ぐるっと流山 令和6年度流山市総合防災訓練
令和6年10月20日(日曜日)、東小学校で市総合防災訓練が行われ、市職員、消防、警察、自衛隊、消防団、流山防災まちづくりプロジェクト、NPO法人日本救助犬協会の関係機関や市民の方など368人が参加しました。
訓練は、マグニチュード7.3の東京湾北部地震が発生し、市内では火災の発生や建物の崩壊、ライフラインに被害が発生したことを想定し、さまざまな訓練が実施されました。
9時30分から開会式が行われ、防災訓練が始まりました。開会式で井崎市長は「いつ起きるか分からない大災害に備えて、少しでも被害を減らすために、日ごろから防災の重要性を理解し、緊急時の行動力を高めておくことが大切です」と話しました。
初めに、「そのときにいる場所」で地震が発生したと想定してとっさに身を守る「シェイクアウト訓練」を実施しました。訓練の前に会場では、音声が流れたら、まずは姿勢を低くし、机の下に隠れるか、バッグなど物や手で頭を守り、その場で動かない状態を続けるよう案内がありました。
9時45分ごろ、市内全域の防災行政無線から訓練用の地震発生情報を放送し、安心メール、市LINE公式アカウントでも地震発生情報を配信しました。放送が流れると、来場者は手などで頭を抱え、背中を丸めて安全行動をとっていました。
次に、障害のある方、東小学校区の自治会の皆さん、流山防災まちづくりプロジェクトの皆さんのご協力のもと、「避難所開設訓練」が実施されました。地震発生後の避難所開設を想定し、障害のある方や妊娠されている方、外国の方、ペット連れの方などさまざまな方が来た場合の適切な配慮方法などが紹介されました。流山防災まちづくりプロジェクトの方からは「災害はどこにいる時に発生するかわかりません。避難所はその時にその場にいるメンバーで立ち上げ、運営していくものです」と説明がありました。
続いて、地震の影響により水道管が破損したことを想定し、その復旧を行う「水道管復旧訓練」が実施されました。今回の訓練では、口径100ミリメートルの配水管から漏水が発生したと想定して、フクロジョイントによる復旧作業を行いました。フクロジョイントとは、水道管の接合部や、各家庭の給水管が分岐する箇所を袋状に覆うことにより、止水することができる資材です。
訓練では、勢いよく吹き上がる水道水を止めるため、破損した水道管を一度断水し、フクロジョイントを使って復旧させるまでの作業を行いました。作業は、震災時などの緊急工事施工に関する協定に基づき、流山市管工事協同組合が行いました。
次に、「捜索・救助訓練」では、陸上自衛隊需品学校、流山警察署、NPO法人日本救助犬協会が協力し、倒壊した家屋に取り残された要救助者の捜索と救出を行いました。
災害時は、まず市内の被害状況などを把握するため、警察官が市内のパトロール活動を行います。今回の訓練では、警察がパトロール中に倒壊家屋を発見し、二次被害防止のため規制線を設定した後、市災害対策本部の要請により陸上自衛隊およびNPO法人日本救助犬協会が倒壊家屋に向かいました。家屋の中に人の気配を感じた災害救助犬が鳴いて知らせると、陸上自衛隊がチェーンソーを持って来て、人が通れる隙間を作り、救出しました。
次に「物資輸送訓練」が実施されました。災害時に国などからプッシュ型支援で送られてくる物資を、物資集積拠点や避難所へ輸送することを想定した訓練です。市議会や自治会の皆さん、災害時応援協定を締結している日本GLP株式会社と佐川急便株式会社の協力のもと、バケツリレー形式とローラーコンベヤーを使用した形式の2パターンで物資の荷下ろしを行いました。
次に、「ドローン操作訓練」を行いました。災害時には、ドローンで空撮を行うことで、逃げ遅れている方の早期発見や被害状況の確認を行うことができます。今回は東部中学校からドローンを飛ばし、会場に設置したモニターでドローンに装着されているカメラからの映像を確認しました。
最後は、消防職員と消防団による「救出消火訓練」です。大規模地震が発生し、倒壊する恐れがある東小学校校舎4階に取り残された人がいることを想定し、はしごを使用した救助活動を行います。校舎からの救助は、4階から地上にある消防車両まで斜めに張られたロープを使うブリッジ救出により行われました。救助を終えた後、校舎で火災が発生したことを想定し、消防隊長から消防隊員へ緊急脱出の指示があり、隊員が屋上や4階からロープを使って緊急脱出を行いました。その後、消防隊・消防団により一斉放水が行われました。
閉会式では、市長から、大規模災害により断水が発生してしまった場合に応急給水所で用意している「非常用飲料水袋」の紹介がありました。非常用飲料水袋は、最大6リットルの水を入れることができ、付属しているベルトを使用するとリュックにもなることから、女性や子どもでも楽に持ち運びすることができます。
いつ大規模な災害が私たちのまちを襲うか分かりません。市では、自治会や防災関係機関との連携をさらに強化し、防災力向上のための取り組みを進めていきます。
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