第1回流山市こどもの権利部会 参考資料5 中野区子どもの意見表明・参加に関する手引き 子どもの意見表明・参加に関する手引き【第1版】 令和6年3月中野区子ども教育部子ども・教育政策課 はじめに 区は、区に関わるすべての人が子どもの権利を尊重する意識を持ち、それぞれの生活や活動に生かすことにより、「児童の権利に関する条約(以下「子どもの権利条約」といいます。)」を実現する子どもにやさしいまちづくりを推進するため、令和4年3月に「中野区子どもの権利に関する条例」(以下「条例」といいます。)を制定し、同年4月1日に施行しました。 条例では、子どもの権利の中でも最も大切であると考えられている「子どもの意見表明・参加」について、区はその機会を確保するために必要な制度を設けるよう努めることや、子どもが必要な情報を得ることができるよう努めること、子どもの意見を尊重することなどを規定しています。 また、令和4年6月に成立したこども基本法(令和5年4月施行)においても、年齢や発達の程度に応じた子どもの意見表明の機会の確保及び子どもの意見の尊重が基本理念として掲げられるとともに、子ども施策の策定等に当たって子どもの意見の反映に係る措置を講ずることを国や地方自治体に対し義務付ける規定が設けられました。 子どもは、一人の区民であると同時に、子どもにやさしいまちをつくるためのパートナーです。誰一人取り残すことなく、子ども一人ひとりの意見や言葉にならない思いを尊重する必要があります。 この手引きは、区政運営において子どもの意見表明・参加の取組を進めていくにあたり、その考え方や子どもの意見の聴き方、手法などをまとめ、各部署が取組を行う際の参考としていただくことを目的として作成しました。 職員の皆様には、子どもの意見表明・参加について理解を深めるとともに、これまでの業務や事業を子どもの視点で見直したり、子どもの視点を取り入れた取組の実施を検討したりしていただくなど、区政運営における子どもの意見表明・参加の推進に向けて取り組んでいただきたいと思います。 さらに、区政にとどまらず、家庭、学校、地域など、日常のあらゆる場面で子どもの意見表明・参加が保障されるよう、区はその考え方を広め、仕組みづくりや機会の確保に向けた取組を進めていきます。 目次 第1章 子どもの意見表明・参加の考え方 1 なぜ子ども参加が必要か 1頁 2 子どもの意見表明・参加とは 2頁 第2章 子どもの意見表明・参加の進め方 1 子どもの意見表明・参加のプロセス 6頁 2 意見を聴く代表的な手法とそれぞれの留意点 10頁 第3章 区政運営における子どもの意見表明・参加 1 区の取組等に関する子どもの意見表明・参加 13頁 2 子どもの意見表明・参加の具体的事例 17頁 参考資料 1 区の取組等に関する子どもの意見表明・参加の事例(一覧) 21頁 2 中野区子どもの権利に関する条例 28頁 目次終わり 1頁 第1章 子どもの意見表明・参加の考え方 1 なぜ子ども参加が必要か ○ 区は、区民一人ひとりが地域のまちづくりの主役として自治を営むこととともに、区民の参加により区政を運営していくことを自治体運営の基本とし、平成17年3月に「中野区自治基本条例」を制定しました(平成26年に改正)。区政への提案や、区の計画策定等における意見交換会などの区民参加は、子どもの参加を排除するものではありません。 ○ 子どもは、一人の区民であると同時に、子どもにやさしいまちをつくるためのパートナーであることから、子どもに関する様々な取組への子どもの参加の機会を確保し、子どもの意見を施策の推進や施設の運営に反映していくことは必要不可欠です。 ○ 子どもに関係のある施策について子どもの意見を聴くことで、子どもの状況やニーズをより的確に踏まえることができ、施策がより実効性のあるものになります。 ○ また、子どもにとって、自らの意見が十分に聴かれ、尊重され、反映されていく経験は、子どもの自己肯定感や自己効力感、主体的にまちづくりに関わる意識(主権者意識)につながっていきます。 ○ さらに、子どもには、大人とは違う視点や発想があります。子ども自身が中野区に住んでいてよかったと思えるような場面をつくっていくこと、中野区民としての一員であることを実感できることが、子どもの新しい視点や発想を生み出し、まちをよりよいものにしていくことにつながります。 ○ 区政にとどまらず、家庭、学校、地域など、日常のあらゆる場面で子どもの意見表明・参加が保障されるよう、区が子どもの意見表明・参加の取組を推進し、発信することが重要です。 2頁 2 子どもの意見表明・参加とは 2-1 中野区子どもの権利に関する条例 条例では、子どもの意見表明・参加に関して以下のとおり規定しています。 (基本理念)  第3条 子どもの権利の保障は、次に定める考え方を基本理念とします。 (2) 子どもは、その意見、考え、思い(以下「意見等」といいます。)を表明することができ、自分に関係あることについてその意見等が尊重されること。 (子供の意見等の表明および参加)  第13条 区は、子どもが自分の意見等を表明し、参加する機会を確保するために必要な制度を設けるよう努めるものとします。 2 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもの意見等の表明と参加をうながすため、子どもがその意味や方法について学び、必要な情報を得ることができるよう努めるものとします。 (あらゆる場面における権利の保障) 第9条 子どもは、家庭、育ち学ぶ施設および団体の活動、地域社会等あらゆる場面において、特に次に定める権利が保障されます。 (4) 自分の意見等を表明し、それが尊重されること。 2 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもの意見等を尊重するとともに、その意見等がどのように尊重されているかを子どもに分かりやすく説明するよう努めるものとします。 3 区は、このもの権利を保障するため、必要な取組を行うものとします。 条例終わり ○ 条例は、子どもの意見表明・参加の機会を確保するために区が必要な制度を設けるよう努めることや、子どもが必要な情報を得ることができるよう努めること、子どもの意見を尊重することなどを規定しています。 ○ 子どもも区民の一員であり、大人と同様に意見を表明することができ、その意見が尊重されることが求められます。 ○ 子どもの意見表明・参加は、子どもの権利の中でも最も大切であると考えられており、その権利を保障するための取組を推進していく必要があります。 3頁 2-2 こども基本法 令和4年6月に成立し、令和5年4月1日にこども家庭庁の設置とともに施行されたこども基本法では、子どもの意見表明・参加に関して以下のとおり規定されています。 (基本理念)  第3条 こども施策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。 3 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係するすべての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。 4 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その自然の利益が優先して考慮されること。 (こども施策に対する子ども等の意見の反映)  第11条 国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。 こども基本法終わり ○ こども基本法は、年齢や発達に応じた子どもや若者の意見表明・社会参画の機会の確保と子どもや若者の意見の尊重を基本理念として掲げており、子どもや若者の意見を施策に反映するために必要な措置を講じることを国や地方自治体に対して義務付けています。 注目ポイント:義務付けています。 こども基本法の中で唯一「努力義務」ではなく「義務」として規定されています。 注目ポイント終わり 4頁 2-3 子どもの「意見」とは 子どもの権利条約第12条は、年齢を制限する考え方ではなく、まだ言葉で自分の意見、考え、思いを表現できない年齢の子どもであっても、表情や身振り、遊びなどを通じて、自分の気持ちや考え、望みを大人に伝えていることを前提としています。したがって、子どもの年齢を問わず、子どもの表情や身振り、遊びなどの非言語的コミュニケーションを通じて、言葉では表現されない子どもの気持ちや望みを受け止め、尊重していくことが重要です。 脚注 子どもの権利条約第12 条: 第1項「締約国は、自己の見解をまとめる力のある子どもに対して、その子どもに影響を与えるすべての事柄について自由に自己の見解を表明する権利を保障する。その際、子どもの見解が、その年齢および成熟に従い、正当に重視される。」 第2項「この目的のため、子どもは、とくに、国内法の手続規則と一致する方法で、自己に影響を与えるいかなる司法的および行政的手続においても、直接にまたは代理人もしくは適当な団体を通じて聴聞される機会を与えられる。」(国際教育法研究会訳) 脚注終わり 2-4 日常的に保障する 子どもの意見表明・参加は、一時的に、また形式的にその機会を用意するだけでは保障したことになりません。子どもの意見表明・参加にあたっては、必要な情報を事前に子どもに分かりやすい表現で共有すること、子どもが自発的に参加していること、子どもが意見表明しやすい環境を整えること、子どもの意見をその後どのように反映させたか子どもにフィードバックすることなどを、子どもに関わるあらゆる場面で日常的に保障していく仕組みを用意する必要があります。 2-5 正当な考慮と繁栄 子どもの意見を聴くことは、子どもの言いなりになることではありません。子どもの意見は正当に考慮され、その反映については、施策の目的や子どもの年齢、発達段階、実現可能性、予算や人員などの制約も考慮しつつ、子どもの最善の利益を実現する観点から判断する必要があります。子どもの意見を反映することが難しい場合は、一度意見を受け止めた上で、できない理由を伝えるなど、子どもへの丁寧な説明や十分な対話が必要です。 5頁 2-6 参加のあり方 アメリカの心理学者ロジャー・ハートが提唱した「参加のはしご」の考え方では、子どもが社会に参加する段階を8つに分け、「あやつり」「お飾り」「見せかけ」の参加はそもそも参加ではなく、4段目の「役割を与えられ情報を受ける」からが参加であり、段を上がるごとに子どもの参加の度合いが高まり、8段目は「子どもが着手し、大人とともに決定する」とされています。これは常に8段目で子ども参加を実践しなければならないということではなく、状況に応じて適切に参加のあり方を選択していく考え方が重要です。 「参加のはしご」の挿絵 引用元は、Hart, R. (1992), Children’s Participation : from Tokenism to Citizenship, Florence, UNICEF Innocenti Research Centre はしごの1段目から (非参加)のはしご 1段目.あやつり 2段目.お飾り 3段目.見せかけ (参加の度合い)のはしご 4段目.役割を与えられ、情報を受ける 5段目.相談され、情報を受ける 6段目.大人が着手し、子どもとともに決定する 7段目.子どもが着手し、大人に指導をうける 8段目. 子どもが着手し、大人とともに決定する 挿絵終わり 6頁 第2章 子どもの意見表明・参加の進め方 1 子どもの意見表明・参加のプロセス ○ 子どもの意見表明・参加においては、子どもの年齢や発達段階、特性に応じた配慮を行い、子どもにとって最も善いことは何かを判断した上で取り組む必要があります。 ○ この章では、子どもの意見の聴取からその反映までの流れに関して、各段階における考え方や取組のポイントを示しています。これを原則としつつ、聴く内容や子どもの成長・発達段階などに応じて、工夫しながら無理のない方法で進めていくことが大切です。 <意見聴取から反映までの流れ>の段階図 Step1 意見を聴く前の準備 Step2 意見の聴取 Step3 意見の反映 Step4 結果のフィードバック 流れの段階図終わり Step1 意見を聴く前の準備 1-① 十分な情報提供 ・ 子どもに意見を聴くときは、何のために意見を聴くのか、聴いた意見がどのように活かされるのかなど、意見を聴く目的や子どもの役割等を子どもに分かりやすく、丁寧に伝えることが重要です。 ・ 子どもが意見を求められたときに、それに対して十分に意見を表明できるよう、子どもに分かりやすい情報提供をおこなったり、学習の機会を確保したりする必要があります。 ・ 意見を聴くにあたり、子どもには権利があること、中でも意見を表明する権利があることを子どもにしっかりと伝えることが大切です。子どもが悩みや不安を抱えている場合も想定し、相談できる場所や子どもの居場所をあわせて案内するなどの工夫も必要です。 7頁 1-② 意見を聴くテーマの設定 ・ 子ども参加は、子どもが個々に持っている知識や能力、経験、情報、洞察力などを生かせるものでなければなりません。子どもが持っている知識や能力、経験などを生かせるよう、子どもの生活やコミュニティに関連したテーマ設定を行うことが重要です。 ・ 子どもへの意見聴取は、大人の都合で行うものではありません。大人が聴きたいテーマについてのみ聴くのではなく、子どもが主体的にテーマを設定する機会を確保するなど、テーマ設定自体に子どもが参加できるようにすることも重要です。 Step2 意見の聴取 2-① それぞれの状況に応じた配慮 ・ 子どもの意見を聴く際は、子どもの年齢や発達段階、特性に応じた配慮を行う必要があります。 ・ 病気や障害、日本語以外が母語である場合や、外国にルーツのある子ども、LGBTQの子どもなど、地域には多様な個性や背景を有する子どもがいます。自分の思いや意見を言葉や態度で表出することに困難がある子どもたちに対して、それぞれの状況に応じた配慮を行う必要があります。 2-② 多様な参画機会・方法 ・ 人前で話すことが得意な子どももいれば、意見を言えない、言いづらい、緊張してしまう子どもや自分の意見を言語化することが苦手な子どももいます。対面、アンケート、WEB(オンライン)、SNSなど、様々な手法の選択肢を用意して子どもの思いや意見を受け止める必要があります。 ・ 意見表明・参加の機会は、その存在や方法が子どもに認知されなければ機会が確保されたことになりません。ホームページ等による周知の他、子どもの生活や活動の場に出向く、子どもを支援する団体等を通じた周知を行うなど、多様な手段やルートで子どもへの周知広報を行うことが大切です。 2-③ 子どもが安心して意見を表明するために ・ 子どもの意見表明・参加は権利であり、義務ではありません。子どもの意思や判断で「話したくないことは話さなくてよいこと」、「いつでも中断できるこ 8頁 と、中断しても何ら不利な状況には置かれないこと」を子どもにきちんと伝える必要があります。 ・ 子どもは、大人からの評価を気にしていたり、「正しい意見を言わなくてはいけない」といったプレッシャーを感じたりしている場合があります。そうした不安や恐怖を感じる必要はないということ、どんなことを話しても良いということ、秘密は守るということを言葉で伝える必要があります。 ・ 会場を利用する場合は、子どもにとって使いやすい設備であるか、安全・安心は確保されているか等を確認する必要があります。 2-④ 意見を表明しやすい雰囲気・環境づくり ・ 子どもにとって参加することが楽しいと思えるような配慮をすることが重要です。子どもがリラックスできて、居心地が良いと感じる場所で行うことや、おやつや飲み物を用意するなどの工夫が求められます。 ・ 話を聴く際は、腕組みや足組みをしない、きちんと体を向き合わせる、視線を合わせて同じ目線で話を聴くなど、子どもに不安や恐怖を感じさせないよう、話を聴くときの態度や表情にも気をつけたり、聴くタイミングに注意して、子どものペースで待ったりすることも大切です。 ・ 子どもが意見や本音を言いやすいよう、ファシリテーターを活用する方法もあります。 2-⑤ 意見の尊重 ・ 子どもの意見は、尊重して扱われなければなりません。前提を覆す意見にもまずは耳を傾けます。大人が考えつかなかったようなアイデアに対して、否定せず受け止める柔軟性が大人に求められます。 ・ 子どもの気持ちや思いの表現方法は言葉だけに限らず、絵、ダンス、表情、身振り・手振りなど、あらゆる形態があります。様々な形で表出される子どもの思いや気持ちを受け止め、尊重することが重要です。 ・ 子どもも区民であり、大人とともにまちをつくるパートナーです。子どもを一人の人間として、また区民の一員として尊重し、特別扱いするのではなく、対等な意見として扱うことが大切です。 9頁 Step3 意見の反映 3-① 施策への反映 ・ 子どもの意見の施策への反映については、施策の目的等を踏まえ、子どもの年齢や発達段階、実現可能性、予算・人員の制約等を考慮した上で、子どもの最善の利益を実現する観点から判断する必要があります。 ・ 判断の結果として、子どもの意見とは異なる結論が導かれることはあり得ます。子どもに対しては、聴取された意見がそのまま全て反映されるということではなく、子どもの最善の利益を実現する観点から、反映の是非や内容を検討すること、施策の決定や実現には時間がかかる場合があることなどを、あらかじめ、分かりやすく伝えておく必要があります。 Step4 結果のフィードバック 4-① 結果のフィードバック ・ 意見を聴きっぱなしにせず、聴いた意見をどのように受け止め、どう反映させたか、意見が反映されなかった場合はその理由等を子どもに分かりやすい形でフィードバックすることが重要です。 ・ 単なる結果や決定の理由のみをフィードバックするのではなく、大人が悩んだ過程や決定に至るまでのプロセスをあわせて伝えたり、どうしたら良いかを子どもと一緒に考えたり悩んだりする場を作ることも有効です。 4-② 実施後の振り返り ・ 意見を聴いた後は、子ども自身や聴いた大人で振り返りを行い、気づきや問題点を整理し、取組の改善につなげていくことが重要です。 10頁 2 意見を聴く代表的な手法とそれぞれの留意点 ここでは、子どもの意見を聴く代表的な手法として3つの方法を例示しますが、子どもの意見を聴くには様々な手法があります。場面や子どもの年齢・発達に応じて、都度適切な手段を検討・選択することが重要です。 なお、子どもは、日常の中で思いや気持ちをつぶやいています。長く子どもと過ごす場合は、以下に記載した手法により改まった場面で聴く意見だけではなく、日頃の生活の中で子どもから出てくるつぶやきを拾い上げて聴くことが大切です。 方法例1:【ワークショップ】 概要 ・参加者がテーマについて学び、意見を出し合う中で、子どもからの意見を聴く。 ・趣旨やテーマについて説明後、グループワーク形式で作業やディスカッションを行い、意見をまとめる。 留意点やポイント ・子どもの状況や学校行事等を考慮した上で、子どもが参加しやすい時期や時間帯、場所を設定すること。 ・会場を利用する場合は、子どもにとって使いやすい設備であるか、安全・安心は確保されているか等を確認すること。 ・アイスブレイクを行う、会場内の飾り付けを行う、ファシリテーターを配置するなど、子どもがリラックスできて、話しやすい環境づくりを行うこと。 ・開催時間が長い場合には、休憩を多くとることや、長時間の議論で疲労したときには、体操やストレッチをして気分転換を入れるなど、子どもが疲れないような配慮をすること。 ・子どもが気軽に参加しやすいよう、時間内において、都合の良い時間に参加できるオープンハウス形式で実施することも有効である。 スナップ写真2枚 1.区内高校での出前授業でワークショップを行っている様子 2.児童館での子ども向け意見交換会の様子 スナップ写真終わり 11頁 方法例2:【ヒアリング】 概要 ・対面などで、直接子どもから意見を聴く。 留意点やポイント ・聴き取った内容を記録するフォーマットを用意し、聴き手による結果の差が生じないよう配慮すること。 ・必要に応じて、施設職員等の子どもの支援者に、ヒアリングの対象となる子どもの選出やヒアリングのサポート等の協力を依頼すること。 ・子どもの本音を引き出すには、本題に入る前に、雑談などを通して子どもと信頼関係を築くことが大事である。雑談の中で本音が出てくることもある。 ・その場では意見が出なくても、後から意見を言いたくなったときに伝える手段や方法を用意することも重要である。 ・複数の子どもからまとめて意見を聴く場合、意見を言えずに埋もれてしまいそうな子どもへの配慮や、周りに同調してしまう子どもの声を拾う工夫(あとで個別に意見を聴く時間を設けるなど)が必要である。 方法例3:【アンケート】 概要 ・紙媒体の調査票やインターネットによる回答で子どもから意見を聴く。 留意点やポイント ・紙媒体、WEB 媒体の両方を活用し、子どもが回答方法を選択できることが望ましい。 ・回答する子どもの年齢に応じて使用する漢字や言葉づかいに配慮すること。 ・回答者の匿名性を担保すること。 ・子どもの負担にならないよう、長すぎない分量で作成すること。 方法例終わり 12頁 【子どもの意見を聴くポイント】 子どもの意見を聴く際は、どのような手法であっても、子どもの年齢や発達段階、個々の性格等に合わせて問いかけ方法や表現方法を工夫することが重要です。 (工夫の例) ・説明を行う際は、子どもが使う平易な言葉を使用する、専門用語はかみ砕いて説明するなど、子どもにやさしい表現を使って説明する。 ・資料を作成する際は、対象年齢に合わせて漢字にふりがなを振ったり、対象年齢別の資料を用意したりする。 ・イラストや写真、動画を活用し、子どもにとって分かりやすく親しみやすい資料を作成する。 子どもにやさしい表現の例 <参考> 中野区子ども総合計画 子ども向け概要版 目標Ⅰ「子どもの権利を保障し、こどものすこやかな成長を支援する」より 大人向け 子どもの権利の普及啓発 子ども向け 子どもの権利の大切さを広めていきます 大人向け 子どもの意見の表明・参加の促進 子ども向け 子どもが意見を言ったり参加したりする仕組みや機会を増やします 大人向け 子どもの居場所づくり、学び・遊び・体験の支援 子ども向け 子どもの居場所や、学んだり、遊んだり、体験したりできる機会を作ります 大人向け 子どもの権利侵害の防止、相談・救済 子ども向け 権利侵害から子どもを守ります 子ども向け資料の例 <参考> 中野区子ども総合計画(素案)子ども向け意見交換会 イメージ画像 周知チラシ 子ども向け資料 イメージ画像終わり 【子どもの意見を聴くポイント】終わり 13頁 第3章 区政運営における子どもの意見表明・参加 1 区の取組等に関する子どもの意見表明・参加 ○ 区は、「中野区自治基本条例」に基づいた区民参加の手続として、①個別意見の提出、②意見交換会、③パブリック・コメント手続の3つを例示しています。これらの区政への提案や区の計画策定等における意見交換会などの区民参加は、子どもの参加を排除するものではありません。 〇 子どもの意見表明・参加の取組については、施策の内容や目的を踏まえて実施を検討する必要がありますが、基本的な考え方は以下のとおりです。 <こども基本法> (こども施策に対する子ども等の意見の反映)  第11条 国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。 <こども基本法>終わり <条例> (子ども会議)  第14条2 区長は、子どもに関する区の計画その他区長が必要と定めることについて、子ども会議に参加する子どもの意見等を求めるものとします。 <条例>終わり 注意書き 「子ども施策」には、子どもの健やかな成長に対する支援や、結婚・妊娠・出産・子育てに対する支援を主たる目的とする施策に加え、教育や雇用環境、小児医療、若者の社会参画や就労支援等、子どもや子育て家庭に関する幅広い施策が含まれると解釈されています。 注意書き終わり ○ 上記を踏まえ、区の取組等に関する子どもの意見表明・参加の対象について、以下のとおり例示します。ただし、例示する対象について統一的な子ども参加の手続を定めるものでなく、個々の施策の目的や内容、子ども参加の熟度等を踏まえつつ、取組を検討してください。 14頁 対象となるものの例を示す。 1「中野区自治基本条例」第14条第1項に該当し、子ども施策に関連するもの (1) 子どもに関連する施策に係る区の計画 (具体例) 子ども・教育を主目的とした領域だけでなく、まちづくりや環境、健康福祉、文化振興など、子どもを対象に含む区の計画や方針など (具体例)終わり (2) 子どもが利用する施設の整備・運営に関すること (具体例) 児童館などの子どもを主な対象とした施設だけでなく、公園・図書館・区民活動センターなど、子どもが利用の対象に含まれる施設の整備・機能・運営など (具体例)終わり 注意書き 上記については、子ども向けの意見交換会やその前段として子どもの意見を聴く場を設けるなど、子どもの意見表明・参加の機会確保について、積極的に検討してください。 注意書き終わり 2 子どもに関連する事業・取組の実施 上記1に当てはまらないものであっても、子どもの参加が見込まれる事業、将来の子どもたちの生活に影響を及ぼす取組などについては、子どもの意見表明・参加の機会確保について、検討してください。 (具体例) ・新規事業の検討や見直しに際して、子どもへのヒアリングやアンケートを行う ・シンポジウム等の場において、子どもが意見をとりまとめ、子ども自身が発表 ・イベントの企画などに関して、子どもの意見を聴く機会を設ける ・パンフレットやWebサイトなどを作成する際に、子どもの意見を聴き、意見を取り入れながら作成する など (具体例)終わり ○上記1・2はあくまで例ですが、子どもに関することについて子どもの意見を聴くことで、子ども自身に「まちを変えることができる」という実感が生まれ、まちへの興味や愛着にもつながります。可能な限り、区の取組等に関する子どもの意見表明・参加に取り組んでください。 15頁 子どもの意見表明・参加の実践の流れ ながれ図 実践の流れの段階を 「1: 実施の検討」、「2: 実施の調整・周知」、「3: 実施」、「4: 意見の反映とフィードバック」 に分けて、留意するポイントを挙げる。 1: 実施の検討 ・ 何を聴くか、意見を施策にどのように生かせるか ・ 対象となる子どもの学年や人数の範囲 ・ ワークショップ、ヒアリング、アンケート等の参加の手法 2: 実施の調整・周知 ・ 実施場所の子どもが利用する施設への協力依頼などの調整 ・ 関係者への協力依頼、子ども向け資料の用意 ・ 多様な手段やルートによるホームページ、SNS、子どもが利用する施設や関係団体を通じた周知などの広報周知 3: 実施 ・ 子どもが参加しやすく、安心して意見を表明しやすい環境・雰囲気づくりや配慮をおこなった上で実施 ・ どのような意見も受け止め、尊重する 注意書き 次ページのチェックポイントもご覧ください。 注意書き終わり 4: 意見の反映とフィードバック ・ 意見の反映については、子どもの年齢や発達段階、実現可能性、予算・人員の制約等を考慮した上で判断 ・ 聴いた意見をどのように受け止め、反映させたか、反映されなかった場合はその理由等をフィードバック ながれ図終わり 16頁 子どもの意見表明・参加のチェックポイント チェックポイント表 チェックポイントの段階を 「意見を聴く前」の段階、「意見を聴くとき」の段階、「意見を聴いた後」の段階に分けて、 段階ごとに、チェックポイント番号、チェックポイント内容の順に表に列挙する。 「意見を聴く前」の段階 チェックポイント:1. 意見を聴く目的や子どもの役割を子どもに分かりやすく伝えている。 チェックポイント:2. 子どもが意見を表明できるだけの十分な情報提供をしている。 チェックポイント:3. 子どもが参加しやすい時期や時間帯、場所を設定している。 チェックポイント:4. 子どもの生活に関連したテーマ設定を行っている。 チェックポイント:5. 実施にあたり、子どもへの十分な広報周知を行っている。 「意見を聴くとき」の段階 チェックポイント:1. 子どもの年齢や発達段階、特性に応じた工夫や配慮を行っている。 例えば、子どもが使う平易な言葉を使用する、子どもに分かりやすく親しみやすい資料を作成するなど。 チェックポイント:2. 対面、アンケート、オンラインのWEB、SNSなど様々な手法を用意している。 チェックポイント:3. 会場を利用する場合は、子どもの安全・安心が確保されているかを確認する。 チェックポイント:4. 子どもの意思や判断で「話したくないことは話さなくてよいこと」、「いつでも中断できること」、また「プレッシャーを感じる必要はないこと」、「秘密は守ること」を伝えている。 チェックポイント:5. 子どもが意見を表明しやすい雰囲気・環境づくりを行っている。 例えば、子どもにとって居心地が良いと感じる場所で実施する、アイスブレイクを行う、ファシリテーターを配置するなど。 「意見を聴いた後」の段階 チェックポイント:1. 聴いた意見をどのように受け止め、反映させたか、反映されなかった場合はその理由等を子どもにフィードバックしている。 チェックポイント:2. 子ども自身や聴いた大人で振り返りを行い、気づきや問題点を整理し、取組の改善につなげている。 チェックポイント表終わり 17頁 2 子どもの意見表明・参加の具体的事例 ここでは、令和3年度から令和5年度に各所管で実施された子どもの意見表明・参加に関する取組を紹介します。今後取組を検討、実施していく上での参考としていただければと思います。 【子ども・教育政策課】の計画策定にあたる子どもへの意見聴取 令和4年度の中野区子ども総合計画の策定にあたる子どもへの意見聴取 ・ 子どもの希望などに合わせながら、乳幼児から高校生まで合計152名を対象としてワークショップ、ヒアリング、アンケートいずれかの形式により実施した。実施においては、子どもに関連する施設や子どもの居場所等で意見を聴くことに加え、個別の支援を必要とする子どもに対して意見を聴取し、結果を計画の内容に反映させた。 ・ 児童館等において、小学生から高校生 合計58名を対象として、中野区子ども総合計画の素案に係る子ども向け意見交換会を実施した。聴取した子どもの意見については、計画(案)に反映させ、また、意見交換会の実施結果の主な意見とそれに対する区の考え方を子ども向けにまとめ、子どもにフィードバックした。 ・ 策定した計画については、「子ども向け概要版」を作成し、計画が子どもにとっても分かりやすいものとなるよう工夫した。 スナップ写真2枚 1.区内保育園で乳幼児にヒアリングを行っている様子 2.子ども総合計画(素案)の子ども向け意見交換会の様子 スナップ写真終わり ポイント 行政計画など、子どもにとってあまり身近でない事柄について意見を聴くときは、特に子どもや子どもの日常生活に関係のあることについて設問を用意して聴くなど、子どもが答えやすい聴き方で工夫する必要があります。 子どもにやさしい言葉に置き換えて説明する、子どもに分かりやすい資料を用意する、子どもが意見を出しやすいような工夫をするなど、子どもにとって分かりやすいということは、誰にとっても分かりやすいということでもあります。子どもにやさしいまちづくりを行うことは、誰にとってもやさしいまちをつくることにつながります。 子ども総合計画(素案)の子ども向け資料イメージ 色々な遊びや体験の機会を作ります 子どもが自由に外遊びをしたり、自然と触れ合ったり、文化や芸術に親しんだりするなど、色々な活動や体験ができる機会や場所を作ります。 考えてみよう! あなたに安心できる居場所はありますか?中野区にどんな居場所があるとよいだろう? 資料イメージ終わり ポイント終わり 18頁 【育成活動推進課】の子ども会議 ハイティーン会議 ・ 中野区在住・在学・在勤の中高生世代が、学校や学年を超えて興味・関心のあるテーマについて議論や調査を行い、意見表明に繋げていくワークショップとして実施している。 ・ 中野区子どもの権利に関する条例第14条に基づく「子ども会議」として、子どもに関する区の計画等について、区がハイティーン会議に参加する子どもに意見を求める。 ・ 令和4年度より、子ども・若者支援を行う NPO 団体に運営を委託し、また、令和4年度に新設された「若者会議」と連動し、より多世代、より地域に密着した会議として、自主的・自発的な活動や地域参加などの具体的取り組みにつなげている。 スナップ写真1枚 令和5年度ハイティーン会議の様子 スナップ写真終わり 【子ども・教育政策課】の子ども相談室の運営における子どもへの意見聴取 令和5年度の子ども相談室の愛称及びキャラクターの選考にあたるワークショップ ・ 子ども相談室の愛称及びマスコットキャラクターの選考にあたり、「愛称・マスコットキャラクター選定メンバー」を募集し、ワークショップを通して子どもの意見を聴き、選考をおこなった。 ・ 決定した愛称・キャラクターは、「子どもの権利の日フォーラムなかの2023」で発表し、作者の表彰をおこなった。 ・ ワークショップでは、決定した愛称・キャラクターを活用した普及啓発についても検討を行い、子どもからノベルティグッズ案について意見を聴取した。 ・ 実施にあたっては、会場内の飾り付けをおこなったり、アイスブレイクをおこなったりした他、年齢の近い大学生に各グループ2、3名にサポートで入ってもらい、子どもが リラックスして意見を表明できる雰囲気づくりをおこなった。 スナップ写真2枚 1.ワークショップの様子 2.子どもたちの選考により決定した子ども相談室 「ポカコロ」とマスコットキャラクター「だんごーず」 スナップ写真終わり 19頁 【まちづくり計画課】のまちづくりにおける意見聴取 令和5年度の西武新宿線沿線まちづくりにおける出前授業 ・ 子どもにまちづくりを身近に感じてもらい、子どもから直接意見を聴くため、まちづくり整備方針の対象地域内にある小学校の小学6年生 合計250名で出前授業をおこなった。 ・ 3つのテーマの「困っているところ、改善してほしいところ」、「まちにどんな場所や施設がほしいか」、「将来どんなまちになってほしいか」について子どもに考えてもらい、合計1,786 件の意見を聴取した。 ・ 一人ひとりの子どもから多くの意見を出してもらうために、子どもたちに意見を書き出してもらった。 ・ 子どもからの意見は、「まちづくり整備方針」等の計画へ反映していく。 スナップ写真1枚 出前授業の様子 スナップ写真終わり 出前授業「自分たちのまちを、考えてみよう」の資料 学校や野方駅の周りを思い浮かべながら、 3つのテーマについて考えてみよう ① 困っているところ、改善してほしいところ ② まちにどんな場所や施設がほしいか ③ 将来どんなまちになってほしいか 出前授業の資料終わり 20頁 参考資料 21頁 区の取組等に関する子どもの意見表明・参加の事例一覧表 全部で、7頁、48事例ある、子どもの意見表明・参加の事例を一覧表にまとめている。 令和5年度調査時点の予定を含む令和3年度から令和6年度の実施分について、 事例種別:【子どもに関連する施策に係る区の計画についての事例】を7事例、 事例種別:【子どもに関連する事業・取組についての事例】を22事例、 事例種別:【学校や子ども関連施設、子どもも利用する施設の整備・運営についての事例】を19事例、を述べる。 事例種別ごとに、それぞれの事例を、ナンバー、取組事例、内容、対象となる子どの年齢・人数・学校等の情報、予定を含む実施年度、部局名、課名の順に述べる。 事例種別:【子どもに関連する施策に係る区の計画についての事例】 ナンバー:1  中野区実施計画策定にあたる子どもへの意見聴取  内容:中野区実施計画策定にあたり、ハイティーン会議メンバーへ意見聴取を実施  対象: 中学生、高校生(15名程度) 実施年度:令和5年度  企画部 企画課 ナンバー:2  中野区教育大綱の改定にあたる「生徒会と区長の意見交換会」  内容:中野区教育大綱の改定にあたり『私たちのまち、これからの教育について』をテーマに「生徒会と区長の意見交換会」を実施  対象: 区立中学校生徒会(15名) 実施年度:令和4年度  企画部 企画課 ナンバー:3  中野区文化芸術振興基本方針策定にあたる子どもへの意見聴取  内容:中野区文化芸術振興基本方針策定にあたり、子どもへのヒアリングを実施(中野東図書館ティーンズルーム)  対象: 高校生(9名) 実施年度:令和4年度  区民部 文化振興・多文化共生推進課 ナンバー:4  子ども総合計画の策定にあたる子どもへの意見聴取  内容:子ども総合計画の策定にあたり、子どもへの意見聴取を実施。実施内容は以下のとおり  1 ワークショップ、ヒアリング、アンケート形式による意見聴取  2 子ども総合計画素案に係る子ども向け意見交換会(児童館2館、中野東図書館ティーンズルーム)  3 子ども総合計画素案に係る子ども会議(ハイティーン会議)への意見聴取  対象:  1 乳幼児から高校生(152名)  2 小学生から高校生(58名)  3 中学生、高校生(10名) 実施年度:  1 令和2年度から令和4年度  2 令和4年度  3 令和4年度  子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:5  中野区教育ビジョン(第3次)の改定に向けたアンケート調査  内容:中野区教育ビジョン(第3次)の改定に向けたアンケート調査を実施(Googleフォームのアンケートページより無記名回答)  対象: 区立小中学校の児童生徒(2,687件) 実施年度:令和4年度  教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:6  中野区児童館運営・整備推進計画策定にあたる子どもへの意見聴取  内容:中野区児童館運営・整備推進計画策定にあたり、計4回、子どもを対象とした意見交換会を児童館等で実施(児童館3館、中野東図書館ティーンズルーム)  対象: 小学生(74名)、中学生(12名)、高校生(7名) 実施年度:令和5年度  子ども教育部 子ども・教育政策課 育成活動推進課 ナンバー:7  中野区地域福祉計画、中野区スポーツ・健康づくり推進計画及び中野区障害者計画の改定にあたる子ども向け意見交換会  内容:中野区地域福祉計画、中野区スポーツ・健康づくり推進計画及び中野区障害者計画の改定にあたり、子ども意見交換会を実施(中野東図書館ティーンズルーム)  対象: 中学生、高校生(7名) 実施年度:令和5年度  健康福祉部 福祉推進課 22頁 事例種別:【子どもに関連する事業・取組についての事例】 ナンバー:8  区民と区長のタウン ミーティング  内容:区民と区長のタウンミーティングの一環として、学校等を会場として子どもたちから区政に対する意見聴取を実施 1 児童と生徒のタウンミーティング(テーマ:「子どもにやさしいまち」の実現) 2 生徒と区長のタウンミーティング(テーマ:中高生から中野区への提案) 3 児童・生徒と区長のタウンミーティング 4 (仮称)子どもたちと区長のタウンミーティング  対象: 1区立・私立小学校児童(各1校 計145名) 2私立中学校、高等学校生徒 (2校 計40名) 3区立小学校児童、中学校生徒 (2校 計100名程度) 4小学生、中学生(90名程度) 実施年度: 1令和4年度 2令和4年度から令和5年度 3令和5年度【予定】 4令和6年度【予定】 企画部 広聴 ・ 広報課 ナンバー:9 子どもの権利条例制定 にあたる子どもへの意見聴取 内容:子どもの権利条例制定にあたり、以下の方法で子どもへの意見聴取を実施 1 中野区子どもと子育て家庭の実態調査(郵送・Web) 2 区内中学校、高校、国際交流協会等における出前授業 3 紙によるアンケート(区内高等学校、児童館、図書館等) 4 ホームページによるwebアンケート 5 条例素案に係る子ども向け意見交換会(児童館3館) 対象: 1小学4から6年生(3,750名)、中学1から3年生(3,750名) 2中学1から3年生(226名)、高校1から3年生(101名) 3小学生、中学生、高校生 (紙:762名、web:110件) 5小学生、中学生、高校生 (58名) 実施年度: 1令和元年度 2から4、令和2年度から令和3年度 5令和3年度 子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:10  子どもの権利の日事業 における子どもの発表  内容:「子どもの権利の日フォーラムなかの」において、子どもが意見表明する機会を確保するため、以下の取組を実施 1ハイティーン会議のメンバーから、「大人(区)に言いたいこと」を発表 2ハイティーン会議のメンバーにパネリストとして登壇してもらい、「子どもの思い・考え・意見に耳を傾け尊重すること」をテーマに意見表明及び発表 対象: 1中学生、高校生(23名) 2高校生 (1名) 実施年度: 1令和4年度 2令和5年度 子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:11 子どもの権利条例リー フレット作成にあたる 子どもへの意見聴取 内容:子どもの権利に関する条例を周知するためのリーフレットの作成過程において、子どもの意見を聴き、意見を取り入れながら作成 対象: 小学生、中学生(67名) 実施年度: 令和4年度 子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:12 子ども相談室の愛称及 びマスコットキャラク ターの選考にあたる ワークショップ  内容:子ども相談室の愛称及びマスコットキャラクターの選考にあたり、「愛称・マスコットキャラクター選定メンバー」を募集し、ワークショップを通して子どもの意見を聴き、選考を実施。ワークショップでの取組及び選考結果については、「子どもの権利フォーラムなかの2023」において発表 対象: 小学生、中学生(12名) 実施年度: 令和5年度 子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:13  子ども相談室のノベル ティグッズ作成にあた るワークショップ 内容:子ども相談室のノベルティグッズ作成にあたり、「愛称・マスコットキャラクター選定メンバー」によるワークショップを通して、子どもの意見を聴きグッズ案を検討 対象: 小学生、中学生(12名) 実施年度: 令和5年度 子ども教育部 子ども・教育政策課 23頁 ナンバー:14  子どもの権利の普及啓発等をテーマとしたワークショップ  内容:子どもの権利の普及啓発等をテーマとした子ども向けワークショップを実施し、子どもの意見を取組に反映 対象:小学4年生から中学生 実施年度:令和6年度【予定】 子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:15  ハイティーン会議  内容:中学生及び高校生年代を対象に、ワークショップ等を通じて自身の意見や主張を区長や関係所管、地域の方々等に表明・発信する機会とするハイティーン会議を実施。 また、中野区子どもの権利に関する条例第14条に基づく「子ども会議」として、子どもに関する区の計画等について、区がハイティーン会議に参加する子どもに意見を求める 対象:中学生及び高校生年代(12歳から18歳まで) 実施年度:令和3年度:28名 令和4年度:23名 令和5年度:22名 平成15年度より毎年度実施 子ども教育部 育成活動推進課 ナンバー:16  ハイティーン会議における利用者アンケート  内容:令和4年度より委託により実施しているハイティーン会議について、ハイティーン会議参加者を対象に、アンケート調査を実施 対象:中学生及び高校生年代(12歳から18歳まで):22名 実施年度:令和5年度 子ども教育部 育成活動推進課 ナンバー:17  内容:成年年齢引き下げ後の成人式の対象年齢検討にあたるアンケート 民法改正に伴う成年年齢引き下げ後の成人を祝う式典の実施において、区内高等学校に対し、成年年齢引き下げ後の成人式の対象年齢を検討するため、アンケート調査を実施 対象:区内高等学校生徒(3校:計1,403名) 実施年度:令和3年度 子ども教育部 育成活動推進課 ナンバー:18  中学生意見発表会  内容:中野区青少年対策連絡会、中野警察署、野方警察署、中野区が連携し、子どもたちの意見表明を尊重する場として中学生意見発表会を実施 対象:区内在学中学生(公立・私立は問わない) 令和3年度:14名 令和4年度:12名 令和5年度:13名 実施年度:毎年度実施 子ども教育部 育成活動推進課 ナンバー:19  一時保護所内での子ども会議の実施  内容:保護所内での子ども会議の実施(おおむね月3回30分程度:子ども自身が司会や書記をする会議が月2回、心理療法担当職員をファシリテーターとした会議を月1回) 対象:保護中の児童(小学生から高校生) 実施年度:令和4年度から 子ども教育部 児童福祉課 ナンバー:20  一時保護所入所児童への個別の聴き取り  内容:きくぞう会:一時保護所入所児童を対象に、一時保護所の生活に関するアンケートを踏まえた個別の聴き取りを実施(随時) 対象:保護中の児童(幼児から高校生) 実施年度:令和4年度から 子ども教育部 児童福祉課 ナンバー:21  なかのデコ活コンテスト  内容:地球規模での脱炭素に関するアイデア・区の取り組みを「キッズ・アイデア部門」として区内小中学生から募集 対象:区内小学生、中学生 実施年度:令和5年度 環境部 環境課 ナンバー:22  なかのエコチャレンジ  内容:環境学習教材「なかのエコチャレンジ」を用い、地球温暖化防止の意識を持って行動することで、温暖化の原因となるCO2の削減に取り組む 対象:区内小学生、中学生 実施年度:毎年度 環境部 環境課 ナンバー:23  子どもエコ講座  内容:子どもたちの身近な生活を通して、環境への理解を深める講座を夏休み期間中に実施 対象:区内在住小学生 実施年度:毎年度 環境部 環境課 ナンバー:24  子ども向け生き物観察会  内容:区内の生き物調査の一環として、小学生による生き物観察・調査を実施予定 対象:区内在住・在学小学生 実施年度:令和6年度【予定】 環境部 環境課 24頁 ナンバー:25  ごみ・資源に関する子ども用ホームページの運用  内容:中野区ホームページにおいて、ごみやリサイクルについて子ども向けに分かりやすい情報発信を実施。 子どもが親しみやすくなるよう、クイズコーナー等を設置 対象:子どもを含む区民等 実施年度:通年 環境部 ごみゼロ推進課 ナンバー:26  資源とごみに関する小学生向け冊子の発行  内容:小学生向け冊子「減らそうごみ」を発行し、区立小学校4年生の児童に配布。 対象:子どもにわかりやすくするための工夫として、イラストや写真、キャラクターを活用 対象:区立小学校4年生 実施年度:毎年度実施 環境部 ごみゼロ推進課 ナンバー:27  食品ロス削減を題材とした親子クッキングの開催  内容:家庭で余りがちな食材を美味しく食べきるためのレシピを題材とした親子向け料理教室を開催。 子どもにも取り組みやすい食品ロスの削減方法を紹介するため、動画を活用した食品ロス削減のミニ講座なども開催 対象:区内在住・在学の小学生(とその保護者) 実施年度:毎年度 環境部 ごみゼロ推進課 ナンバー:28  模擬選挙  内容:選挙をより身近に感じてもらうため、小学生、中学生、高校生を対象に模擬選挙を随時実施。内容は、選挙クイズや生徒が立候補者となる模擬投票の実施など 対象:小学生から高校生 実施年度:通年(随時) 選挙管理委員会事務局 ナンバー:29  わたしたちのなかのくぎかいキッズページ  内容: 区議会ホームページにおいて、子ども向けに分かりやすく区議会に関する情報発信を実施。 また、小学生等の議場見学の際に当該ページを配布 対象:子どもを含む区民等 実施年度:通年(随時) 区議会事務局 25頁 事例種別:【学校や子ども関連施設、子どもも利用する施設の整備・運営についての事例】 ナンバー:30  プレーパークに関するオープンハウス・アンケート  内容: 常設プレーパーク設置の検討において、子どもを含む区民からプレーパークに関する意見を聴くため、以下の取組を実施  1. オープンハウス(区立江古田の森公園で実施)  2. Webアンケート  対象: 子どもを含む区民等(延べ167名)、子どもを含む区民等(回答数161件) 実施年度: 令和5年度  子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:31  常設プレーパークの試行実施における子どもの意見聴取  内容: 区立江古田の森公園で実施する常設プレーパークの設置に向けた試行実施において、利用した子どもや保護者の意見を聴き、今後の工事や運営内容等に反映  対象: 子どもを含む区民等(試行プレーパークの利用者) 実施年度: 令和6年度【予定】  子ども教育部 子ども・教育政策課 ナンバー:32  各学校における取組  内容: 子どもたちの意見や考え、思いなどを尊重し、その意見等に基づいて、学校が特色ある教育活動を実施したり、学校の環境改善をおこなったりするための予算を充実   対象: 全区立小・中学校(29校) 実施年度: 令和6年度【予定】  教育委員会事務局 指導室 ナンバー:33  学校生活のアンケート  内容: 東京都の「ふれあい(いじめ防止強化)月間(6月、11月)」及び2月に、子どもたちが安心して楽しく学校生活が送れるように「学校生活のアンケート」を実施  対象: 全区立小・中学生(14,431名) 実施年度: 毎年度  教育委員会事務局 指導室 ナンバー:34  部活動に関する実態調査アンケート  内容: 「部活動の地域連携・地域移行」に向けた取組を進めていくため、「部活動に関する実態調査アンケート」により、子どもへの意見聴取を実施  対象: 全区立中学生(3,548名) 実施年度: 令和5年度  教育委員会事務局 指導室 ナンバー:35  子どもの学習の成果や考え・意見等の発表  内容: 子どもたちの学習の成果や考え・意見等を互いに発表し合ったり、保護者に見てもらったりする場を設ける。以下の取組を実施  1. 中野区小学生科学展  2. 中野区生徒理科研究発表会(中学校連合文化発表会)  対象: 発表者 小学生(21名)、中学生(24名) 実施年度: 毎年度  教育委員会事務局 指導室 ナンバー:36  中高生施設整備検討にあたるアンケート  内容: 中高生施設整備の検討にあたり、中学生及び高校生年代に対しアンケートを実施  対象: 中学生及び高校生年代(12歳から18歳まで)(22名) 実施年度: 令和5年度  子ども教育部 育成活動推進課 ナンバー:37  地域子ども施設運営における子ども参加  内容: 子どもが日常的に利用する児童館、キッズ・プラザ、学童クラブなどの子ども施設において、運営に関して子どもが様々な方法で意見を出せる機会を設定  対象: 施設を利用する子ども 実施年度: 通年  子ども教育部 育成活動推進課、子ども・教育政策課 ナンバー:38  公園再整備における子どもへの意見聴取  内容: 時代やニーズの変化に対応し、子どもから大人まで楽しめる「魅力ある公園づくり」を推進するため、近隣小学校や保育園等へのアンケート調査や、ワークショップ、オープンハウス等により公園利用者の意見聴取をおこなった上で公園再整備を実施  対象: 近隣幼稚園・保育園、小学校に通う子どもと保護者 実施年度: 令和4、5年度  都市基盤部 公園課 ナンバー:39  西武新宿線沿線まちづくりにおける出前授業  内容: 野方駅、都立家政駅及び鷺ノ宮駅周辺において、子どもたちにまちづくりを身近に感じてもらうとともに、直接意見を聴いて今後策定する計画へ反映していくため、対象地域内の小学校で出前授業を実施  対象: 該当する駅を通学区域に含む小学校児童(小学6年生) 実施年度: 令和5年度  まちづくり推進部 まちづくり計画課 26頁 ナンバー:なし - 各図書館における取組  内容:各図書館において、子どもを対象に図書館に置いてほしい本を聴き、購入図書選考の参考としたり、子どもからおすすめの本を募り、ポップ等で展示するなど、子どもの意見を聴きながら運営  対象:図書館を利用する子ども  実施年度:通年(各図書館により実施時期が異なる) 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:40 【中央図書館】  内容: 1企画事業「よんだらよかった100冊(仮称)」 2体験学習(職場体験)  対象: 1小学生から高校生 2中学2年生(各回4名程度)  実施年度: 1令和5年度 2通年 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:41 【中央図書館分室】みなみのライブラリー 美鳩ライブラリー 中野第一ライブラリー  内容: 1企画事業「ひとことかんそうぶん」 2企画事業「どんな本、よんでみたい?」 3企画事業「この本よんで!」(リクエストおはなし会) 4企画事業「読み聞かせ週間」(リクエストおはなし会)  対象: 1小学生以下(193名)、中学生以下(36名) 2小学生以下(180名程度)、中学生以下(218名) 3乳幼児から小学生(2名) 4乳幼児から小学生(30名程度)  実施年度: 1令和4年度、5年度 2令和4年度、5年度 3令和4年度 4令和4年度 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:42 【野方図書館】 「学習スペースの利用に関するアンケート」  内容: 学習スペース(子ども・ヤングアダルト イベントルーム)の利用についてアイデアボードを設置して対象となる中高生がスペースにどのようなサービスを求めているかアンケートをおこなった。アンケート結果を踏まえて、奇数席のみの利用を偶数席を開放してどこでも使えるように運用を変更  対象:学習スペースを利用する中高生(26名の回答)  実施年度:令和5年度 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:43 【南台図書館】  内容:「企画事業『おたのしみ袋』のテーマ募集」 企画事業「おたのしみ袋」の中にアンケートが入れてあり、おたのしみ袋のテーマを募集。回答内容を次のおたのしみ袋の時に反映  対象:乳幼児から小学生(40名)  実施年度:毎年度 (年4回) 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:44 【鷺宮図書館】  内容:「体験学習(職場体験)」 職場体験の中学生におすすめの本を募り、ポップを書いてもらい、本と一緒に展示。  対象:中学2年生から3年生(2名から3名程度)  実施年度:令和4年度 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:45 【江古田図書館】  内容: 1江古田図書館倶楽部 第七中学校生徒による図書館活性化プロジェクトで、生徒の希望を聞きながら活動内容を決定。リトル司書として児童コーナーの展示作成や業務体験等を実施 2世界こどもの日展示 世界こどもの日に合わせた資料展示を児童コーナーにて行い、子どもの権利条約の啓発や関連図書館資料の活用と貸出に繋げている。子どもたちが自由に意見や本の感想を書いて、掲示できるようなコーナーを閲覧席に設置 3企画事業「あなたの推し本、教えて下さい」 4企画事業「江古田図書館のキャラクターの名前大募集!」  対象: 1中学生(第七中学校生徒:延べ37名) 2 3 4子どもを含む図書館利用者(計221人の応募)  実施年度: 1令和5年度から 2令和4年度から 3令和5年度 4令和5年度 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 27頁 ナンバー:46 【上高田図書館】  内容:企画事業「おしえて!みんなのおすすめ本」 専用カードに、書名・おすすめコメント・ニックネームを書いてカウンターに持参。カード1枚ごとにスタンプシートにシール付与。シールが規定数たまったら賞品をプレゼント  対象: 小学生 令和3年度:延べ133人 令和4年度:延べ31人 令和5年度:延べ58人  実施年度:毎年度 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 ナンバー:47 【中野東図書館】  内容: 1企画事業「中学生・高校生と選ぶ“好き”な本選手権」 2企画事業「欲しい本アンケート」  対象: 1中学生から高校生(12名) 2小学生以下(28名)、中学生から高校生(29名)  実施年度: 1 2令和4年度 教育委員会事務局 子ども・教育政策課 事例一覧表終わり 28頁 中野区子どもの権利に関する条例 目次 前文 第1章 総則( 第1条 ― 第8条 ) 第2章 子どもの権利の保障( 第9条 ― 第12条 ) 第3章 子どもにやさしいまちづくりの推進( 第13条 ― 第19条 ) 第4章 子どもに関する取組の推進および検証( 第20条 ― 第23条 ) 第5章 子どもの権利の相談および侵害からの救済( 第24条 ― 第27条 ) 第6章 雑則( 第28条 ) 附則 前文  子どもは、権利の主体であり、一人の人間としてその尊厳が尊重され、その権利が保障されます。全ての人は、生まれながらにして幸せに生きるための権利を持っています。この権利は、子どもであることを理由に侵害されることがあってはなりません。  今、いじめや虐待、貧困など困難な状況にある子どもがいます。多様な背景を持ち、それが理解されずに苦しんでいる子どももいます。  子どもにとって、子どもならではの権利が保障されることも大切です。私たちは、だれ一人取り残すことなく、全ての子どもが幸せに生きていけるよう子どもの権利を保障します。私たちは、子どもの命と健康を守り、その成長を応援します。私たちは、子どもの声に耳をかたむけ、その意見、考え、思いを受け止め、これを尊重し、子どもと一緒に、子どもにとって最も善いことを第一に考えます。  私たちは、子どもをパートナーとして、まち全体で子どもの成長を支え、子どもの権利を保障する、子どもにやさしいまち中野をつくっていきます。子どもにやさしいまちは、全ての人にやさしいまちです。  子どものみなさん、迷うことや困ったことがあったら、周りの大人に相談してみてください。相談をすることは、悪いことではありません。あなたは、一人ではありません。私たち大人は、あなたの意見、考え、思いを受け止め、あなたの立場に寄りそい、あなたにとって最も善いことを一緒に考えます。あなたのことを応援している人がいることを忘れないでください。  日本は、世界の国々と、子どもの権利条約を結んでいます。この条約では、「命を守られ、成長できること」、「意見を表明し、参加できること」、「子どもに関する 29頁 ことが行われるときは、その子どもにとって最も善いことが考えられること」、「差別をされないこと」などの子どもの権利を保障することを約束しました。私たちは、この約束を守るため、全力をつくさなければなりません。  ここに、子どもの権利条約の精神にのっとり、子どもの今と未来のために、子どもの権利を保障し、子どもにやさしいまちづくりを推進することを宣言し、この条例を制定します。 第1章 総則 ( 目的 ) 第1条 この条例は、中野区( 以下「区」といいます。) に関わる全ての人が子どもの権利の尊重の理念を持ち、それぞれの生活や活動に生かすことにより、子どもの権利を保障し、もって子どもにやさしいまちづくりを推進することを目的とします。 ( 用語の意味 ) 第2条 この条例において「子ども」とは、区内に在住し、在学し、または在勤する等、区内において生活し、活動する18歳未満の人、およびこれらの人と等しく権利を認めることが適当と認める人のことをいいます。 2 この条例において「保護者」とは、子どもの親および里親その他子どもの親に代わり養育する人のことをいいます。 3 この条例において「区民」とは、区内において、在住し、もしくは在勤している人、事業を営んでいる人( 以下「事業者」といいま す。) または在学している人および保護者のことをいいます。 4 この条例において「育ち学ぶ施設」とは、区内の学校、専修学校または各種学校、児童福祉施設その他子どもが育ち、学ぶために利用する施設のことをいいます。 5 この条例において「団体」とは、区内において、子どもが育ち、学ぶための活動を行う団体のことをいいます。 6 この条例において「子どもの権利条約」とは、児童の権利に関する条約のことをいいます。 ( 基本理念 ) 第3条 子どもの権利の保障は、次に定める考え方を基本理念とします。 (1) 子どもは、その命が守られ、心身や尊厳が傷つけられることなく、愛情と理解をもって育まれること。 (2) 子どもは、その意見、考え、思い( 以下「意見等」といいます。) を表明することができ、自分に関係のあることについてその意見等が尊重されること。 30頁 (3) 子どもに関係のあるあらゆることについて、子どもにとって最も善いことは何かを第一に考えること。 (4) 子どもは、一人ひとりの個性が尊重され、だれ一人取り残されることなくその権利が保障されること。 ( 区の役割 ) 第4条 区は、あらゆる取組を行うことにより子どもの権利を保障し、子どもにやさしいまちづくりを推進するものとします。 2 区は、子どもの権利の保障について、区民、育ち学ぶ施設および団体と協力するとともに、その活動を支援するものとします。 3 区は、子どもの権利の保障について、国、東京都、他の区市町村等に必要な協力を求めることにより、子どもの権利が広く保障されるよう働きかけを行うものとします。 4 区は、この条例による子どもの権利の尊重の理念が広まり、区民、育ち学ぶ施設および団体が子どもの権利についての理解を深めることができるよう、その考え方を広めていくものとします。 ( 区民の役割 ) 第5条 区民は、子どもの権利についての理解を深め、これを保障するよう努めるものとします。 2 区民は、地域社会における子どもの権利の保障の重要性を理解し、子どもがすこやかに育ち、安心して過ごすことができるよう、地域社会全体で子どもを見守り、支援するよう努めるものとします。 3 区民は、区、育ち学ぶ施設および団体と協力して、子どもの権利についてその考え方を広めていくことに努めるものとします。 ( 育ち学ぶ施設および団体の役割 ) 第6条 育ち学ぶ施設および団体は、その活動において子どもの権利を保障するよう努めるものとします。 2 育ち学ぶ施設および団体は、子どもの権利を保障するため、区および区民と協力するよう努めるものとします。 ( 事業者の役割 ) 第7条 事業者は、その従業員が子どもの権利を保障することができる環境を整えるよう努めるものとします。 2 事業者は、その事業が子どもの権利の侵害につながることのないよう適切な気配りを行うよう努めるものとします。 31頁 3 事業者は、区、区民、育ち学ぶ施設および団体と協力して、その事業として子どもの権利を保障するための活動をし、これを推進するよう努めるものとします。 ( 中野区子どもの権利の日 ) 第8条 子どもの権利についての区民の理解と関心を深めるため、中野区子どもの権利の日( 以下「子どもの権利の日」といいます。)を設けます。 2 子どもの権利の日は、1 1月2 0日( 国際連合総会において子どもの権利条約が採択された日 ) とします。 3 区は、子どもの権利の日の目的にふさわしい事業を広く区民等の参加を求めて行うものとします。 第2章 子どもの権利の保障 ( あらゆる場面における権利の保障 )  第9条 子どもは、家庭、育ち学ぶ施設および団体の活動、地域社会等、あらゆる場面において、特に次に定める権利が保障されます。 (1) 身体的または精神的な暴力を受けないこと。 (2) 健康的な生活をし、必要な医療、行政サービス等を受けられること。 (3) 家庭的な環境のもとで育つこと。 (4) 自分の意見等を表明し、それが尊重されること。 (5) 学び、休み、および遊ぶこと。そのために必要な環境が整えられること。 (6) 権利を持つ個人として尊重され、自分についての情報を知ること。 (7) 失敗をしてもやり直せること。そのために必要な環境が整えられること。 (8) 子どもの発達に応じてそのプライバシーが尊重されること。 (9) 家庭の環境、経済的な状況、社会的身分、国籍、人種、民族、 文化、障害の有無、性別、性自認、性的指向等により差別をされないこと。 (10) 子どもであることを理由に不当なあつかいを受けないこと。 2 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもの意見等を尊重するとともに、その意見等がどのように尊重されているかを子どもに分かりやすく説明するよう努めるものとします。 3 区は、子どもの権利を保障するため、必要な取組を行うものとします。 ( 家庭における権利の保障 ) 第10条 保護者は、家庭において、子どもの権利を保障するため、特に次に定めることについて必要な取組を行うよう努めるものとします。 (1) 家庭的な環境のもとで愛情を受けて育つこと。 32頁 (2) 子どもの発達に応じて個人の秘密が守られること。 2 保護者は、前項の取組を行うときには、子育てについての必要な協力を求めること等により、子どもの成長を支えることができるよう努めるものとします。 3 区は、家庭において、子どもの権利を保障するため、子どもおよび保護者に対して、必要な取組を行うものとします。 ( 育ち学ぶ施設および団体の活動における権利の保障 ) 第11条 育ち学ぶ施設および団体は、その活動において、子どもの権利を保障するため、特に次に定めることについて必要な取組を行うよう努めるものとします。 (1) 安全で安心できる環境のもとで、学び、成長すること。 (2) 一人ひとりの個性が尊重され、差別をされないこと。 (3) いじめや体罰を受けないこと。 (4) その子どもの個人に関する情報について、その意思に反し、または正当な目的の範囲をこえて利用され、または提供されないこと。 2 育ち学ぶ施設および団体は、前項の取組を行うときには、次に定めることを行うことにより、その活動において子どもの権利が保障されるよう努めるものとします。 (1) 子どもの権利の保障に主体的に取り組み、子どもの成長を支えることができるよう必要な支援を行うこと。 (2) 支援を必要とする子どもを早期に発見し、子どもの意見等を尊重しながら、子どもにとって最も善い解決方法をとること。 (3) 虐待、貧困等を早期に発見し、区その他関係機関と協力して対応すること。 3 区は、育ち学ぶ施設および団体の活動において、子どもの権利を保障するため、育ち学ぶ施設および団体に対して、必要な取組を行うものとします。 ( 地域社会における権利の保障 ) 第12条 子どもと関わる活動をする区民は、地域社会において、子どもの権利を保障するため、特に次に定めることについて必要な取組を行うよう努めるものとします。 (1) 安全で安心できる環境のもとで生活すること。 (2) 地域の活動等に参加し、自分の意見等を表明すること。 (3) 休み、または遊ぶことができ、一人または集団で活動することができる居場所を利用すること。 2 子どもと関わる活動をする区民は、前項の取組を行うときには、適切な支援を受けることにより、その活動を続けていけるよう努めるものとします。 33頁 3 区は、地域社会において、子どもの権利を保障し、前項に規定する活動を続けていけるようにするため、子どもと関わる活動をする区民に対して、必要な取組を行うものとします。 第3章 子どもにやさしいまちづくりの推進 ( 子どもの意見等の表明および参加 ) 第13条 区は、子どもが自分の意見等を表明し、参加する機会を確保するために必要な制度を設けるよう努めるものとします。 2 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもの意見等の表明と参加をうながすため、子どもがその意味や方法について学び、必要な情報を得ることができるよう努めるものとします。 ( 子ども会議 ) 第14条 区長は、子どもの意見等を求めるための会議( 以下「子ども会議」といいます。) を開きます。 2 区長は、子どもに関する区の計画その他区長が必要と認めることについて、子ども会議に参加する子どもの意見等を求めるものとします。 3 区長は、子ども会議に多様な背景を持つ子どもの意見が反映されるよう努めるものとします。 4 子ども会議は、参加する子どもの自主性と自発性を尊重して運営されるものとします。 5 区長は、子ども会議への子どもの参加がうながされ、子ども会議が順調に運営されるよう必要な支援を行うものとします。 6 子ども会議に参加する子どもは、第2 項に規定することや自分が必要と認めることについて、その意見等をまとめ、区長に提出することができます。 7 前項の規定により提出された意見等について、区長は、これを尊重するよう努めるものとします。  ( 虐待、体罰等の防止 ) 第15条 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもが虐待、体罰等を受けることなく、すこやかに育ち、安心して暮らすことができるよう努めなければなりません。 2 区は、関係機関と協力し、子どもに対する虐待、体罰等の予防と早期の発見に取り組むものとします。 3 区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもが虐待、体罰等を受けることがないよう気を配るとともに、虐待、体罰等を受けたと思われる子どもを発見したとき 34頁 は、すみやかに区その他の関係機関に知らせなければなりません。 4 区は、虐待、体罰等を受けた子どもをすみやかにかつ適切に救済するため、関係機関と協力し、必要な支援を行うものとします。 ( いじめその他の権利の侵害の防止 ) 第16条 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもがいじめその他の権利の侵害を受けることなく、安心して生活することができるよう努めるものとします。 2 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもに対するいじめその他の権利の侵害の予防と早期の発見に取り組むものとします。 3 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、いじめその他の権利の侵害を受けた子どもをすみやかにかつ適切に救済するため、関係機関と協力し、必要な支援を行うものとします。 4 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、いじめその他の権利の侵害に関わった子どもが再びいじめその他の権利の侵害に関わることのないよう取り組むものとします。 ( 貧困の防止 ) 第17条 区は、全ての子どもがだれ一人取り残されることなく、すこやかに育ち、学ぶことができるよう、区民、育ち学ぶ施設および団体と協力して、子どもの貧困の防止に総合的に取り組むものとします。 ( 有害または危険な環境および情報からの保護 ) 第18条 区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもが家庭や地域社会の中で尊重され、安心して健康的に生きるため、違法な薬物等の有害または危険な環境や情報から子どもを守るよう取り組むものとします。 2 区は、前項に規定する取組に関し、子ども、区民、育ち学ぶ施設および団体に必要な情報を提供するものとします。 ( 居場所づくり ) 第19条 区、育ち学ぶ施設および団体は、子どもが安心して過ごすことができる居場所づくりに努めるものとします。 2 区は、前項に規定する居場所づくりのための活動を行う育ち学ぶ施設および団体と協力し、その支援に努めるものとします。 3 区、育ち学ぶ施設および団体は、第1 項に規定する居場所づくりに関し、子どもが意見等を表明し、参加する機会を設けるとともに、その意見等を尊重するよう努めるものとします。 第4章 子どもに関する取組の推進および検証 35頁 ( 子どもに関する取組の推進 ) 第20条 区は、全ての子どもの権利が保障されるよう、子ども、区民、育ち学ぶ施設および団体と協力して、子どもに関する取組を推進するものとし、そのための体制を整備するものとします。 2 区は、子どもに関する取組が推進されるよう、必要な財政上の取組を行うよう努めるものとします。 3 区は、子どもに関する取組を推進するため、定期的に、子どもの状況等について調査を行い、その結果を公表するものとします。 ( 子どもに関する取組の推進計画の策定 ) 第21条 区は、子どもに関する取組を推進するための基本となる計画( 以下「推進計画」といいます。) を定めます。 2 区は、推進計画を定める場合は、子どもや区民の意見等を反映させるよう努めるものとします。 3 区は、推進計画を定めた場合は、すみやかにこれを公表し、広めていくものとします。 4 前2 項の規定は、推進計画を改める場合について準用します。 ( 中野区子どもの権利委員会の設置 ) 第22条 推進計画および子どもに関する取組を検証するため、区長の附属機関として、中野区子どもの権利委員会( 以下「権利委員会」といいます。) を置きます。 2 権利委員会は、区長の求めに応じ、次に定めることについて調査や検討を行い、意見を述べます。 (1) 子どもの権利の保障の状況に関すること。 (2) 推進計画および子どもに関する取組の検証、改善等の提言に関すること。 (3) その他区長が必要と認めること。 3 権利委員会は、前項各号に定めることに関し、必要があると認めるときは、区長に意見を述べることができます。 4 権利委員会は、学識経験者その他区長が必要と認める人のうちから、区長が任命する委員10人以内をもって組織します。 5 権利委員会の委員( 以下単に「委員」といいます。) の任期は、2年とします。ただし、再任されることができます。 6 委員が欠けたときは、補欠の委員を置くことができます。この場合において、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とします。 36頁 7 委員は、職務上知り得た秘密をもらしてはなりません。その職を退いた後も、同様とします。 ( 権利委員会の意見の尊重 ) 第23条 区長は、権利委員会から前条第2項および同条第3項の意見を受けたときは、これを尊重し、必要な取組を行うよう努めるものとします。 2 区長は、権利委員会からの意見を受けたときは、すみやかにこれを公表し、広めていくものとします。 第5章 子どもの権利の相談および侵害からの救済 ( 中野区子どもの権利救済委員の設置 ) 第24条 子どもの権利の侵害( 以下「権利侵害」といいます。) からのすみやかな救済と子どもの権利の保障をはかるため、区長の附属機関として、中野区子どもの権利救済委員( 以下「救済委員」といいます。) を置きます。 2 救済委員は、次に定めることを担当します。 (1) 子どもの権利の保障についての相談に応じ、必要な助言および支援をすること。 (2) 子どもの権利の保障についての必要な調査および調整をすること。 (3) 権利侵害からの救済のため関係者に要請をすること。 (4) 権利侵害を防ぎ、または子どもの権利を保障するための意見を表明すること。 (5) 第3号の要請および前号の意見の内容を公表すること。 (6) 権利侵害からの救済と子どもの権利の保障についての理解を広めていくことおよび関係者との協力の推進に関すること。 3 救済委員は、5人以内とし、人格が高潔で、社会的信望が厚く、子どもの人権問題に関しすぐれた識見を備えている人のうちから、区長が任命します。 4 救済委員の任期は、2年とします。ただし、再任されることができます。 5 区長は、救済委員が心身の故障のために職務を行うことができないと認める場合、第3項に規定する任命の要件を満たさなくなった場合または救済委員に職務上の義務違反その他救済委員としてふさわしくない行いがあると認める場合には、その救済委員の職を解くことができます。 6 救済委員は、職務上知り得た秘密をもらしてはなりません。その職を退いた後も、同様とします。 ( 救済委員の職務の執行 ) 第25条 救済委員は、職務を行うときには、子どもの意見等を聞き、その意見等を尊重するとともに、その子どもにとって最も善いと考えられることを行う 37頁 ものとします。 2 救済委員は、公正かつ公平にその職務を行わなければなりません。 3 救済委員は、それぞれ独立してその職務を行います。 4 救済委員は、自分に利害関係のある事案については、その職務を行うことができません。 5 救済委員は、毎年度、その職務の実施状況について区長に報告しなければなりません。 6 区は、救済委員の独立性と公正かつ公平な職務の執行を確保するために必要な協力および支援を行うとともに、専門の職員および窓口の設置等、体制の整備をはかるものとします。 7 区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもが救済委員に相談等をしやすい環境を整えるよう努めるとともに、救済委員の職務の執行に協力するよう努めるものとします。 ( 救済委員への相談等 ) 第26条 子ども( その子どもに関係のある人をふくみます。) は、救済委員に子どもの権利の保障について必要な相談を行い、または第24条第2項第3号の要請や同項第4号の意見の表明を行うことを求めることができます。 ( 救済委員の要請および意見の尊重等 ) 第27条 区の機関は、救済委員から第24条第2項第3号の要請および同項第4号の意見の表明を受けたときは、これを尊重し、必要な取組を行うよう努めるものとします。 2 区の機関は、前項の取組を行うときには、その内容を救済委員に報告しなければなりません。ただし、同項の取組を行うことができないときは、理由を付けてそのことを救済委員に報告しなければなりません。 3 区民、育ち学ぶ施設および団体は、救済委員から第24条第2項第3号の要請および同項第4号の意見の表明を受けたときは、これを尊重し、必要な取組を行うよう努めるものとします。 第6章 雑則 ( 委任 ) 第2 8条 この条例の施行に関し必要なことは、規則で定めます。 附則 この条例は、令和4年4月1日から施行します。 38頁 子どもの意見表明・参加に関する手引き【第1 版】 令和6年(2024年)3月 編集・発行 中野区子ども教育部子ども・教育政策課 〒164-8501 東京都中野区中野四丁目8番1号 電話 03-3389-1111(代表) 電子メール kodomo tyosei@city.tokyo nakano.lg.jp https://www.city.tokyo nakano.lg.jp 参考資料5終わり