第4回子ども・子育て会議 資料2-3 こどもの意見表明・参加に関する手引き 目次 1 こども・若者の意見表明・参加の考え方 1頁 (1)なぜこども・若者の参加が必要か 1頁 (2)こども・若者の意見表明・参加とは 2頁 2 こども・若者の意見表明・参加の進め方 6頁  1.企画する 7頁 こども・若者に何を聴くか、テーマを設定する 7頁 意見を聴く対象を設定する(年代や人数) 7頁 こども・若者がアクセスしやすい方法で周知する 7頁  2.事前に準備する 8頁 こども・若者が安心して意見を言えるための準備をする 8頁 こども・若者の状況に応じた配慮をする 9頁 こどもにやさしい資料を作成する 10頁  3.意見を聴く 11頁 何の目的で、どのように意見を聴くのか説明する 11頁 意見を聴く姿勢を持つ、「対話」を意識する 11頁 意見を言いやすい雰囲気や環境をつくる 12頁 こども・若者の意見を聴く様々な手法 13頁  4.意見を反映する 18頁 意見をどう反映するか検討し、こども・若者に説明する準備をする 18頁  5.フィードバックする 18頁 意見をどのように受け止め、検討し、反映するか丁寧にフィードバックする 19頁 3 こども・若者の意見表明・参加を推進するために 19頁 4 参考資料 19頁 目次終わり 1頁 1 こども・若者の意見表明・参加の考え方 (1)なぜこども・若者の参加が必要か  こども・若者は市民の一員であり、「こどもにやさしいまちづくり」を実現するためには、 強調文 当事者であるこどもや若者の参加の機会を確保し、意見を施策に反映していくことは必要不可欠です。 強調文終わり こどもや若者にとって、自らの意見が十分に聴かれ、自らによって社会に何らかの影響を与える、変化をもたらす経験は、こどもや若者の自己肯定感や自己有用感、社会の一員としての主体性を高めることに繋がります。こどもや若者が流山市民として社会に参画していく経験を通じ、流山市民の一員であることを認識することに繋がります。 こども・若者が対象者となる施策について当事者から意見を聴くことは、こどもや若者状況やニーズをより的確に踏まえることができ、施策がより実効性のあるものになります。 また、こどもや若者は大人とは違う視点や発想があります。こどもや若者の意見が聴かれ、市政に反映される経験は、「こどもにやさしいまちづくり」の実現に資するほか、 強調文 こどもや若者が「流山市の一員でよかった」と感じ、流山市に愛着を持つことに繋がります。 強調文終わり 市政のあらゆる場面で、こどもや若者の意見が聴かれ、反映されることがあたりまえになることを目指し、本手引きでは「こども・若者の意見表明・参加」についてまとめています。 【参考】 こども大綱(令和5年12月22日) こどもや若者にとって、自らの意見が十分に聴かれ、自らによって社会に何らかの影響を与える、変化をもたらす経験は、自己肯定感や自己有用感、社会の一員としての主体性を高めることにつながる。ひいては、民主主義の担い手の育成に資する。 【参考】終わり 2頁 (2)こども・若者の意見表明・参加とは ①子どもの権利条約 ポイント ●子どもの権利条約では、こども(18歳未満の人)が守られる対象であるだけでなく、権利をもつ主体であることを明確にしました。 ●子どもの権利条約第12条では、こどもの意見表明権が保障されています。 ポイント終わり 子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)は、世界中すべてのこどもたちがもつ人権(権利)を定めた条約です。平成元年11月20日、国連総会において採択されました。この条約を守ることを約束している「締約国・地域」の数は196。(日本は平成6年4月22日に批准)世界で最も広く受け入れられている人権条約です。 子どもの権利条約は、 強調文 こども(18歳未満の人)が守られる対象であるだけでなく、権利をもつ主体であることを明確にしました。 強調文終わり こどもが大人と同じように、ひとりの人間としてもつ様々な権利を認めるとともに、成長の過程にあって保護や配慮が必要な、こどもならではの権利も定めています。 強調文 子どもの権利条約第12条では、こどもの意見表明権が保障されています。 強調文終わり 【参考】 子どもの権利条約(平成6年4月22日、日本批准) 注釈 国際教育法研究会の日本語やく 注釈終わり 第12条 締約国は、自己の見解をまとめる力のある子どもに対して、その子どもに影響を与えるすべての事柄について自由に自己の見解を表明する権利を保障する。その際、子どもの見解が、その年齢および成熟に従い、正当に重視される。 【参考】終わり  「自己の見解」とは、話し言葉や書き言葉だけでなく、遊びや身振り、表情、お絵描きなどの非言語的コミュニケーションも含まれます。つまり、「自己の見解をまとめる力のある子ども」とは、まだ自分の言葉で表現できない乳幼児期のこどもも含みます。意見表明権は、 強調文 こどもの年齢を問わず、すべてのこどもに保障される権利です。 強調文終わり 法律の枠組みのイメージ図がある。 こども・若者の意見表明・参加に関わる法律の枠組みを述べる。 国の最高法規の「日本国憲法」 ①国内法より上位の「子どもの権利条約」  子どもの権利条約の考えを、次に盛り込んでいる ②「こども基本法」  こども基本法に基づき、次を策定 ③「流山市こども計画」 法律の枠組みイメージ図終わり 3頁 ②こども基本法 ポイント ●こども基本法では、こども・若者の最善の利益を第一に考えながら、こども・若者の意見を聴き、反映させることが義務付けられています。 ポイント終わり 令和4年6月に成立し、令和5年4月1日に施行されたこども基本法では、こども・若者の意見表明・参加について以下のように規定しています。こども基本法にのっとり、国や地方自治体において、それぞれの政策の目的等を踏まえ、こども・若者の最善の利益を第一に考えながら、こども・若者の意見を聴き、反映させることが 強調文 義務付けられています。 強調文終わり 「義務付けられています。」への吹き出しコメント こども基本法の中で唯一、努力義務ではなく義務として規定されています。 吹き出しコメント終わり こども基本法における「意見」も、子どもの権利条約を踏まえ、論理的に整理された考えだけでなく、より広い気持ちや考えを指しています。 【参考】 こども基本法(令和4年法律第77号) (基本理念) 第3条 こども施策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。 3 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。 4 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること。 (こども施策に対するこども等の意見の反映) 第11条 国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。 【参考】終わり 4頁 ③流山市こども計画 ポイント ●流山市こども計画では、「こどもにやさしいまちづくり」の実現を目指しています。 ●計画の基本理念には、こどもの権利を保障する5つの基本理念を位置付けています。 ポイント終わり こども基本法第10条第2項に基づく市町村こども計画として、「流山市こども計画~こども・若者といっしょのまちづくり~『こどもまんなか にこにこプラン』」を令和7年3月に策定しました。 (計画期間:令和7年度から令和11年度まで) 流山市こども計画の基本理念及び基本的考え方には、子どもの権利条約におけるこどもの権利を保障する4つの一般原則の考え方をベースに、5つの基本理念を位置付けており、「こどもにやさしいまちづくり」の実現を目指しています。 【参考】 流山市こども計画(令和7年3月策定) 1 基本的考え方 流山市は、こどもの心豊かで健やかな育ちや子育てを支援し、こどもがいかなる環境、家庭状況にあっても分け隔てなく大切にされ、こどもにとって最も良いことは何かを第一に考え、自分らしく安心して生きることができる、すべてのこどもにやさしいまちづくりの実現を目指します。 2 基本理念 「すべてのこども・若者の育ちや子育てを地域全体で支え こどもの権利を保障するための取組を進め こどもにやさしいまちづくりの実現を目指します」  【こどもの権利を保障する5つの基本理念】  ・生命・生存発達の保障  ・こどもの最善の利益の優先考慮  ・こどもの意見表明権の確保  ・差別の禁止  ・一人の人間としての権利の主体であることの尊重 【参考】終わり 5頁 ④こども・若者の参加のあり方 ・参加のはしご  アメリカの心理学者ロジャー・ハートが提唱した「参加のはしご」の考え方では、こどもが社会に参加する段階を8つに分け、「あやつり」「お飾り」「見せかけ」の参加はそもそも参加ではなく、4段目の「役割を与えられ情報を受ける」からが参加であり、段を上がるごとにこどもの参加の度合いが高まり、8段目は「こどもが着手し、大人とともに決定する」とされています。これは常に8段目でこども参加を実践しなければならないということではなく、状況に応じて適切に参加のあり方を選択していく考え方が重要です。 「参加のはしご」のイメージ図がある。 「主体的に関わる程度」をはしごの1段目から考えると、 はじめは、(非参加)のはしごから始まる。 1段目.あやつり 2段目.お飾り 3段目.見せかけ (参加状況の度合い)のはしごが始まる。 4段目.役割を与えられ、情報を受ける 5段目.相談され、情報を受ける 6段目.大人が着手し、子どもとともに決定する 7段目.子どもが着手し、大人に指導をうける 8段目. 子どもが着手し、大人とともに決定する 「参加のはしご」のイメージ図終わり ・ランディ・モデル  子どもの権利条約第12条ではこどもの意見表明権が保障されていますが、こどもの思いを実現できるかどうかは大人に依存しています。クイーンズ大学のローラ・ランディ教授は、こどもの声を届けることを重視し、意思決定プロセスへこどもの参加を確保するために「ランディ・モデル」を作りました。  こども参加を 「場」、 「声」、 「受け取り手」、 「影響りょく」 の4つの観点から捉えるものです。 意思決定プロセスへのこどもの参加の「ランディ・モデル」イメージ図がある。 1.「場」、Space、の観点からのこども参加  こどもたちが自分の意見を表明するために安全で誰もが主役になれる場をつくる。 2.「声」、Voice、の観点からのこども参加  適切な情報を提供しこどもが意見を表明しやすくする。 3.「受け取り手」、Audience、の観点からのこども参加  こどもたちの意見が責任者の耳に届く。 4.「影響りょく」、Influence、の観点からのこども参加  こどもたちの意見が真剣に受け止められ必要に応じて行動に移される。 「ランディ・モデル」イメージ図終わり 6頁 2 こども・若者の意見表明・参加の進めかた こども・若者の意見表明・参加の進めかたのながれ図がある。 こども・若者の意見表明・参加のながれは、以下の順になる。 1.企画する 2.事前に準備する 3.意見を聴く 4.意見を反映する 5.フィードバック 順番に進めかたの要点を列挙する。 1. 企画する ●こども・若者に何を聴くか、テーマを設定する ●意見を聴く年代や人数の対象を設定する ●こども・若者がアクセスしやすい方法で周知する 2.事前に準備する ●こども・若者が安心して意見を言えるための準備をする ●こども・若者の状況に応じた配慮をする ●こどもにやさしい資料を作成する 3.意見を聴く ●何の目的で、どのように意見を聴くのか説明する ●意見を聴く姿勢を持つ、「対話」を意識する ●意見を言いやすい雰囲気や環境をつくる ●こども・若者の意見を聴く様々な手法 4.意見を反映する ●意見をどう反映するか検討し、こども・若者に説明する準備をする 5.フィードバック ●意見をどのように受け止め、検討し、反映するか丁寧にフィードバックする こども・若者の意見表明・参加の進めかたのながれ図終わり 7頁 こども・若者の意見表明・参加の進めかたの要点について、順番に述べる。 1.企画する  ●こども・若者に何を聴くか、テーマを設定する こども・若者が政策にどう関係するかを考え、当該政策において何について意見を聴くべきかを検討した上で、 強調文 こども・若者に分かりやすく、かつ意見を言いやすいテーマを設定します。 強調文終わり 大人が聴きたいテーマに関して聴くだけではなく、こども・若者が意見を言いたいテーマをこども・若者が設定したり、用意されたテーマの中からこども・若者が選べる仕組みを用意したりすることで、こども・若者のニーズがテーマに反映され、より積極的に意見を言いやすくなることが期待できます。 なお、こども基本法が規定する「こども施策」には、こどもの健やかな成長に対する支援や、結婚・妊娠・出産・子育てに対する支援を主な目的とする施策に加え、教育施策や雇用施策、医療施策など幅広い施策が含まれます。 【参考】 こども基本法(令和4年法律第77号) (こども施策に対するこども等の意見の反映) 第11条 国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。 【参考】終わり ●意見を聴く 年代や人数の対象を設定する  目的や内容に照らして、意見を聴くこども・若者の年代や対象人数を検討します。幅広く意見を聴く場合や、特定の年代や属性を対象にするか検討します。 ●こども・若者がアクセスしやすい方法で周知する  市のホームページや広報ながれやまは情報を発信しやすい媒体ですが、こどもや若者に直接情報が届きにくい面があります。そのため、 強調文 こども・若者の目に触れやすい媒体を活用し、複数の方法で周知することが必要です。 強調文終わり  また、チラシやポスターの配架だけでは、内容が上手く伝わらないこともあります。その際は、 強調文 職員がこどもや若者が利用する施設に赴き、こどもたちと直接話し、周知することも有効です。 強調文終わり (例) ・市公式LINEアカウントやInstagram、YouTubeなどのSNSを活用する。 ・学校や児童館・児童センター、図書館など、こどもや若者が日常的に利用する施設で周知を行う。チラシやポスターを配架するだけでなく、施設に赴き、直接周知を行うことも有効です。 ・こどもに関わる市民団体等に周知の協力を依頼する。 (例)終わり 8頁 2.事前に準備する ●こども・若者が安心して意見を言えるための準備をする こども・若者が参加する場は、安全で安心であることが求められます。けがや事故防止等の安全管理はもちろんのこと、大人がその地位や関係性から不適切な言動等により、こども・若者を傷つけることがないよう、事前準備の段階から想定し得るリスクを洗い出し、取るべき予防策や軽減策を検討するとともに、権利の侵害が生じた場合には、すぐに是正策等の対策をとることが重要です。 (例) ・参加にあたり、個人情報の取り扱いについて、あらかじめ本人や保護者に承諾を得る。 ・会場に集まって活動する場合、こどもや若者が参加しやすい立地か考慮する。 ・職員や事業者等の関わる大人の間で、あらかじめどのような目的で意見を聴くのか、その意見をどう取り扱うのか共通認識を持つ。 (例)終わり こども・若者から直接意見を聴く時は、意見を言いやすい・意見を聴いてもらえる安全で安心な環境づくりを通じ、こども・若者の心理的安全性を確保することが大切です。 (例) ・大人の人数が多いと緊張感が出るため、関わる大人の人数を必要最小限にする。 ・参加者が意見を言いやすい雰囲気を作るため、大人の服装をカジュアルにする。 ・参加者の意見を引き出す「ファシリテーター」を配置し、参加者が意見を言いやすい環境を整える。 (例)終わり 【参考】 セーブ・ザ・チルドレンの安心安全な子ども参加のための実践事例集の子ども参加のリスクと 避けたい事態より抜粋 こども・若者の意見表明・参加で生じるリスクと避けたい事態 (例) ・課題が難しいために、何について話したらいいのかよくわからない。 ・こども参加の企画で、以前大人関係者から不適切な発言を受けたこどもが、主催者に相談したのにまた同じことが起こった。 ・大人がこどもの意見に評価を下す、特定の意見を誘導する。 ・こどもの了承が無いままこどもの意見や顔が映った写真が公表された。 ・なぜ意見が聴かれたのかわからなかった、自分の意見が尊重されなかったと感じた、意見に対する十分なフィードバックが得られなかった、大人に嫌な思いをさせられたなどの理由から大人やこども参加に失望し、その後は意見を出す場や機会に参加しなくなる。 (例)終わり 【参考】終わり 9頁 ●こども・若者の状況に応じた配慮をする  こども・若者の年齢や発達、属性に応じ、十分に配慮したうえで意見を聴く必要があります。病気や障害、日本語以外が母語である場合や、外国にルーツのあるこども、性的マイノリティのこどもなど、様々な個性や背景をもつこども・若者がいます。また、自分の思いや意見を言葉や態度で表出することに困難があるこどもたちに対して、それぞれの状況に応じた配慮を行う必要があります。 文書の作成途中、以下は構成案メモ ★こどもの年齢や発達の状況により、注意すべきポイントがあれば盛り込む 声を聴かれにくいこども・若者  ①学校や地域等の場を通じて声が聴かれにくいこども・若者(不登校、中退した若者、ヤングケアラーなど) ②意見表明の手法の選択肢が限られており、受け止める側も工夫が必要なこども・若者(障害児、医療的ケア児、外国人のこども・若者) ③意見を言う環境に特別な配慮や工夫が必要なこども・若者(社会的養護の下で暮らすこども・若者、性的マイノリティのこども・若者など) ④乳幼児期のこども 構成案メモ終わり 10頁 ●こどもにやさしい資料を作成する  事前情報が共有されていない状態で意見を聴取することは、こども・若者にとって非常にハードルが高く感じてしまいます。意見を聴取する前に、テーマについて分かりやすい資料(こどもにやさしい資料)を作成し、事前にこどもたちに情報提供をおこなったり、内容を説明したりします。  資料はこどもや若者がテーマ内容をイメージしやすいよう、イラストや写真を活用したり、やさしい日本語を用いたりして作成します。 【資料例】 対象:小学生から中学生 ①こどもの権利をもっと知ってもらうには? 流山市のこまりごと ・市内のこども(中高生)にアンケートとしたところ、子どもの権利条約を「知っている」と答えた人の割合は約30%でした。 ・こども自身が「こどもの権利」について知り、分かってもらうことが大切ですが、なかなか知られていないことに困っています。 こども会議に解決してほしいこと ・こどもの権利について、こどもにもっと知ってもらうためにどんな取組をしたらいいと思いますか。 吹き出しコメント ・ふりがなを振る ・文章はシンプルに難しい言葉は言い換えるか、注釈を付ける ・内容がイメージしやすいように、イラストを活用する 吹き出しコメント終わり 【資料例】終わり 11頁 3.意見を聴く ●何の目的で、どのように意見を聴くのか説明する  いきなり大人から「意見を聴きたい」と言われても、何を求められているのかが分からず、困惑してしまいます。  何の目的でこども・若者に意見を聴くのか、どのような施策に関してなのか、聴かれた意見はどのように取り扱われ、反映し、フィードバックされるのかをあらかじめ説明する必要があります。 ●意見を聴く姿勢を持つ、「対話」を意識する こども・若者から意見を聴く時、大人は「聴きたい意見だけを聴く」、「意見を誘導する」、「こどもが考えを纏めるまで待たず、話を打ち切る」といった行為などを無意識にしてしまいがちです。 主役はこども・若者であって、大人は「指導」や「教える」立場ではなく、 強調文 「教えてもらう」、「一緒に考える」立場であることは常に意識しましょう。 強調文終わり 【参考】 こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン(令和6年3月 こども家庭庁) 身に付けたい行動 ・興味をもって話を「聴く」 ・発言に時間がかかる、予定通りに進まないことがあっても「待つ」心の余裕をもつ ・公平に発言を「促す」(ただし、沈黙する権利もある) ・こども・若者の年代や発達の程度に合わせた言葉づかいや表現をする 身に付けたい行動終わり 避けたい行動 ・長々と説明する ・早口で話す ・一般論や経験を伝える・教える ・意見を評価する (「違うよ」と否定する等) ・助言する ・意見を誘導する ・正しい行動を指導・説教する ・考えをまとめることを待てずに話を打ち切る ・成果を得ようと話題やタイムコントロールをする ・積極的に意見を言う参加者を褒める (意見を言わなければいけないと感じさせる言動をする) 避けたい行動終わり 【参考】終わり 12頁 ●意見を言いやすい雰囲気や環境をつくる  どのような意見も尊重されることやお互いの意見を大切にすることといった、意見を聴く場に参加する大人にも、こども・若者にも守ってほしいことについて記載した「グラウンドルール」(意見を聴く場のルール)を決めます。グラウンドルールは、大人だけで決めるのではなく、参加するこども・若者に共有し、確認し合うことが大切です。 【グラウンドルールの例】 会議のルール ・会議に関することなら、どんなことでも話して大丈夫! ・ほかの人が話しているときは、さえぎらずに、話を聞きましょう。 ・つかれたら、きゅうけいしてね。 吹き出しコメント 対象者の年代を考慮し、ルールの項目すうや内容を検討する。 吹き出しコメント終わり 【グラウンドルールの例】終わり  また、下記のように、こども・若者がリラックスして意見が言いやすい雰囲気や環境をつくることが大切です。 (例) ・会場のレイアウトを工夫する。(机を外す・椅子の配置を変える。会場を装飾する。) ・みんなに呼んでほしいニックネームで呼び合う。 ・アイスブレイクの時間を確保し、参加者の緊張をほぐす。 注釈 アイスブレイク 人と人のわだかまりをといたり、話し合うきっかけをつくるためのちょっとしたゲームやクイズ、運動などのことです。 注釈終わり (例)終わり 13頁 ●こども・若者の意見を聴く様々な手法  意見を聴く手法は様々です。意見を聴く目的やテーマ内容、対象となるこどもや若者の状況に合わせて様々な選択肢を用意し、組み合わせたうえで、実施することが重要です。 3つの手法例について、概要、実施のポイント、及び、実施事例を述べる。 実施のポイントについては、企画・準備段階、実施段階に分けて説明する。 「手法例1:ワークショップ」 概要 こども・若者が一定の場所に集まり、特定のテーマについて話し合って、意見をまとめていく手法です。単発で集まって行う場合や、一定期間集まって継続的に話し合う場合もあります。 実施のポイント 企画・準備段階 ・開催日時を設定する際には、参加者の学校行事等の日程を考慮します。 ・参加者の負担を考慮し、アクセスしやすい会場を設定します。参加者の年代や状況によっては、保護者の送迎が必要となる場合があります。 ・参加者の意見表明をサポートする、ファシリテーターを配置することも有効です。 実施段階 ・意見を言いやすい雰囲気や環境づくりを行います。(大人の服装をカジュアルにする。会場配置を工夫するなど) ・参加者の年代や状況に応じ、適当な開催時間を設定します。時間が長くなる場合は、休憩時間を確保したり、疲れたら休憩することを促します。 ・一定期間集まって継続的に開催する場合は、欠席者が開催内容を把握できるようにフォローアップを行います。 ・ワークショップの最後に参加者にアンケートを行い、安心して意見を言えたか、何か気になることはないか等の評価をしてもらいます。 14頁 実施事例「流山市こども会議」 ・市内在住・在学の小学生から中学生のこどもたちを対象に開催している会議体です。 ・令和7年度は、こどもたちはグループに分かれ、市役所の様々な部署から寄せられた「流山市の困りごと」について、話し合いたいテーマを決め、市の現状、課題及び具体的な解決策について話し合いました。 ・話し合った内容は、市長及び教育長が出席した成果報告会で発表を行いました。 ・こどもたちの発表内容は各事業担当課で検討し、その内容を12月にこどもたちへ直接フィードバックしました。 参加人数 16人(小学2年生から中学2年生) 予算   募集チラシ印刷 約2万円、消耗品(模造紙、ふせんなど)約2万円 実施スケジュール 時期、内容の順に列挙する。 令和7年6月から7月 ・参加者募集、市内小中学校や児童館・児童センターなどで周知 ・大学生ファシリテーターへ事前説明 7月から8月 ・会議(ワークショップ)4回、成果報告会1回開催 12月までの間 ・各事業担当課で検討 12月 ・ふりかえり会(フィードバック)開催 スナップ写真が2枚ある 1.ワークショップの様子 2.成果報告会の様子 スナップ写真終わり ●実施のポイント ・小学生から中学生が内容を理解することができるような資料を作成しました。 注意書き (ふりがなを振る、分かりやすい日本語に置き換える、写真やイラストを活用する。) 注意書き終わり ・第1回ワークショップでは、こどもたちがリラックスして参加できるようにアイスブレイクを行いました。 ・あくまで会議の主体は「こども」であるため、こどもたちが主体的に考えられるような準備、サポートをしました。 15頁 ・こどもたちが安心して発言できるように、各グループに大学生ファシリテーターを配置し、話し合いや資料作成のサポートを行いました。 ・「流山市の困りごと」を寄せてくれた事業担当課の職員に協力をお願いし、こどもたちに流山市の現状を説明いただき、話し合いのサポートをしていただきました。 ・会議資料には、「今後のスケジュール」、「前回の振り返り」、「今日やること」といった内容を盛り込み、こどもたちがその日に何を活動するのかを明確にしました。 「こども会議の予定」のながれ図 ①:今日 ・自己紹介 ・グループごとに話し合うテーマを決めます ②:8月8日(金曜日) ・グループごとに話し合いをします ③:8月15日(金曜日) ・さらにくわしく話し合いをします ・発表資料をつくります ④:8月27日(水曜日) ・発表練習をします ⑤:8月29日(金曜日) 市長と教育長に発表します! ⑥:12月 みんなが発表した内容を、流山市が実現できるか、直接みんなにこたえます ながれ図終わり ●こども会議を実施したことによる成果 ・こどもたちのニーズを把握することができました。 ・大人が思いつかない、こどもならではの視点や発見がありました。 ・参加したこどもからは、「流山市のために頑張って、達成感を感じられた」との声があがりました。 ●課題 ・参加者を募集するにあたっては、市ホームページと広報ながれやまでの周知では、こどもたちに情報を上手く届けることができませんでした。 ・こどもたちがいる学校や児童館・児童センター、子ども食堂などの場所に赴き、直接こどもたちにアピールする必要があります。 ・グループワークを行う際は、人数が多すぎると話し合いに参加できなくなるこどもがいました。こどもの年齢や事業目的に応じた人数設定をする必要があります。 16頁 手法例2:ヒアリング 概要 対面などでこども・若者から意見を聴く手法です。1対1や少人数グループに対して行う場合もあります。 実施のポイント 企画・準備段階 ・ヒアリングする内容をあらかじめ整理し、質問事項をまとめておきます。ヒアリングを行う人によって、ヒアリング内容に差が生じないよう注意が必要です。 ・こどもや若者が利用する施設に赴く場合は、あらかじめ施設職員等に趣旨を説明し、必要に応じて協力を依頼します。 実施段階 ・ヒアリングを行う際には、対象者に意見を聴く目的や意見の取り扱いについて丁寧に説明します。発言したことで何か不利益を被ったり、目的以外には使用しないことを説明します。 ・答えたくない、言いにくい内容は答えなくてもいいことを対象者に伝えます。 実施事例「流山市こども計画策定時のヒアリング調査」  流山市こども計画を策定するにあたり、アンケート調査では把握できないこどもや若者を取り巻く現状を把握するためヒアリング調査を実施した。職員が児童館・児童センターや学童クラブ、こども食堂等を訪問し、こどもや若者に直接ヒアリングを行いました。 ヒアリング項目の例 児童センター 問1:児童センターでは、楽しく過ごせていますか?何が楽しい? 問2:児童センターがもっとこうなったら良いなと思うことはありますか。 居場所(共通) 問3:学校や自宅以外の時間(放課後や休日)はどこで過ごしていますか。 問4:流山市にどのような場所や施設があると良いと思いますか。 問5:今後も、流山市に住み続けたいですか。(今後、流山市に住みたいですか。) 悩み・相談(共通) 問6:悩みごとはありますか。ある場合、誰に相談していますか。 【保護者、親族、友人、行政の相談員、相談相手はいない、その他( )】 問7:悩みごとを解決するために、自分自身で何か心掛けていますか。 問8:悩みごとを解決するために、大人や流山市にしてほしいことはありますか。 意見反映(共通) 問9:大人や社会・地域・学校に対して言いたいことはありますか。 問10:市に意見を言ったり、意見を言う機会に参加したいですか。 問11:どのような方法であれば意見を言いやすいですか。 将来(共通) 問12:将来の夢は何ですか。 吹き出しコメント ヒアリング項目を事前に整理する ヒアリング対象施設の職員に質問内容に問題が無いか確認していただいた 吹き出しコメント終わり ヒアリング項目の例終わり ヒアリング目的の説明チラシイメージ おお見出し こどもや若者のみなさんの意見を聞かせてください おお見出し終わり 流山市では、これからの流山をよりよいまちにするために、あたらしく「流山市こども計画」をつくる取り組みをしています。 この計画をつくるために、こどもや若者のみなさんの意見を聞かせてください。 ・すべて大切な意見だから、どんな意見でも話してください。 ・みんなの意見は、流山市役所の人たちに伝えます。 ・みんなの意見をもとに、流山市がもっといいまちになるための計画づくりにつなげます。 こどもや若者のイラスト3コマの吹き出しコメント 1.もっとこどものいけんを聞いてほしい! 2.公園でポールあそびがしたい! 3.家の近くに友だちと集まれる場所が欲しいなぁ こどもや若者のイラストの吹き出しコメント終わり 流山市子ども家庭部子ども家庭課子ども政策室 でんわ 04-7150-6082 ヒアリング目的の説明チラシイメージ終わり 17頁 手法例3:アンケート 概要 紙媒体やインターネットを活用して意見を聴く手法です。幅広くこどもや若者の意見を聴く際に活用されます。質問に対する選択肢を設定して定量的な意見を把握することや、自由記述欄を設定して多様な意見を聴くことも可能です。 実施のポイント 企画・準備段階 ・意見を聴くこども・若者の年代や属性に応じて、使用する漢字や言葉遣いに配慮します。 ・回答者の負担を考え、長すぎない分量で作成します。 実施段階 ・何の目的でアンケートを実施し、回答がどのように取り扱われるのか分かるようにします。 ・回答者の匿名性を確保します。 実施例「流山市こども計画策定時のアンケート調査」  流山市こども計画を策定するにあたり、こどもや若者を対象にアンケート調査を実施しました。 アンケート票イメージ アンケート票1頁目 流山市こどもの生活状況に関する実態調査 【小学生票】 この調査は、流山市のこどもの生活状況などを調べるための調査で、流山市が実施しています。みなさんの回答をもとに流山市ができることを考えていきますのでご協力をお願いします。 ■回答するときのお願い■ ・この調査の回答は、お子さんが自分で入力してください。 ・名前は、入力しないでください。 ・答えは、 あてはまる番号を選択してください。 ・自分の思う答えを入力してください。まちがった答えや、正しい答えはありません。 ・答えたくない質問に答える必要はありません。 ・あなたが入力した内容をおうちの方や学校の先生が見ることはありませんので、安心して入力しましょう。 【問い合わせ先】流山市役所子ども家庭部子ども家庭課子ども政策室 電話 04-7150-6082 FAX 04-7158-6696 メール kosodate@city.nagareyama.chiba.jp アンケート票2頁目 この調査は、流山市が実施しています。 この調査についてご質問がある場合は、流山市へお問い合わせください。 【問い合わせ先】 流山市役所子ども家庭部子ども家庭課子ども政策室: 電話 04-7150-6082 (月曜から金曜:9時から17時) FAX 04-7158-6696 メール kosodate@city.nagareyama.chiba.jp 心配なことや悩みがある場合は、ひとりで悩まず、いつでも相談してください。 嫌なこと、困ったこと、不安な気持ち、どんなことでも話してください。 みなさんの思いを受け止め、良い状況になるよう一緒に考えます。 【相談先】 ●スクールカウンセラー:電話 04-7150-8390 (流山市教育研究企画室) 注意書き スクールカウンセラーは、各小学校にも順次配置されています。 注意書き終わり ●いじめ防止相談対策室:電話 04-7157-1683 (月曜から金曜:9時から16時) (流山市教育委員会 指導課) ●流山市の家庭児童相談室:電話 04-7158-4144(月曜から金曜:9時から17時) ●チャイルドライン:電話 0120-99-7777 (フリーダイヤル) 吹き出しコメント ・ふりがなを振る ・答えたくない質問に答える必要が無い旨や回答者の匿名性が確保されることを明記 ・調査内容に関連する相談窓口を記載 吹き出しコメント終わり アンケートイメージ終わり 18頁 4.意見を反映する ●意見をどう反映するか検討し、こども・若者に説明する準備をする  意見を反映する際には、実現可能性、予算や期間、体制等の制約を考慮する必要があります。そのため、全ての意見を反映することは困難な場合があります。 こども・若者の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮することが重要です。  こどもや若者の意見を聴くこと自体が目的となってしまうことや、大人の望む形で意見が組み替えられてしまうことがあります。形式的な意見聴取は、「意見を言っても無駄だった」というこども・若者の失望を招き、意見を表明する意欲をそいでしまうため、最も避けなければなりません。 5.フィードバックする ●意見をどのように受け止め、検討し、反映するか丁寧にフィードバックする  意見を聴きっぱなしにせず、意見をどのように受け止め、検討し、どのように反映するかをこども・若者に丁寧にフィードバックします。意見を反映することが難しい場合は、反映することが出来ない理由を分かりやすく説明します。  フィードバックは意見を聴いたこども・若者自身に伝えることや、意見聴取に協力してくれた施設職員を経由するなどして行います。  フィードバックは一方的に行うのではなく、意見を聴いたこども・若者がフィードバック内容に対し、質問や意見を言うことができる場を設けることも有効です。 文書の作成途中、以下は構成案メモ ★実施事例:流山市こども会議 ふりかえり会 12月末にこども会議のフィードバックの場として、ふりかえり会を実施予定のため、実施後 その内容を盛り込みます。(具体例を用いて、フィードバックのポイントを整理します) 構成案メモ終わり 19頁 3 こども・若者の意見表明・参加を推進するために 文書の作成途中、以下は構成案メモ ★こどもの権利の視点から行う事業評価内容を盛り込む予定です。 こどもの権利の視点から行う事業評価 ・評価対象事業 ・評価項目 ・評価手順 構成案メモ終わり 4 参考資料 ・子どもの権利条約 ・こども基本法 ・こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン ~こども・若者の声を聴く取組のはじめかた~ (こども家庭庁 令和6年3月作成) ・子どもの社会参画のよりどころとなる指針(名古屋市子ども青少年局 令和4年5月23日作成) ・子どもの意見表明・参加に関する手引き(中野区子ども教育部子ども・教育政策課 令和6年3月作成) ・安心安全な子ども参加のための実践事例集~特に自治体において子ども参加を進めるために ~(公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 令和6年7月12日発行) 資料2-3終わり