う。 区分 第1号のニ(相談支援/生活困窮者自立相談支援事業) 所管課 社会福祉課 125ページ 【地域づくり事業】 事業名(じぎょうめい) 地域介護予防活動支援事業 支援対象者 ①65歳以上の高齢者団体/②65歳以上の高齢者/③高齢者ふれあいの家を運営する団体又は個人 実施方式 ①直営/②業務委託/③直営 圏域 市内全域 支援機関 ①地域の高齢者団体/②社会福祉協議会/③高齢者ふれあいの家を運営する団体又は個人 業務内容 ①介護予防教室講師派遣事業:身近な地域で介護予防を実施するために、地域の高齢者団体へ重度化防止推進員や専門職を派遣し、知識の普及啓発を図る。 ②介護支援サポーター事業:事前に介護支援サポーターの登録を受けた方(かた)がサポーター活動を実施した場合にポイントが貯まり、交付金に交換できる。 ③地域資源を活用して高齢者同士が交流する場を提供する団体、個人に対して活動支援費や開設準備金(じゅんびきん)を支給することにより、その運営を支援し、高齢者の生きがい推進や社会参加の促進を図る。 区分 第3号のイ(地域づくり支援/地域介護予防活動支援事業) 所管課 高齢者支援課 126ページ 事業名(じぎょうめい) 生活支援体制づくり事業 支援対象者 65歳以上の高齢者 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 生活支援コーディネーター 業務内容 高齢者の在宅生活を支える体制づくりのため、地域のニーズや資源を把握し、サービスの開発等を行う。 区分 第3号のロ(地域づくり支援/生活支援体制整備事業) 所管課 高齢者支援課 事業名(じぎょうめい) ①地域活動支援センター運営事業費補助事業、②身体障害者デイサービスセンター指定管理者事業 支援対象者 障害者及び障害児 実施方式 ①全部補助/②業務委託 圏域 市内全域 支援機関 地域活動支援センター(3か所) 業務内容 障害のある方の相談、機能訓練、社会適応訓練等の支援を行う。 区分 第3号のハ(地域づくり支援/地域活動支援センター事業・基本型) 所管課 障害者支援課 127ページ 事業名(じぎょうめい) 地域子育て支援拠点事業 支援対象者 子育て家庭 実施方式 ①一部補助/②業務委託 圏域 市内全域 支援機関 ①地域子育て支援センター(11か所)、②地域子育て支援拠点(5か所) 業務内容 子育て親子の交流の場を提供し、子育て家庭の困り感の深刻化・複雑化の軽減及び虐待の未然防止を図る。 区分 第3号のニ(地域づくり支援/地域子育て支援拠点事業・一般型) 所管課 こども未来課 事業名(じぎょうめい) ①おおたかの森児童センター指定管理者事業、②南流山(みなみながれやま)児童センター指定管理者事業 支援対象者 子育て家庭 実施方式 業務委託 圏域 全域 支援機関 おおたかの森児童センター/南流山児童センター 業務内容 児童及び親子向けに、遊びの場やプログラムを提供することにより、親子、親同士、こども同士の交流を促進する。 区分 第3号のニ(地域づくり支援/地域子育て支援拠点事業・連携型) 所管課 こども未来課 128ページ 事業名(じぎょうめい) 高齢者セーフティネット事業 支援対象者 65歳以上の高齢者、障害者、生活困窮者など 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 地区社会福祉協議会(17か所、概ね小学校区単位) 業務内容 地域住民による訪問又はさりげない見守り等により、高齢者等の孤独感の解消と安否確認を行い、ふれあいと支え合いのある心豊かな地域づくりを推進する。 区分 生活困窮者支援等のための地域づくり事業 所管課 高齢者支援課 事業名(じぎょうめい) 地域支え合い活動推進事業 支援対象者 75歳以上の高齢者のみ世帯、障害者、要介護3以上の方(かた)など 実施方式 直営 圏域 市内全域 支援機関 自治会など 業務内容 災害時の避難行動要支援者の名簿を活用して、地域における平時の見守り活動を促進し、生活困窮者等の早期発見につなげる。 区分 生活困窮者支援等のための地域づくり事業 所管課 福祉政策課 129ページ 【多機関(たきかん)協働事業等】 事業名(じぎょうめい) 生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業) 支援対象者 ①複雑化・複合化した課題を抱え、既存の支援関係機関では支援が困難な人等/②必要な支援につながっていない人/③地域社会とのつながりが薄く、社会参加を希望する人 実施方式 ①直営/②③業務委託 圏域 市内全域 支援機関 ①福祉政策課、庁内関係各課、地域の相談支援機関等、②③社会福祉協議会(よりそいサポートセンター) 業務内容 ①支援会議や重層的支援会議等により、支援方針の検討、役割分担等を行い、支援関係機関と連携して支援を進める。支援関係者への研修等を行い、支援に当たる人材の育成に努める。また、地域課題を抽出し、その解決を図る。 ②相談員が訪問等による支援ニーズの発見、伴走型支援、信頼関係の構築、必要な福祉サービス等の情報提供及び調整を行う。 ③社会とのつながりを作るために、本人の意向やニーズを踏まえたメニュー作成、丁寧なマッチング、定着支援、受入れ先の支援を行う。 区分 ①第5号(多機関(たきかん)協働事業)、②第4号(アウトリーチ等を通じた継続的支援事業)、③第2号(参加支援事業) 所管課 福祉政策課 130ページ (2)各会議体について 【重層的支援会議】 協議内容 「複雑化・複合化」・「制度の狭間」等の課題を抱える市民で、相談機関から支援の要請を受け、本人の同意が得られたケースについて、支援プランの策定、進捗管理、終結の判断を行います。また、地域課題の解決方法を議論します。 構成メンバー 健康福祉部各課、こども未来部各課、指導課、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業及び参加支援事業受託事業者、並びに包括的相談支援事業受託事業者のうち、議題に応じて福祉政策課長が招集した課及び事業者のエリアディレクター(担当者)とします。その他必要に応じて、庁内外の関係機関等に出席を求めます。 開催頻度 定例として隔月1回、必要に応じて随時開催します。 【支援会議】 協議内容 「複雑化・複合化」・「制度の狭間」等の課題を抱える市民で、支援関係者同士の連携に同意していないケースについて、支援関係者に守秘義務を課し、情報共有や支援体制の検討等を行います。また、支援関係者の知識・技術を高めるため、必要に応じて研修等を行います。 構成メンバー 健康福祉部各課、こども未来部各課、指導課、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業及び参加支援事業受託事業者、並びに包括的相談支援事業受託事業者のうち、議題に応じて福祉政策課長が招集した課及び事業者のエリアディレクター(担当者)とします。その他必要に応じて、庁内外の関係機関等に出席を求めます。 開催頻度 必要に応じて随時開催します。 131ページ 【代表者(だいひょうしゃ)会議】 協議内容 それぞれの所管の観点から、流山市生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)の評価・検証をはじめ、制度の運用上必要な情報共有・意見交換、必要に応じて事業化・政策化の検討等を行います。 構成メンバー 健康福祉部長、健康福祉部各課、こども未来部各課、指導課、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業及び参加支援事業受託事業者、並びに包括的相談支援事業受託事業者の管理職とします。 開催頻度 年(ねん)1回程度。 132、133ページ 3の5の(1)再犯防止推進計画 1.背景と趣旨 誰もが安心して暮らすことのできる社会を実現するためには、犯罪を未然に防ぐことに加え、犯罪をした人等が再び犯罪をすることがないよう、社会全体で再犯防止に向けた取組みを行う必要があります。 国においても、令和4年に刑法等の一部が改正され、令和5年12月から、刑事施設の長の責務として、受刑者への社会復帰支援の実施が明文化されました。また、令和7年6月から、罰則を主眼とした「懲役刑」と「禁錮刑」が廃止され、改善更生に重きを置いた「拘禁刑」を創設して、出所(しゅっしょ)以前から社会復帰を見据えたきめ細かな支援を行うとしています。 これらのことから、「再犯の防止等の推進に関する法律」に基づいて、本市でも再犯防止に関する施策を実施することとし、国及び県の再犯防止推進計画等を踏まえ、地域の実情に応じた再犯防止推進計画を策定します。 2.計画の位置付け この計画は、「再犯の防止等の推進に関する法律」第8条第1項に基づく「地方再犯防止推進計画」として位置付けるものとし、本分野は福祉施策との関連が深いことから、第5期流山市地域福祉計画に内包される形で策定し、一体的(いったいてき)な施策を推進します。 3.計画の期間 この計画は「第5期流山市地域福祉計画」と同じ令和9年度から令和13年度までの5年間とします。 4.現状と課題 近年の犯罪情勢において、刑法犯の検挙者数に占める再犯者数の割合(再犯者率)は高止まり傾向にあり、直近では5割弱に達しています。このことは、一度罪を犯した者が、更生に向けた支援が行われているものの、出所(しゅっしょ)後の生活基盤の不安定さ等により、再び犯罪に及ぶケースが見られ、「負の連鎖」が依然として強固であることを示しており、社会全体の犯罪件数を効果的に削減するためには、再犯の連鎖を断ち切ることが喫緊の課題となっています。 図表25 全国における刑法犯検挙者数、再犯者数、再犯者率の推移 ・検挙者数は近年減少が続いていますが、再犯率は46.2%で高止まり(たかどまり)しています。 ・令和6年の検挙者数は191,826人で、そのうち88,697人は再犯者です。 出典:犯罪防止白書(警察庁の統計による) 図表25 終わり また、こうした情勢は、千葉県、ひいては本市においても決して例外ではありません。全国的にみられる「初犯者の減少と再犯率の高止まり(たかどまり)」という構図は、千葉県および本市においても顕著に表れています。 初犯の要因が個人の資質や偶発的な環境にある場合が多いのに対し、再犯は出所(しゅっしょ)後の生活基盤の欠如、すなわち「社会的孤立」に起因する側面が強くなっています。事実、刑務所再入所者の約7割が犯行時に無職であり、生活困窮が再犯の大きな要因となっています。また、帰住先のない者の再犯率が高いことからも、経済的自立と居場所の確保が再犯防止の鍵を握っているといえます。 以上の状況を鑑みれば(かんがみれば)、就労支援や雇用の確保などにより、再犯を抑制し社会復帰を促進することは、犯罪件数そのものを減少させる上で、最も現実的かつ効果的な治安対策であるといえます。 134ページ 図表26 千葉県における刑法犯検挙者数、再犯者数、再犯者率の推移(少年除く) ・検挙者数は、令和2年が7,069人、令和6年が7,284人となっており、7,000人前後で推移しています。 ・令和6年の再犯者率は48.7%で、検挙者数の約半数が再犯者となっています。 出典:法務省東京矯正管区更生支援企画課(警察庁の統計による) 図表26 終わり 図表27 流山市における刑法犯検挙者数、再犯者数、再犯者率の推移(少年除く) ・検挙者数は、令和2年が130人、令和5年が162人、令和6年が121人となっており、130人前後で推移しています。 ・令和6年の再犯者率は46.3%で、検挙者数の約半数が再犯者となっています。 出典:法務省東京矯正管区更生支援企画課(警察庁の統計による) 図表27 終わり 135、136ページ 本市が実施したアンケートにおいて、「再犯防止に向けて、あなたは、どのようなことに協力できると思うか」を尋ねたところ、複数回答の結果「更生しようとしている人を偏見なく受け入れること」が34.4%と最も多く、次いで、「SNSなどでの誹謗中傷や差別的な発言をしないように注意すること」が32.7%といった回答が寄せられました。 一方で、「特に協力できることは思い付かない」という回答も30.5%と多数に上りました。この結果は、市民の多くが「心の受容」や「差別の防止」といった社会風土づくりには協力的な姿勢を持ちつつも、具体的に何をすればよいか、自分に何ができるかという点については、依然として高いハードルや戸惑いを感じている状況を示唆しています。したがって、本市における最大の課題は、こうした市民の温かい意識を、具体的な「更生保護活動(保護司等の活動)への理解と協力」へと繋げていくことにあります。 5.施策の方向性 過ちを犯した人々が、再び社会の一員として歩みだせるよう、出所(しゅっしょ)後の生活基盤を安定させ、再犯リスクの軽減を目指します。 再犯防止の取組みを深化させるためには、地域社会が更生を志す者を正しく理解し、過度な排除をしない寛容な風土を醸成することが不可欠です。 市は、生活困窮者自立支援制度を通じた包括的な相談支援を積極的に実施し、経済的な自立や居住の安定を図ります。また、「経済的自立」に向けた就労のきっかけ作りや、地域の中での「居場所の確保」に関する相談を担う、保護司等のボランティア団体をバックアップし、対象者が地域から孤立することのない社会環境の整備を目指します。 6.具体的施策 ・「経済的自立」「居場所の確保」のため、犯罪の背景にある蓄積された個々の生きづらさに応じた各種福祉サービスを提供することで、再犯防止を推進します。 ・生活困窮者自立支援制度に基づき、経済的な困窮や社会的な孤立により、自立が困難となった方(かた)に対し一人ひとりの状況に合わせた「寄り添い型の支援」を継続して実施します。専門の相談員が本人と共に課題を整理し、自立に向けた支援計画を作成することで、問題の根本的な解決を目指します。 ・柏地区保護司会流山支部をはじめとする関係団体との緊密な連携のもと、「社会を明るくする運動」をはじめとした再犯防止や更生保護への理解を深めるための広報・啓発活動を幅広く展開します。 ・「保護司法」、「更生保護法」に基づき、保護司の活動場所の提供などの支援を継続するとともに、更生保護女性会等の関係団体に対しても、活動場所の提供などの支援を行います。 137ページ 第4章 計画を推進するために 138ページ 第4章 計画を推進するために 第1節 それぞれの役割 地域福祉を推進するためには、人々が地域でお互いに助け合い協力し合うことが不可欠です。福祉サービスによる支援は、市や事業者が提供するものだけでは不十分です。個々の思いやりや行動、さらにはそれぞれのチカラを合わせ連携・協働することが地域福祉を進める大きな「地域のチカラ」となります。そこで本計画では、市民一人ひとりが取り組むべき「自助」、地域社会が協働して取り組むべき「共助(きょうじょ)」、行政として取り組むべき「公助(こうじょ)」の三つに区分し、地域福祉の推進に向けた基本的役割を定めます。 自助(市民の役割) 地域福祉推進の主役である市民は、福祉サービスの利用者であり、地域福祉の担い手でもあることから、まずは市民一人ひとりが地域福祉を知り、学びと理解を深めていくとともに、地域社会を構成する一員として積極的に地域活動に参加し、支え合う地域社会づくりを推進する役割が期待されています。 地域をより良いものとするため、地域の課題を将来の自分や家族、隣近所が関係する可能性のある「自分のこと」として捉え、他の地域住民とのつながりを作り、助け合い、支え合っていきながら一緒に課題解決に取り組んでいくことが大切です。 共助(きょうじょ)(地域等の役割) 活動団体(自治会、ボランティア団体、NPO等)の役割 地域では、自治会をはじめ、様々な団体が地域課題の解決に向け活動しています。活動団体は、地域福祉を組織的に支えていく基盤となることから、より多くの住民が地域活動に参加しやすくなるよう、参加の呼びかけや受け入れを活発化し、活動の内容や形態を工夫するとともに、多様なつながりや交流が促進されるよう、魅力的な活動や居場所づくりに取り組むことが求められます。 地域住民がまとまり取り組むことで解決できる課題や、身近な組織だからこそ早期に気づき支援できる課題もたくさんあります。活動団体には、地域独自の課題を掘り起こし、課題解決に向けて取り組んでいくとともに、積極的に地域住民を巻き込みながら地域のつながりを活性化していくことが期待されています。 139、140ページ 社会福祉協議会の役割 社会福祉協議会は、地域福祉のリーダー役として、今後も地域の福祉に携わる関係者・関係団体との連携強化を推進していくことが期待されています。 自ら地域福祉活動を行うとともに、市民の地域福祉活動への参加促進をはじめ、地域福祉活動に対する支援を行い、多様な地域福祉活動組織との間に構築された関係性(かんけいせい)を生かし、市民と市民、市民と事業者、市民と行政などの多様な地域資源をつなぐ、ネットワーク推進の調整役としての役割を担っています。 民生委員・児童委員の役割 民生委員・児童委員は、行政や関係機関とのパイプ役を務める、地域福祉の重要な担い手であり、今後も積極的な活動が期待されています。 身近な地域において、支援を必要とする人の発見、支援に努め、地域住民にとって最も身近な福祉に関する相談相手です。また、地域福祉の推進者として、行政や社会福祉協議会等とも連携した活動を行って(おこなって)います。 サービス事業者の役割 介護事業所や福祉事業所などのサービス提供事業者は、地域において欠かせない地域資源の一つです。福祉サービスの提供者として、利用者の自立支援を促進し、サービスの質の確保をはじめ、事業内容やサービス内容に関する情報提供、その他サービスとの連携などに取り組むことが求められています。また、専門的な知識を持つ職員や施設などを生かし、市民や行政と協働しながら、地域福祉活動の活性化に向けた地域参加が期待されています。 公助(こうじょ)(行政の役割) 市は公的なサービスの担い手としてだけでなく、市民や福祉団体等と協働し必要な支援を行うとともに、住民ニーズを十分に把握しながら、地域福祉施策を総合的に推進していく役割を担っています。特に、地域福祉を推進していく上で、誰もが尊重され、安心して生まれ育ち、いきいきと暮らせるよう、行政も含め、様々な立場の者が連携した「自助・共助(きょうじょ)・公助(こうじょ)」が一体となった地域づくりを進めていきます。 地域の課題に地域ぐるみで気づき、取り組んでいくためには、関係機関・関係団体のみならず、地域における支え合い活動をはじめとした住民主体の活動が活性化していくことが重要であることから、様々な住民主体の活動が活性化し継続されるよう支援していきます。 また、住民主体の活動の活性化には、地域のつながりづくりを進めていくことも重要であることから、公共施設だけでなく、地域の既存施設や各種団体との連携を図りながら、多様な地域交流の場の創出を推進し、地域交流の活性化を図っていきます。 困りごとを抱えた市民への相談支援にあたっては、分野横断的な課題や制度の狭間にある課題などの従来の行政サービスの枠を超えた課題にも対応できるよう、生きづらさ包括支援事業(重層的支援体制整備事業)等を通じて庁内関係部局の連携体制を一層強化するとともに、相談支援機関や専門機関のほか地域の様々な関係者と連携し、包括的な相談支援体制の構築を推進していきます。 141ページ 第2節 計画の推進および進行管理 計画の周知及び福祉意識の啓発 地域福祉を推進するためには、地域福祉に関わるすべての人の主体的な参加や協力が必要です。計画の推進にあたって、まずは計画自体の周知及び福祉意識の啓発を図り、地域における主体的な活動を推進します。 (1)計画の配布・設置による周知・啓発 市公共施設および日常的に市民の皆さんが目にする場所へ計画書を設置し、周知・啓発を図ります。 (2)様々な媒体による周知・啓発 広報ながれやまやホームページをはじめ、SNSなどの市の各種媒体を活用して、広く計画を周知するとともに、様々な福祉情報を発信し福祉意識の啓発を図ります。 (3)各種講座開催による周知・啓発 市民の皆さんと行政とが一緒に地域福祉について考える出前講座や講演会、体験会等の様々な市民参加型の催しを開催し、福祉意識の啓発を図ります。 (4)各種関係機関との連携による周知・啓発 市の保健福祉関係事業のほか、各関係機関が行う地域福祉に関連する事業や団体の活動、さらに教育機関などと連携を図り、様々な場面において、計画自体の周知及び福祉意識の啓発を図ります。 142ページ 計画の推進・進行管理 計画の推進や進行管理にあたっては、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を活かして、計画の進捗状況を把握してその成果や課題を整理して次のステップにつなぐサイクルを確立し、より実効性のある取組みを行う必要があります。 流山市の行財政(ぎょうざいせい)運営におけるまちづくり報告書等の行政評価システムを活用するとともに、市民アンケート結果や流山市福祉施策審議会、パブリックコメントの意見を聴きながら、地域福祉の推進へ向けた施策のさらなる改善および次期計画策定へとつなげます。 市民が住み慣れた地域で安心して生活を送るためには、保健・医療・福祉とともにそれ以外の施策の取組みも重要であることから、健康福祉部だけではなく幅広く庁内の関係部局との連携を図り、地域福祉の推進に関わる施策を効果的に推進します。