生物多様性ながれやま戦略第三期(案)の概要 テキスト版 1 戦略の位置づけ(6ページ) 生物多様性基本法第13条の規定に基づき策定するもので、上位計画である第3次流山市環境基本計画と整合を図ります。 生物多様性ながれやま戦略第三期(以下「第三期戦略」といいます。)の期間は、令和8年度から概ね5年間とします。 2 戦略の理念等(7ページ) (1)戦略の理念 オオタカがすむ森のまちを子どもたちの未来へ (2)目標 多くの生きものが生息・生育する多様な環境〜水と緑の回廊による生態系ネットワークの構築〜 (3)基本方針 基本方針A 生物多様性の保全・回復 基本方針B 生物多様性の持続可能な利用 基本方針C 環境教育・環境学習機会の創出 基本方針D 基盤情報の整備・充実 3 生物多様性ながれやま戦略第二期の実績と評価(10〜13ページ) (1)目標等が達成できたもの(抜粋) ア 「モニタリング調査結果報告書第3版」の作成 イ 稲荷神社裏の谷津(大畔の森)の保全と市民団体への維持管理の委託 ウ 生物多様性シンポジウムの毎年実施 エ 生物多様性に関する情報や啓発物の案内 (2)目標等が達成できなかったもの(抜粋) ア 生活排水対策における目標値の達成 イ GISやインターネットを利用した生物多様性情報の公開の 実施 4 重点地区・拠点のすがた(14〜32ページ) 5地区13拠点の重点地区・拠点におけるモニタリング調査の実施状況や確認できた生物などを表にまとめたものです。 場所によっては、環境省レッドリストに掲載されている生物が確認されています。 【参考】市野谷の森(通称:おおたかの森)における状況(抜粋) 多様性評価結果 市の鳥であるオオタカの生息が確認される市内有数の森林です。一定の希少種数が確認されているが、伸びているとは言えず、今後も生育環境の整備が必要です。 環境タイプ 森林 湿地 草地 モニタリング調査データ 調査項目 現在 2016年〜:3項目(鳥・チョウ・ニホンアカガエル) 過去 2011〜2012年:3項目(植物・鳥・チョウ)2013〜2014年:4項目(植物・鳥・チョウ・ニホンアカガエル)2015年:2項目(鳥・チョウ) 鳥類 2018年確認種数 繁殖期20 越冬期20 環境省希少種1 千葉県希少種7 2019年確認種数 繁殖期17 越冬期23 環境省希少種1 千葉県希少種7 2020年確認種数 繁殖期11 越冬期25 環境省希少種1 千葉県希少種6 2021年確認種数 繁殖期21 越冬期20 環境省希少種1 千葉県希少種4 2022年確認種数 繁殖期16 越冬期16 環境省希少種1 千葉県希少種4 2023年確認種数 繁殖期17 越冬期19 環境省希少種1 千葉県希少種6 2024年確認種数 繁殖期18 越冬期18 環境省希少種1 千葉県希少種4 2018年から2024年までに確認できた環境省希少種 オオタカ(準絶滅危惧種) 2018年から2024年までに確認できた千葉県希少種 キビタキ、コチドリ、アカゲラ、オオタカ、カワセミ、センダイムシクイ、ノスリ、ホオジロ、ミソサザイ、カケス、クロジ、ツミ、ヒバリ チョウ類 2018年確認種数 39 千葉県希少種4 2019年確認種数 41 千葉県希少種5 2020年確認種数 41 千葉県希少種3 2021年確認種数 42 千葉県希少種6 2022年確認種数 40 千葉県希少種4 2023年確認種数 41 千葉県希少種6 2024年確認種数 41 千葉県希少種4 2018年から2024年までに確認された環境省希少種 該当なし 2018年から2024年までに確認された千葉県希少種 オオチャバネセセリ、ヤマトシジミ、アカシジミ、ウラナミアカシジミ、コムラサキ、ゴマダラチョウ、ミズイロオナガシジミ、ミヤマチャバネセセリ ニホンアカガエル 2018年卵塊数 142 2019年卵塊数 64 2020年卵塊数 261 2021年卵塊数 605 2022年卵塊数 776 2023年卵塊数 386 2024年卵塊数 296 担保・制約性評価結果 県立公園は令和12年度まで、近隣公園は令和7年度末まで整備事業が行われます。整備が完了すれば、さらに市民が立ち入りやすくなることが見込まれます。保全の取り組みにあたり、大部分が千葉県の管轄になるため、協議が必要となります。 地権者 公有地 所管 全体面積…24.1ha 県立市野谷の森公園(18.5ha)⇒千葉県柏土木事務所公園街路課 市野谷の森西近隣公園(2.6ha)・市野谷の森東近隣公園(3.0ha)⇒流山市役所みどりの課 5 第三期戦略の施策と目標(33〜41ページ) (1)拠点の追加(13拠点から14拠点に増加) 東深井地区公園を拠点に追加 (2)重点プロジェクト(抜粋) 基本方針A 生物多様性の保全・回復 重点プロジェクト T モニタリングのデータ収集・分析・評価 市民団体等との協働により、動植物の生育調査を行います。目標等 2031(令和13)年度までにモニタリング調査結果をまとめ評価します。 重点プロジェクト U モニタリング調査の評価結果に基づく活用 モニタリング調査の評価結果に基づき、活用方法を検討します。目標等 Tで評価した内容を元に、活用方法を検討し、次の戦略見直し等に反映します。 重点プロジェクト V モニタリング調査員の募集及び里山ボランティア講座の開催  モニタリング調査員の募集や里山ボランティア養成講座を開催し、人材の育成に努めます。目標等 モニタリング調査員の募集を適宜行い人材確保に努めます。里山ボランティア養成講座は年1回以上開催します。 重点プロジェクト W 里山における県や関係諸団体との連携 県や市民団体など、関係諸団体と連携により、里山の保全に努めます。目標等 県や市民団体などと協働・協力するとともに、市の施策への協力を求めます。 重点プロジェクト X 河川における国や県、流域自治体との連携 手賀沼水環境保全協議会や自然と人を育む地域づくり推進協議会などとの連携により、生態系に配慮した川づくり、水量、水質の保全や改善に努めます。目標等 手賀沼水環境保全協議会や自然と人を育む地域づくり推進協議会などと協働・協力するとともに市の施策への協力を求めます。 重点プロジェクト Y 生活排水対策 河川に流入する生活排水対策を推進します。(公共下水道及び合併処理浄化槽の普及による浄化対策など) 目標等 下記BOD(※)を2026 (令和8)年度までに維持もしくは達成を目指します。大堀川:2.6mg/L以下を維持利根運河:3mg/L以下を達成 坂川:1.8〜1.9mg/L以下を維持 重点プロジェクト Z 外来種による影響の抑制  在来種の保全のため、特定外来生物の防除を行います。目標等 市民、土地の所有者や管理者、市民団体、行政等が協力して特定外来生物の防除を行います。また、市内で確認されている特定外来生物に関する情報をホームページ等を通じて発信していきます。 基本方針B 生物多様性の持続可能な利用 重点プロジェクト T 市内の緑化 まちなか森づくりプロジェクトやグリーンウェイブ活動等を実施します。目標等 1年間に500本以上の植樹を目指します。 重点プロジェクト U 連続した緑の創出 流山グリーンチェーン戦略推進による緑化面積の増加に努めます。 目標等 開発の事前協議において、事業者にグリーンチェーン認定制度を周知し、敷地面積の12%以上を目指します。 重点プロジェクト V 里山・谷津環境の保全・再生 古間木地区について、可能な範囲で自然環境の保全と市民が自然と親しめる場としての両立を検討します(※1)。(※1)都市計画道路3・4・11野々下思井線や病院立地予定地、公益性の高い事業区域については保全の対象外とします。 目標等 環境保全団体や有識者等と手法を検討します。 重点プロジェクト W 近隣大学との連携 大学と連携した保全活動を進めます。 目標等 東京理科大学の理窓会記念自然公園の保全について連携します。 基本方針C 環境教育・環境学習機会の創出 重点プロジェクト T 生物多様性関連イベント等の実施 市民に対し、生物多様性の大切さ、おもしろさを啓発するためのイベントを実施すると共に事業者の意識醸成となる機会を提供します。また、子どもたちには、学習機会を提供し生物多様性の普及啓発に努めます。目標等 毎年1回以上実施します。子どもたちへの学習機会の提供は、計画期間中に方向性を決め、学習機会を設けます。 基本方針D 基盤情報の整備・充実 重点プロジェクト T 生物多様性情報コーナーの拡充 本市の生物多様性に関する情報を窓口やホームページ等において公開します。目標等 生物多様性に関する情報を環境政策課窓口に掲示すると共に、ホームページやSNSを利用した生物多様性情報の整備を実施 します。 6 推進体制・進行管理(42〜44ページ) (1)推進体制 ア 生物多様性ながれやま戦略モニタリング調査市民会議の開催 イ 市と国・県・近隣自治体の連携 ウ 市民、事業者、市民活動団体、大学等の協力 (2)進行管理 ア 重点プロジェクト 年に1度、進捗状況を確認します。 イ 環境白書による進捗管理・公表 年に1度、「流山市環境白書」を作成・公表しており、今後も実施します。 ウ 戦略の見直し 令和8年度から概ね5年後にモニタリング調査結果を評価し、自然状況や社会状況等から、必要に応じて見直しを行います。 以上で、生物多様性ながれやま戦略第三期(案)の概要テキスト版を終了します。