ぐるっと流山 童話「津波から生きのびた馬」の朗読劇

ページ番号12484 更新日 平成24年7月25日

童話「津波から生きのびた馬」の朗読劇7月25日に遊行社から出版

白木惠委子さん

 7月15日、森の図書館で朗読劇「ホントの話を書いた童話~白木惠委子の世界~」が開かれました。市内在住の童話作家・白木惠委子さんが、南相馬市で津波に遭いながらも生き延びた馬を題材に書き起こした童話「津波から生きのびた馬」を白木さん本人含む、朗読グループ「梨の花」の皆さんが朗読するものです。


朗読の様子

 創作童話集「かざぐるま」のなかで発表されたものですが、7月25日に遊行社から発売されることになり、今回の朗読会は出版記念ともなります。全てを一瞬にして飲み込んでしまった大津波に遭った4頭の馬が、傷ついた体で土砂にまみれながらも川辺にたどりついたところを、地元住民に見つけられ、NPOの引退馬協会などによって長野県上田市にある乗馬クラブに保護されていく、実際にあったお話が基になっています。


コトリになったエノキでは単独で朗読

 白木さんは、被災地の現状を伝えるテレビ報道のなかで、放射能の影響で人が立ち入れなくなった場所に、一頭の痩せこけた牛がトボトボと歩いているのを映像の中に見つけました。「人だけでなく、ペットや家畜も被災している」。その映像をきっかけに動物に焦点を当てた童話を書こうと思い立ち、9月初旬に長野県上田市の乗馬クラブへ、同月中旬に福島県南相馬市を訪れ取材をしました。南相馬市での取材時には、まちに子どもたちの姿がほとんど見えず、また話を伺った方たちの多くは、家族や親せきなどだれかしら知り合いが避難をしていると聞かされたそうです。
 


高田恵子さん

 童話には相馬の方言が多数登場します。その方言の指導に当たったのが、東日本大震災で南相馬市から流山市に移り住んできた高田恵子さんです。高田さんは今回の朗読劇で司会を務め、さらに南相馬の人間として、被災者の一人として壇上に立ち、南相馬では馬がとても身近な存在であることや、流山と野馬追の関係、森の図書館ギャラリーに展示している野馬追で着用する甲冑や三色の御神旗などのお話をしました。最後に「ドキュメントをベースにしたものを作品にしていただくと、被災したのは人だけじゃないんだなと改めて考えさせられるし、震災のことを取り上げてもらうことで皆さんに知っていただけてありがたい」と話しました。


素朴な音色のコカリナ

 今回の朗読劇では、白木さんが10年前に書いた童話「ことりになったエノキ」の朗読も行いました。広島で被爆したエノキがコカリナとして生まれ変わっていくお話で、過去には朗読の様子がNHKでも報道されたことがあります。白木さん単独での朗読のあと、「森のことり」の有志の皆さんによってコカリナが演奏され、「故郷」の演奏時には会場の皆さんも一緒になって歌い、会場がひとつになりました。


コアラでも放映

 会場入口に、相馬に子どもたちのための図書館を作るための「3・11こども文庫」募金箱を設置したところ、7月3日からの「姉妹都市相馬野馬追展」と合わせて11,136円が集まりました。また、当日の様子はJCNコアラ葛飾の7月17日18時からのデイリーニュースで放送されます。放送後はホームページのBBコアラのコーナーでもご覧いただけます。森の図書館では、7月22日10時から夏休み子ども映画会が、7月28日17時からは森のゴスペルコンサートが開催されます。どちらも入場無料、申し込み不要ですのでお気軽にお越しください。
 


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