ぐるっと流山 「バンジョーヒストリー講座&バンジョーに触れてみよう」

ページ番号12424 更新日 平成24年7月17日

バンジョーに触れてみよう歴史とともに魅力を体験

「バンジョーヒストリー講座&バンジョーに触れてみよう」

 前日のバンジョーフェスティバル2012の圧巻のステージからまだ覚めやらぬ生涯学習センターホールで7月16日、コンサートに出演された市内出身の世界的バンジョー奏者・青木研さんと同じくバンジョー奏者でバンジョーの歴史も深く研究されている原さとしさんによる「バンジョーヒストリー講座&バンジョーに触れてみよう」が行われました。小学生からお年寄りまで、バンジョーを持参された方から初めてバンジョーを見るという方まで22人が参加され、バンジョーの歴史を学びながら実際にバンジョーの演奏を体験しました。


原さとしさんによるバンジョーの歴史

 初めに原さんから、バンジョーの誕生から盛衰、日本との関わりなどについて説明がありました。バンジョーは、西アフリカで使用されていた民族楽器が、奴隷貿易とともに大西洋を渡りアメリカ大陸に伝わったのがルーツとされ、黒人の楽器として認知されていたそうです。やがて、白人が炭で顔や手を黒く塗りたくり黒人に扮して歌ったり楽器を演奏するミンストレル・ショーが流行った19世紀初めのころ、ミンストレル芸人だったジョエル・スウィニーが近代的楽器として完成させたとのことです。原さんは、1850年代に作られたという貴重なミンストレルバンジョーを、わざわざ浜松の楽器博物館から持ってきてくださり、参加者の前で演奏してくださいました。


バンジョーヒストリーと講座

 そして日本との関わりは、意外にも幕末の黒船来航まで遡ります。1854年3月、日米和親条約締結の目的で横浜に2度目の来航を果たした黒船の船上で、ペリーにより日本の幕府関係者が招かれ交歓会が催されましたが、その余興に繰り広げられたのがミンストレル・ショーで、もちろんバンジョーの演奏もあったそうです。横浜で上演されたミンストレル・ショーの模様を描いた絵も数種類残されており、タンバリンやギター、横笛などとともにバンジョーを演奏する人もしっかりと描かれています。参加した皆さんは、日本とバンジョーとの知られざる古い歴史に感心されていました。
 


バンジョー演奏を体験

 バンジョーの歴史を学んだあとは、いよいよバンジョーの演奏体験です。この日は、対象が小学生以上とのことで、最年少の小学1年生の森陽亮君が、まずは原さんに教わりながら演奏にチャレンジしました。曲はアルプス一万尺で、原さんは「陽亮君が弾ければ皆さんもきっと自分もできると安心するでしょうから頑張って」と会場を和やかにしました。会場の声援を受けながら、陽亮君は見事に曲を弾き会場からは大きな拍手も送られました。


楽譜の色と合わせてシールが貼ってある

 お二人は、日本のヒットソングから世界の曲、アニメソングなどだれでも知っている30曲以上もの楽譜を用意されました。その楽譜は、歌詞に色がついているもので、同じ色の丸いシールがバンジョーのネックの側面にも付いており、楽譜の色に合わせてフレットを抑えながら弾けば簡単にバンジョーの演奏ができるという仕組みです。参加者は、一人1曲ずつを選んで、交代で演奏にチャレンジ。最初は戸惑いながらも、原さんと青木さんが個別に回ってアドバイスすると、皆さん自分の選んだ曲を何とか最後まで演奏することができたようです。


最年少の参加者は小学1年生

 最年少の森陽亮君は、南流山小学校の1年生で、この日はお父さんとお母さんと3人で参加されていました。お母さんの麻里子さんは、「子どもには、機会があればいろいろなことを体験させたいと思っています。私が、音楽が好きなので今日も参加しました」と3人でバンジョー演奏を楽しまれていました。陽亮君は、「最初は難しかったけど、だんだん楽しくなりました。歌手になりたかったけど、バンジョーの演奏も面白くなった」と笑顔でした。原さんは、「陽亮君はすぐに覚えて演奏の才能があるかも。流山から第二の青木研が生まれるんじゃないですか」と語ってくださいました。


バンジョー演奏

 バンジョーは、今では安価なものならば数万円で手に入るそうです。コツをつかめばだれにでも演奏ができ、またいろいろなジャンルの曲や様々な楽器との共演もできるのが魅力です。青木さんは、原さんとともにバンジョーの歴史講座や演奏体験を全国各地で開催されているそうで、「まだまだマイナーな楽器なので、こうした活動を通して多くの人にバンジョーに触れていただき、バンジョーの魅力を知ってもらいたい」と語っていらっしゃいました。この日の様子は、JCNコアラ葛飾でも取材され、17日火曜日のデイリーニュースで紹介される予定です。


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